([い]4-2)四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1989
レビュー : 317
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591126653

感想・レビュー・書評

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  • 母の喪中に本屋で見かけ、生々しすぎて読めずにいたものが文庫化していた。それでも手にとれずにいたら、「すごく良かった」との感想を人から聞いて、「読むなら今かも」と購入。
    継母との出会い・継母の死・夫の不倫・愛人の妊娠・半裸の黄色い髪の女と、のっけからこてこてに生々しいのだけど、実に優しいファンタジー。
    色彩が鮮やかで、食べ物や空気の匂いがまた鮮明。

    子どもがいる家の甘い空気を知らないことは、確かに切ないかもしれない。
    でもそれが不幸かというと必ずしもそうではない。
    子どものいない女の人生には余白が多いのかというと、それも違う。
    違った生き方や違った幸福があるはず。
    理屈の上ではわかっても、どうにもならないことがある。
    そんな百合子を救うためにやってきたイモとハルの正体に気付いたとき、涙があふれた。
    すごく良いお話でした。

  • 乙母さんの優しさに感動したし、四十九日の法要に立ち会った人たちによって埋め尽くされた乙母さんの自分史を見てみたいとも思った。

    自分にはどんな自分史が作られているのだろう。
    いつか生涯を閉じるその時に、余白が多かろうが少なかろうが、幸せだったと思える自分史が作れるように生きていきたいなと思った。

  • 妻の乙美が七十一歳で亡くなり気力を失った夫と、不妊治療の末に浮気をされ出戻って来た三十八歳の娘に、乙美のボランティア先の施設の生徒で十九歳の黄色い髪の少女が暮らしのレシピの存在を伝える。嫌な親戚や浮気相手すら柔らかく受け流し優しい人たちで包まれるよう。他界後に思い返す勝手さや改心は若干持て余した。

  • 最高!いいよね!
    再読しました。

  • 少し前に読んだ韓国の小説「母をお願い」に通じる母の大切さ、居なくなって気づく様々なことを素材とした作品。真面目な感じで暗い気持ちに浸ることになる韓国の作品とは違い家庭の複雑な事情が絡みあり笑いあり涙ありのエンターテイメント仕立てになっていて読みやすい。大事なことをうまく伝えることに成功していると思う。

  • 2014/7/2

  • 2017.10.9読了 26
    妻の乙美が亡くなった。
    熱田良平は何をする気にもなれず
    気が付けば風呂にも入らず
    腹が減れば牛乳しか飲まないという生活が続いていたある日
    施設で世話になったという、茶髪の井本がやってきた。
    井本は、良平のしらない乙美の事を話してくれながら
    身の回りの世話をしてくれていた。
    そこへ夫の浮気で離婚を決意した娘の百合子が戻ってきた。
    四十九日にはみんなで宴会をやってほしいという乙美の希望を叶えるため
    力を合わせ、いろんな事を思い、思い出し、その日を迎える。

    実はこの乙美は再婚相手で、百合子にとっては継母になるんだけど
    実母ではなく、継母に視点を向けられることが珍しいというか
    私があまりしらないなーと新鮮でした。
    それでまた乙美がいい人で、読んでいて笑顔が見えてきそうで
    辛いことの中のお話なのに、なぜがほっこりする。そんな感じでした。
    中でも第5章は、中年の恋が描かれているようで
    一緒にそわそわしたり、ドキドキしたり、ちょっとジーン。。。

    あーーーー面白かった。

  • 外出中に時間があり、立ち寄った古本屋でたまたま手に取った本。嫁入りしたタイミングで読んだからか、熱田良平、乙美と百合子の結びつきを感じて思わず泣いてしまいました。
    悲しい涙ではなく、温かくて、でも物寂しくて、でもやっぱり心地よい涙でした。
    人生を振り返るときに読みたい一冊。

  • 【あらすじ】
    妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。

    【感想】

  • 家族愛がものすごくしつこく描かれていて、まさか家族愛だけの小説じゃなかろうな、と思っていたら本当に家族愛だけしか書いていない小説だった。狭い!

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著者プロフィール

伊吹有喜(いぶき・ゆき)
1969年三重県生まれ。三重県立四日市高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。四日市市観光大使。1991年に出版社に入社。雑誌主催のイベント関連業務、着物雑誌編集部、ファッション誌編集部を経て、フリーライターになる。2008年に永島順子(ながしま・じゅんこ)名義で応募した『風待ちのひと』(応募時のタイトルは「夏の終わりのトラヴィアータ」)で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞。2009年に筆名とタイトルを改め同作で小説家デビュー。2014年『ミッドナイト・バス』で第27回山本周五郎賞候補、第151回直木賞候補。2017年『彼方の友へ』(実業之日本社)本作で第158回直木賞候補。

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