([し]7-1)RANK (ポプラ文庫 し 7-1)

著者 :
  • ポプラ社
3.26
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本棚登録 : 149
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591126981

作品紹介・あらすじ

監視カメラのネットワークによって国民に絶えず順位を付ける制度-『RANK』によって管理された近未来・日本。『RANK』の圏外に落ちた人間は抹殺される。国家が企む本当の目的、そして隠された真相とは!?社会の崩壊を前にして、人間の未来と希望を描く物語。

感想・レビュー・書評

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  • 人口調整、犯罪抑止を目的とした監視システム(眼)により人々を順位付けし、行動や発言によってランクが上下していくという内容。ランクが下位になった人間は執行該当者として処分されてしまう。そして主人公は執行を行う特別執行官。全体的になかなかダークで、ジョージ・オーウェルさん著の『1984年』を彷彿とさせる。若干癖のある個性的な文章で個人的には苦手。

  • 近未来に有りそうな、国民を監視し ランク付けをおこない下位を削除していく・・とても興味深い内容。不明なところが、はっきりしないまま・・

  • 2019/08/05読了

  • 2019.4.3
    誰にも思い入れがないまま終わった。
    銃などのディテールよりも登場人物の人となりをもう少し描いて欲しかった。

  • 2009年に刊行された近未来SF。
    監視社会化の行く末を描いたディストピア小説。
    個人情報はデータ化され、社会的行動によりランキングされ、ランキング下位者は、反社会的人物と見なされ処分される世界。
    こういった物語にありがちな、一般市民側ではなく、ランキング下位者を処分する監査調整局執行官側から描かれる物語。
    処分該当者に同情してしまう春日、該当者を必要以上に残酷に処分する佐伯。
    人の好い主人公と、クールなライバル、というキャラ配置ですが、ライバルキャラがかなりギラギラしているのに対して、主人公が善人すぎるのが難点。
    物語の展開は激アツです。

  • 面白い。おもしろいおもしろい。ストーリー展開は結構ぶっとんでいるが、そこから浮かんでくる、一般大衆の捉え方は普段から感じている感覚と重なる。一般の国民のふわふわとした意志が寄り集まって、現在の堅苦しい制度を作っている。それでみんなが息苦しくなり、その憎しみを制度の象徴として「公務員」に向ける。で、それへの嫌がらせが積み重なり、制度化され、さらに息苦しく・・・。これは小説ではなく、現実の感想。

  • 2015年27冊目は、2015上半期初読み第1位、『庵堂三兄弟の聖職』真藤順丈の作品。(2015年上半期のベスト5は以下を参照してください↓
    http://togetter.com/li/840283 )

    内容は、犯罪抑止を目的とした「RANK」というシステムによる、管理・監視社会を描いた近未来(実際の時間が追いついてしまってる部分もあるが……)ヴァイオレントモノ。

    設定的には特に目新しさは感じないものの、暴力描写が苦手でなければ、展開はソレなりに面白い。

    「執行官」による「執行該当者」の抹殺による人口分母の減少は?の疑問はそう回収したか。と思わされた。

    逆に〈最下位の人〉は半ヒネリあったが、やはりね。という感じ。

    装丁から、もう少し軽い感じを予想していたが、意外とコッテリ。でも、300p台位でソリッドにして、スピード感持たせた方が良かった気もする。

    ★★★☆☆は3.6、小数点以下切り捨てって感じかな。

  • 監視社会且つランクづけで格差が有る近未来のクライムサスペンスってやつ?

    他の作品と随分と趣が違ったなぁ。

  • 私はこの作品には、強い刺激を受けました。

    特に佐伯が好きです。
    彼の目や執行該当者に対する拒絶反応、過剰な執行についてはあちこちのページを二度見三度見して考えさせられました。

  • すべての人間がランキングによって支配され、ランキング対象外になると
    処分されてしまう近未来日本の話

    あらすじだけみると奇想天外すぎるネタだけど、
    「調整局」や「監理障害者」といった人間たちがリアリティをだしていて
    以外と滑稽さは感じなかった。
    度々はいる中間層の行動は一回目は面白いと思うけど何回も入ってくると冗長で読みにくい。他にも同じことを繰り返すような描写が多くてなかなか読み進めなかった。
    この方のキャラクターは個性的で惹かれる。佐伯や篠田のような悪党もコミカルなところもあって好感が持てた。春日と佐伯は根の部分では考えが似ていて(執行該当者をなくしたいという意味では)佐伯の眼に対する拒否反応が暴力というかたちでなければ良いコンビになりえそうなのにな…と思った。
    全体的にかなりおおざっぱな印象だがエンターテイメントとして面白かった。

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著者プロフィール

1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞。2018年に刊行した『宝島』で第9回山田風太郎賞、第160回直木三十五賞、第5回沖縄書店大賞を受賞。著書にはほかに『畦と銃』『墓頭』『しるしなきもの』『黄昏旅団』『夜の淵をひと廻り』『われらの世紀』などがある。


「2021年 『宝島(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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