- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591124192
感想・レビュー・書評
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喋々喃々 / 小川糸 読了。400ページを超える長いお話だったけれどたった2日で読み終えてしまいました。日々の生活と季節の移ろいの結び付きがとても美しく描かれていて、夏も悪くないと思えたし冬は一層恋しくなった。小川糸の描く人々はとても丁寧に日々を生きていて憧れる。登場する料理もおいしそうだし街も人も優しくて心臓のあたりを柔らかくしてくれる感じがする。それにしても、春一郎さんやイッセイさんのような男性はとても素敵だけれど現実ではこんなひとに出会ったことがないのでかなしい。
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谷中でアンティーク着物屋さんをしている女性が、そこで出会った結婚している男性に恋をする話。
二人が出かける西日暮里から上野の料理屋さんの描写がすっごく美味しそう!
鳥鍋や旅館の料理など、食べたことのない上品な味がしそうです。
実在するお店のようで、巻末にMAPが載っていました。
楽しく食事する、大人な雰囲気でちょっと気後れしますが、一つずつ回ってみるのも楽しそうです。
月見の会とか地域のイベントも出てきて、そういうのに出かけてみるのも風流な感じで素敵です。
着物で行きたいなぁ。。
着物屋さんに来る上品な老婦人や、主人公を誘って浅草のデートに行く老紳士など素敵な人達が登場します。
イッセイさん、かっこいい。
穏やかな気持ちで読める、大人な恋愛小説でした。 -
「おいしいものを、いっしょに食べたい人がいます。東京、谷中で、アンティーク着物店を営む栞の、恋と家族の物語。」
とても、切ない、ラブストーリー。主人公の家族は、とても複雑で、それでも、彼女は、みんなが大好きで。それに、彼女は、辛い恋を経験していて、でも、今の彼を、純粋に愛している。しかし、それは、不倫の恋で…。美しくも切ない恋が、情緒溢れる、四季の風景と共に描かれている。そして、「小川糸」といえば、忘れてわならないのが、「おいしい料理」の数々である(笑) -
東京の下町でアンティークきもののお店を営む、栞の恋と家族の物語。
季節を感じ、和の良さを感じる、やわらかくてせつないお話でした。
他愛もないことを共有したい人がいる。
おいしいものを一緒に食べたい人がいる。
出てくる江戸っ子のおじいちゃんが粋であったかくて素敵でした。台詞のひとつひとつが心に落ちてくる。 -
切ない気持ちになった。不倫のお話と思えないくらいに、ドロドロとか憎しみとかそういうのが無く、純愛という印象を受けた。丁寧に慎ましく日本人らしい暮らしを営む主人公に好感が持て、春一郎さんと幸せになってほしいと思いつつ、家庭を持つ春一郎さんが家庭を捨てる姿は見たくないという矛盾した気持ちになる。街、人、食べ物の描写が細やかで、巻末にはMAPも載っているので、谷中に遊びに行きたくなる。
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東京・谷中でアンティークきもの店「ひめまつ屋」を営む栞(しおり)。きものを求めるお客ばかりでなく、ご近所さんもふらりと訪れては腰を落ち着ける、小さなこの店に、ある日、父とそっくりの声をした男性客がやってくる。その人は、栞の心のなかで次第に存在感を増していき――人を大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしが、東京・下町の季節の移ろいとともに描き出される、きらめくような物語。
けど、うーん、不倫かぁ・・・なんていうか・・・ひっそりとした感じが栞には似合うけど、うーん・・・相手の男もはっきりしろよ、と思ってしまいました。小説の雰囲気は好きなんだけどなぁ。
ちょうちょうなんなん
【喋々喃々】
男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。 -
春一郎と栞が一緒に食事をするシーンが印象的でした。
好きな人と食卓を囲める。
それだけで幸せだと気づける人は少ないですよね。 -
一文一文大切に読もうと思えた本。
小川さんの著書は本当に食べ物の描写が素敵。
お腹がすいてきてしまう。
この本を読むと、着物が着たくなっちゃう。
四季がある日本に生まれてよかったなぁと思っちゃう。
春一郎さんと栞の複雑だけど優しい恋のお話で
胸がほっこりして、たまに寂しくなって、温かい気持ちになりました。
電車の中で何度泣きそうになったか・・!
大切な人に無性に会いたくなってしまう、そんな素敵な本です。
出会えてよかった。
個人的にイッセイさんが大好き。 -
谷中でアンチィークきもの店を営む栞は、ある日、店を訪れた既婚の男性に想いをよせることに。下町の風景を舞台にした優しくもちょっぴり切ない純愛物語。
温かく穏やかな雰囲気に満ちた小説です。
下町のここちよい空気が文章を通じて読み手に伝わってくるような、本当に素敵な感覚を味わえました。
特に大きなことが起きるわけでもなく淡々と時が流れていくお話なのに、長さを感じることがなく、いつまでも読んでいたくなるような文章です。
著者プロフィール
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