ピエタ

著者 :
  • ポプラ社
3.81
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感想 : 431
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591122679

感想・レビュー・書評

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  • 2017.3.25市立図書館
    (年度の変わり目の忙しさで読む暇なく返却…またいずれ)
    2017.12.16市立図書館(再)
    音楽家ヴィヴァルディの死後のヴェネツィアを舞台に、彼の自筆譜をめぐるミステリー仕立てで登場人物みんながいとしくなる物語。音楽家の妹たち、弟子、恋人…さまざまな立場の女性が登場し、そのだれもがいっしょうけんめい生きているものの、女性であるゆえのいろいろな壁・制約の中で諦めたり悩んだり苦しんだりもしているのが、時空を超えて他人事とは思えない。
    「むすめたち、よりよく生きよ」というメッセージが切実に胸に迫ってくる。

  • 音楽と共に生涯を慎ましくでも心の揺らぎや愛を感じながら行きていくエミーリアの姿はまさによりよく生きよ!という凜とした感じがします。
    ヴィバルディの曲とベネチアのお祭りの彩りと厳かな祈りが混ざり合った雰囲気です。

  • 2017.3.9

  • 貴族とか孤児院てのは自分にはえらく遠い世界の話で、まぁほぼファンタジーなんだけど、まぁ本をいろいろ読んでるうちに結構知ったかぶってる感じもするんだけども、そんな孤児院で育ったおばちゃんが、昔はけっこうイケイケだったわー、とか言っているので、分かる、分かるよその気持ち、でももしかして美化され過ぎじゃないの?って言いたくなるおっさんだけども、そんなおばちゃんたちが集まってもう大変な事になったりして、クスリまで手を出してしまって。いやはや、でもそれっぽい口調で雰囲気を出して語ると全く違う感じになるというマジック。
    でもってほとんど男が出てこないのである。孤児院にも男が存在しないかの如しだし。これは差別ではなかろうか。

  • 噂には聞いていたし気にはなっていました。
    大島先生作品は安定の読みやすさなんですが、それにも増してぐいぐい物語に引き込まれましたね・・・ヴィヴァルディ先生の愛した娘たちは、いかに生きて、いかに彼を想っていたか・・・。
    女性達が全員いい味出してます。

  • 近くの美術館でベネチア展をしていて、絵を見る内に、あぁそうだよね、こんな街だよね、と思い、一年ぐらい前にこの本を読んだことを思い出した。
    生きた時間を祝福することは容易いことではないが、より良く生きようとすることで、祝福することができる。そしてそこには、光と音楽が生まれる、のかな。

  • ヴェネチアのゴンドラとあの景色を思い浮かべながら読んだ。ヴェネチアの人の生活とか、雰囲気がすごくつたわって穏やかでやさしい物語でした。楽譜を探す旅からの物語なんてストーリーも新鮮だった。

  • H28/2/19

  • 途中まで、なんでこんな本に
    手、つけちゃったかなぁー
    って後悔してたんだけど…

    んな事なかった!
    じんわりと染みわたった-。

    エミーリア、ヴェロニカ、クラウディア
    魅力ある、3人のやりとりが
    地味だけど熱かった。
    なんか読んで良かったと思う。

    あの「四季」のヴィヴァルディの事を語っているとは
    全然わかんなくて、無知すぎるのかしんないけど…
    参考文献のとこで、ようやく
    え、そういう話し!?ってカンジだけど。
    語ってた内容からすると
    ヴィヴァルディは天才だったのかも。

    あ、そう。
    流行り物が好きな国民は才能ある人の作品であろうが
    飽きちゃったして見放していくんだねーって。
    途中、戒めなきゃね、自分もって。

  • イタリアの孤児院ピエタに育ったエミーリア。
    彼女が受け取ったのは恩師ヴィヴァルディ先生の訃報。
    そこから自分の過去と先生の残した譜面を探す。

    結構淡々としているのですが、素敵な人物が多くてぐいぐい読まされました。特にコルティジャーナ(高級娼婦)のクラウディアさんが、とっても凛々しくて素敵でした。

    彼女が病に倒れてからは色んな女性が彼女を支援したのが印象的です。ヴェロニカは彼女に姉のような面影を探していたのかなぁ。

    正直譜面探しは結構どうでもよくなって、色んな人の中の先生の思い出話をいつまでも聞いていたい気持ちになりました。

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著者プロフィール

1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞し同年『宙の家』で単行本デビュー。『三人姉妹』は2009年上半期本の雑誌ベスト2、2011年10月より『ビターシュガー』がNHKにて連続ドラマ化、2012年『ピエタ』で本屋大賞第3位。主な著作に『水の繭』『チョコリエッタ』『やがて目覚めない朝が来る』『戦友の恋』『空に牡丹』『ツタよ、ツタ』など。2019年『妹背山婦女庭 魂結び』で直木賞を受賞。

「2021年 『モモコとうさぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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