(P[あ]4-1)よろず占い処 陰陽屋へようこそ (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591122372

作品紹介・あらすじ

母親にひっぱられて、中学生の沢崎瞬太が訪れたのは、王子稲荷ふもとの商店街に開店したあやしい占いの店「陰陽屋」。店主はホストあがりのイケメンにせ陰陽師。アルバイトでやとわれた瞬太は、じつはキツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐。妙なとりあわせのへっぽこコンビがお客さまのお悩み解決に東奔西走。店をとりまく人情に、癒やされるほのぼのミステリ。単行本未収録の番外編「大きな桜の木の下で」収録。

感想・レビュー・書評

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  • 古式ゆかしい狩衣姿に、なぜかミスマッチな眼鏡すら不思議な魅力を漂わせる
    見目麗しい(ニセ)陰陽師。
    ぴょこんと立った耳に大きなふくふくしっぽも可愛らしく
    今日も陰陽師にこき使われる妖狐の少年。
    こんな二人がいる占い処があったら、そりゃあ行きますよ、ぜったい!

    書籍広告に、「祝!ドラマ化」なんて書いてあったものだから
    思わず借りてきてしまったミーハーな私です。

    ニセ陰陽師の祥明ときたら、元ホストという経歴を生かし(?!)、
    金払いの良い女性客には端正な顔でにっこり微笑みつつ
    意味ありげに手を握り、懇切丁寧にアドバイスするのに
    お金にならない相談事となると、やる気のカケラもない。
    なりゆきで陰陽屋を手伝わされることになった妖狐の瞬太が
    お人よしで情に篤い子なので、結局はお金にならない事件にも
    巻きこまれてしまうのだけれど。

    やたらと要領がいいのにやる気なさげで、しれっとした祥明と
    暴力に立ち向かおうと張り切っても、ロウソク代わりのささやかな狐火しか出せない
    熱血だけど非力な瞬太、という凸凹コンビぶりが楽しい。

    陰陽師が営む占い処なんて、いかにも胡散臭いのだけれど
    祥明が示す解決法や加持祈祷が嘘だとわかっていても
    その嘘にだまされたふりをして救われる人たちがいることに
    なんだかほっとしてしまうのです。
    狐だということを必死に隠しているつもりの瞬太もいちいち可愛くて
    時には邪気のない嘘にだまされてみるのもいいなぁ、と思うのでした。

  • 占いの店を開いたイケメン陰陽師と、じつは妖狐の男の子がコンビでおりなす、ほのぼの日常?ミステリー。

    北区王子は、狐と桜と都電の町だそう。
    のんびりした住宅地の商店街にとつじょ現れた占いの店。
    中学生の沢崎瞬太は、瞬太の成績を心配した母親に引っ張られて「陰陽屋」を訪れます。

    古風な衣装を身に着け、メガネ以外は安倍晴明そのもののような青年、その名も安倍祥明(よしあき)。
    ホスト上がりで口はうまいが、あまりやる気はなさそう(笑)。
    霊力もないのだが、知識はあり、これで常識もあって、ちょっとした謎やお悩みを解決していくのです。

    両親のことを心配してやってきた女の子の家庭で起きていたこと、実は?
    猫を飼っていたおばあさんの遺産の行方は?
    行方不明の娘さんの消息を友達は知っているのか‥?

    祥明を胡散臭く思いつつもここでバイトすることになった瞬太、じつは王子稲荷で拾われた本物の妖狐。
    本人は隠しているつもりだが、ちょっと興奮すると耳に毛が生え、シッポまで出てきてしまう。

    最後に出てくる祥明のお母さんだけは強烈なキャラだけど、この人ありで陰陽屋も祥明の性格も出来上がってるのよねー。
    ほかはほとんど良い人ばかりで、ぽんぽんと快調に話が進み、あまりのテンポの良さに‥
    今読んだの、小説だっけ?と妙な感想が思い浮かんだほど。
    楽しく読めました☆

  • ほのぼのした連続ドラマ系ストーリー展開ですが、こういうの好きです。雰囲気は「真夜パン」っぽいですが、ある意味で個性的な登場人物がたまりませんw
    さっそく続きを・・・

  • 帯に『ほのぼのミステリー』ってあるけど、ミステリーなの?
    それはさておき、イケメンインチキ陰陽師と妖狐中学生コンビの話。 二人が持ち込まれた依頼を解決していくんですけど、祥明の胡散臭くも説得力のある物言いに納得してしまう。 瞬太のしっぽに触りたい。 
    脱力系ミステリー(?)ですね。
    番外編の『キツネ取材日記』が面白かった。
    構えずに読めるので、気分転換にもいいですよ。気持ちが優しくなれます。

  • キツネくん可愛い
    いつの間にか孫扱いされて良いんだか悪いんだか
    結局は孫じゃ無いけど顧客ゲットだぜ

  • TVドラマになった陰陽屋へようこそ

    ドラマを先に見てから原作本を読みました。
    ドラマの方がストーリー展開やミステリー要素が生かされていてよかった。

    原作では狐の化身である中学生が最初から本性を周りにバラしているので、伏線などが特になく、話に驚きを感じることができませんでした。

  • 狐と人間のハーフの主人公が、陰陽屋という占いの店でバイトすることから始まる(生ぬるい)日常を描く物語。

    主人公は捨て子で妖狐。
    それがアイデンティティとして書かれるかと思いきや、そうならなかっった。
    自らの出生を「知らなくても生きていける」とポジティブに切って捨て、妖狐であることも同級生に知れ渡ってしまっている。
    主人公は妖狐であることを隠しているつもりだが、同級生たちは優しさからあえで気づかないふりをされている。
    ゆえに、周りに気づかれるか!気づかれないか!っていうありがちなシチュエーションも無い。
    普通なら気持ち悪いとハブられてしまうかもしれないのに、狐と関わりのある土地柄のせいか暖かく許容されている。
    全体的に主人公に都合が良い世界であり、ネガティブなものは一切現れない。
    それが心地よくもあり、かったるいような感じもする。
    陰陽屋の仕事も謎解き・ミステリという程のものでもなく、本当に日常にありそうな謎を解決していく。
    主人公の成長もさして描かれないので、この世界(日常)浸れる人には良いかも。

    個人的には主人公の馬鹿さ加減がキツい。
    それに出てくるキャラクターたちが薄っぺらい。

  • イケメンにせ陰陽師とキツネ耳中学生のへっぽこほのぼのミステリーっていう帯につられました。
    ミステリ…うん、ミステリかな、ゆる~い感じです。
    キツネ耳と尻尾がある妖狐なのを知ってるけど本人はバレてないと思ってるんだからと生ぬるく見守ってるクラスメイトたちがかわいいです。
    キツネ耳かわいいよ(*^_^*)
    シリーズもので続いてるみたいなので嬉しいです。

  • 王子の占い師とその弟子?(笑)の妖狐の瞬くんの話。読んでて楽しかった。続きもあるといいな。

  • 主人公が狐耳の男の子?っとあって、若干、手に取るのを躊躇いましたが、読みやすくて素敵です。
    ほのぼのしているのが、とてもいいです。

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著者プロフィール

らいとすたっふ小説塾をへて、2005年に『警視庁幽霊係』でデビュー。テレビドラマ化もされた『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』や、『タマの猫又相談所 花の道は嵐の道』など、数多くの人気シリーズを刊行している。

「2017年 『僕と死神の赤い罪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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