([い]4-2)四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1984
レビュー : 317
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591126653

作品紹介・あらすじ

妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。

感想・レビュー・書評

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  • 読み始め…11.11.23
    読み終わり…11.12.5

    テレビドラマを初回だけ何気にほんの少し観ていました。それから続きを気にかけてはいたものの...とうとう一度も観ることはありませんでした。

    後妻を亡くし気力を失っていた父の元に娘が出戻ってきます。そこに亡き妻(母)から頼まれていたという陽気な女の子が突然やってきて、四十九日までのお世話をすることになります。

    妻(母)乙美は生前に作っていた食事のレシピや家事お掃除の秘訣などを絵つきのカードにして残していたということに、家族は死後になって初めて気づきます。そしてその底抜けに明るいレシピこそが、妻を亡くして失ってしまった夫の生きる力と娘夫婦のかけ違えてしまった生活に明るい光を灯してくれるという心温かな物語。

    久々の号泣でした。電車の中でじゃなくてよかった。

  • H30.6.25 読了。

    ・タイトルから勝手に食べ物の物語かなと思って読んでみたが、違っていた。乙美お母さんはふくよかで料理上手で明るくて愛情にあふれていてと書かれていて、昭和の良き母親を連想させてくれました。
     乙美さんと良平さんの出会いの場面がとても素敵で印象的でした。井本やハルミもとても良い人たちで楽しく読むことができた作品です。最後まで読んでいくと、タイトルの意味もなるほどって分かると思います。

    ・「縁談は最近少しいただくんですけど。」「年寄りの世話が上手だろうとか、大家族の賄いがこなせるだろうとか、身寄りがないから我慢強いだろうとか。家族じゃなく、働き手を求めているみたい。贅沢を言ってはいけないけれど、でも私にもやっぱり夢があるんです。」
    「好きとか愛とか、アイラブユーとか、そんな言葉はなくていいです。私がこしらえたものをおいしそうに食べてくれる人、それだけで充分に幸せです。」「働き手じゃなくて、好いてもらって妻に迎えられたんだって、自分に自信が持てます。」

  • 人生の岐路に立った時に死んでしまった継母。
    その母親の遺言どおり四十九日に大宴会を開こうとする。

    手伝いに来てくれたイモちゃんやハルミ君。
    互助施設のリボンハウスの皆。思い返せば苦労ばかりかけたけれど幸せだったかもしれない人生。

    継母だけれど、乙母は本当に百合子の母親だったのだと思う。家族に恵まれず、境遇にも容姿にも恵まれなかった乙美だけれど、父親に会って、そして娘の百合子に会って報われた。

    別れはいつも唐突で寂しいものだから、後悔のない生き方をしたい。そんな風に強く思った。

    しかし彼女の残した「あしあと帳」読んでみたいですね。
    ユーモラスな文章と可愛らしいイラストで綴られた物語はさぞ楽しく心躍るものでしょう。

    最後に笑って去って行ったみんな。
    また笑って出会えますように。

  • NHKのドラマを見て、やられた。
    こんなに心温まるドラマなら原作も是非読みたいと思って、一気に読み切った。

    ドラマで泣き、本でも泣き。
    心に沁みる言葉が多すぎて収まりきれない。

    電話があっても面倒くさいと思ってほったらかしにしたり全然連絡を取っていない家族に、
    「ごめんなさい」と「ありがとう」を言わなきゃな。
    たったの5文字。
    素直な気持ちを伝えよう。

  • 妻の乙美を亡くし気力を失った熱田のもとに、謎の金髪娘イモトがやってきた。嫁いでいった娘の百合子も心に傷を抱えて帰ってきて。。。

    外見や言動から当初警戒されたイモトだが彼女にはある使命があった。乙美が残した四十九日のレシピの実践、、、
    台風娘のようなイモトに翻弄されながら熱田も百合子も乙美の人生を見つめなおして。。百合子の傷についても明らかになっていく。

    心にじわっとくるお話でした。後半の展開は少し無理やりな気もするけど、ハッピーエンドでなにより。

  • のめり込んで読みました。人間は不完全だからこそ様々なドラマが生まれ、お互い補完しながら生きている…そして時には大自然やご先祖様も力を貸してくれます。シビアで理不尽な内容もありながら、どこか温かい雰囲気に包まれています。
     
    人生の目的が生命の維持だけになっていないか?勇気を出して行動した結果、もしかすると悲しみと出会うかもしれないけど、そうしないと喜びにも出会えません。そんなメッセージも受け取りました。
     
    処女作『風待ち人』のキンコを彷彿させる乙美の存在感、亡くなっているのに凄いです。まさに誰かの心の中で生き続けているよう…。そして最後の河原での良平、井本やハルミの正体、とっても深く魂の震える作品です。

  • いい本だった。
    読後感もすてき。
    人が人を思う気持ち。
    正しい道を教えてくれるひと。
    困って、迷ってしまったときには、誰かが教えてくれる

  • 初めて読む作家さんだけど、好きな感じ(*´ω`)

    私も乙母が書いた暮らしのレシピが欲しいなぁ。
    井本とハルミの異質(いい意味で)な空気感が和む。

    出てくる食べ物がめちゃめちゃおいしそうだよー!
    今の季節なら豚まんかな。あー食べたい!

    乙母の希望通り、四十九日の法要はお経もお坊さんもなくして、大宴会を開くことに。
    そこで乙母の一生を年表にして壁にぐるっと貼ってあるんだけど、空白部分に写真を貼ったり、メッセージを書いていくところがとてもいい!
    私の人生も空白がないくらい、みんなが覚えていてくれるかなぁ?

    最後の方は泣きっぱなし。
    井本とハルミの存在……乙母が起こした奇跡かな?


    四十九日のレシピ…四十九日の暮らしの処方箋(レシピ)。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「乙母が起こした奇跡かな?」
      希っていたのでしょうね。。。私は何を残すコトが出来るかなぁ?
      「乙母が起こした奇跡かな?」
      希っていたのでしょうね。。。私は何を残すコトが出来るかなぁ?
      2012/12/21
  • 伊吹有喜さん「四十九日のレシピ」読了。亡くなった妻の四十九日を前に、崩壊しそうな家族の再生を描いた心温まる物語。妻に先立たれ牛乳生活を送っていた夫の良平の前に現れたのは、金髪で真っ黒な顔をしたギャル。。とても良かった。読みやすく、あっと言う間に読み終わりました。昔ながらの不器用な良平と傷心を抱えた娘の百合子の前に、妻の教え子が世話役に訪れ、妻(乙美)の一面を知る。また乙美が書き留めていたレシピから家族が少しずつ明るさと活力を取り戻していく過程が心地よい。ラストも納得の展開で気持ち良く読めた。オススメ♪

  • 生きていくことは難しい。時には、矛盾や淋しさを感じながら生きていかなきゃいけない時もある。

    血が繋がらない関係でも、血の繋がりより濃い関係があり、愛がある。それを幸せと呼ばずに、何が幸せなんだろう?

    拘る必要があるほどの不幸に、淋しさにとらわれている必要なんてないのだ。とにかく、前に進め。

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著者プロフィール

伊吹有喜(いぶき・ゆき)
1969年三重県生まれ。三重県立四日市高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。四日市市観光大使。1991年に出版社に入社。雑誌主催のイベント関連業務、着物雑誌編集部、ファッション誌編集部を経て、フリーライターになる。2008年に永島順子(ながしま・じゅんこ)名義で応募した『風待ちのひと』(応募時のタイトルは「夏の終わりのトラヴィアータ」)で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞。2009年に筆名とタイトルを改め同作で小説家デビュー。2014年『ミッドナイト・バス』で第27回山本周五郎賞候補、第151回直木賞候補。2017年『彼方の友へ』(実業之日本社)本作で第158回直木賞候補。

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