([ふ]1-1)坂の上の坂 (ポプラ文庫 日本文学)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591131558

作品紹介・あらすじ

国も会社もあてにならないこの不安定な世の中で、何を指針に生きていったらいいのか?リクルートの伝説の営業マンから、都内初の民間校長となり教育界に旋風を起こした著者が、そのキャリアと人生哲学をすべて込め、人生の後半戦を豊かにするための生き方を提案する。ベストセラーに新たな提言を加え、文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 書いてあることすべてが正論なのだが、あるていどの所得がないと実現できないことが多く、読んでていて軽い虚しさをおぼえた。坂を登る前に一定以上のキャリアと資産を得ていることが前提条件になっているようで、私がこの本を読むのは遅すぎた。

  •  カイシャを辞めても、ハッピーに暮らしていけるか。どんなコミュニティと関わっていくのか

    ●感想
     仕事一本の中年サラリーマンは読んだ方がいい。会社だけで生きていくと、定年後、孤独な日々が待っている。
     早めに自分の仕事の方向性を決定し、組織に埋没しないビジネスパーソンを目指すこと。会社以外に、コミュニティを持つこと。スポーツをするとか、学校を支援するとかして、地域の人とかかわりを持つこと。ブランド物の消費を辞めて、日本の文化に目を向けてみること。読むたび、仕事以外での生き方を考えられる本。手元に置いておいて、数年おきに、ぱらぱらと、見返したい。

    ●本書を読みながら気になった記述・コト
    ・自分の人生は会社ではなく、家族に記憶される
    >自由な思索の時間と、家族の時間こそが、いかに重要であるかを知った
    ・「本を出す」つもりで生活する
    ・本を読み始めたら、自分の言葉で語れるようになった

    *会社以外の、コミュニティを持つ
    ・学校を支援することで、若返る
    ・著者がヨーロッパに出かけた時、どのように地域コミュニティに関わって居るか、どのような役割を果たしているかは、会話の中心事項だった

  • 50代になって、坂の上の坂を意識しないといけない年齢になりました。

    会社人間ではなく、家族や地域や趣味のコミュニティーとも「豊かな」生活をしたい。「消費」ではなく「生産者への応援・投資」になるような、買い物をしたい。
    まずは、組織内自営業者をめざすところから。

  • 前半は納得できたしなるほどと思ったけれど後半の提案やらアドバイスになるにつれて(薄々勘付いてはいたけれど)どうやら自分向けの本ではないな、と。[あとがき]にあった教育者としての言葉が一番心に残った。二人主義というものが自分の人生には縁がないというかそぐわないので、まあそういう生き方もあるよね、といった感想。「ジモッティー」って言葉にじわじわきた。

  • 途中までは良かったけど、男は女に建てられて良くなるみたいなこと書いてあって幻滅した。
    この作者は少し時代錯誤なところがある

  • ●『本を読む人だけが手にするもの』より、非常に内容が濃い。これからのサラリーマンとしての生き方を考えされられる一冊となった。

  • 今年読んだ「坂の上の雲」(司馬遼太郎著)と「10年後、君に仕事はあるのか?」(藤原和博著)から興味を持って購入しました。

    人生100年世代と言われて早数年経過しました。
    本書はこれからの長い道のりを生きていくためにどうしていくべきかを考えるためのキッカケになると思います。

    私はまだ30代ではないですが、今振り返ってみると教育現場は"正解主義"や『早く』『ちゃんと』できる『いい子』に毒されていたなと感じました。

    正解のない時代で重要なことはいかに早く行動し、修正できるかという考えは常に頭に入れておきたいです。

    今後の教育を考える人になるだけではなく、行動していきたいと考えている人におすすめの本です。

  • 「坂の上の雲」


    は言わずと知れた、司馬遼太郎さんの名作です。


    この作品を愛読している人は多いと思います。

    明治日本を舞台に描いていますが、



    「坂の上の坂」は



    原題の日本を舞台にした、藤原和博さんの著書です。


    現代の日本を坂の上の坂を人生に例えて、坂の上が定年退職とするならば、定年後はさらに坂が待っている、


    という現実を書いています。


    だから、今やるべきこと、やらないことをしっかりと見極めて生きていこうという、藤原和博さんの熱いメッセージが込められています。


    65歳で定年退職しても、会社一筋で生きてきたら、会社員時代は会社に尽くす優秀な社員でも、一度会社から離れてしまえば、参加できるコミュニティもないし、ずっと会社人間として、会社の人とだけしか関わってこなかったので、友人もいない。


    挙句の果てには、現役時代、子育ての時間を差し置いてまで仕事に尽くしてきたので、家庭にも居場所がない・・・


    行く場が無くて、昼間からショッピングモールを一人でフラフラするだけの老後人生・・・


    笑えない話ですが、実際に起こりえる話です。


    この本では若いころから、色々なアンテナを張り、会社だけではない、生き方を55の項目に分けて書かれています。


    著者の藤原和博さん自体、東京大学という日本最高峰の大学出身ながら、当時としては無名のリクルート社に入社にし、数年後には組織内自営業者、フェローという立場になり、精神疾患にかから、そして日本で初めての民間出身の大学の校長先生に就任したという、異色のキャリアの持ち主です。


    一貫して、この本では会社や社会に依存するのではなく、自立して新たな世界を広げていこうという前向きなメッセージが綴られています。


    実際、30代でこの本に出合えて、僕は幸せだと思いました。


    これから起きる、お金の不安、子供の不安、夫婦仲の不安、仕事、会社の不安、その一つ一つに丁寧にこの本を通じて向き合うことが出来ました。


    今、30代、40代の方に是非読んでもらいたい一冊です。

  • 前半においては、自身の経験サラリーマン生活における問題やトラブルの根源を言い当てられた感覚になり非常に明快であった。後半のコミュニティやパートナーについては自身の経験が未だ無いことからあまり実感は湧かなかった。しかし団塊の世代の節目というものは、まさにこのような状態であると両親を見ても思える。現在の晩婚化現象、また高齢出産による藤原和博氏の見解と、教育現場の変化について聞いてみたい。

  • 藤原先生が言っていた40代〜50代の人が共感しやすい様な書き方をしている印象。

    自分としては「必ず食える1%の人になる方法」の方が断然読みやすかった。

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著者プロフィール

藤原和博(ふじはら・かずひろ)
「朝礼だけの学校」校長。1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。メディアファクトリーの創業も手がける。1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003~08年、杉並区立和田中学校で義務教育初の民間校長を務める。2008~11年、橋下大阪府知事の特別顧問。2014年から佐賀県武雄市特別顧問。2016~18年、奈良市立一条高等学校校長を務める。

「2021年 『「人生の教科書」コレクション全10冊セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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