あん (一般書)

  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591132371

感想・レビュー・書評

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  • 201609/

  • 311

    2016年では91冊

  • 小一時間で読了。ドラ焼屋が商売として成立する事自体、フィクション感があるが、心情表現がストレートでわかりやすい。面倒くさい、カッコつけの言葉を選ぶより直球なところが詩人なのに良いのかと思ってしまう。
    子どもに是非読んでほしい。

  • 映画化原作本。なんとなく坂木司の『和菓子のあん』かなと思っていたので、別作品と知りさらに作者がドリアン助川さんとわかって意外でした。予告など見ていたので樹木希林さんのイメージで一息に読了。ペシャワール会の中村哲さんの本を思い出したりしながら。欲を言えば、千太郎のそれまでの人生についてももっと読みたかったと思いました。
    (図書室所蔵本)

  • もちろん、あの映画「あん」が秀作で、素晴らしい映画って
    ことはもちろんですが、
    やはり原作です。時間の関係で全てが盛り込めないのが映画。
    この本は、ハンセン病患者「徳江さん」の心理描写も
    素晴らしく、それ以上に助演と言うにはあまりにもったいない
    「どら春」の店主「千太郎」の背景ももっと詳しく
    重く暗く描かれています。
    そして、餡の作り方、向き合い方にも、
    とても多くのページを割いて詳しく優しく伝えてくれます。
    小豆を自分で作る二人。国産の小豆は高価なので
    外国産の小豆を試すところから。。。
    徳江さんは遠い船旅のその小豆の豆さえ、ねぎらい語りかけます。
    徳江さんの聞くと言う言葉も、読めばわかりますが、
    キーワードになっています。

    あの障害者施設を襲い、大惨事を引き起こした犯人。
    この本を読み解く力があれば、考えは違ったでしょうか?
    命の一つ一つに物語があり、輝きがあり
    苦悩や悲しみも。それでも精一杯生きる。
    命の尽きるまで。
    その約束の時間まで。

  • もう、中盤からずっとハンカチ(と言うよりタオル)が手放せなくて困った。
    いつか桜の塩漬けを添えた塩どら焼きが完成し、その味(と魂、そして生きた証)が受け継がれて行くことを願う。

  • 知らないといけない、過去の日本の過ち。
    それのきっかけになる本です。
    特に、中高生に読んでもらいたいです。

  • 全正園、ハンセン病のおばあちゃんとどら焼き屋の店長さんの生き方…。

  • 【あらすじ】
    雇われ店長としてどら焼きを作る千太郎の店に、吉井徳江と名乗る老婦人が働きたいと申し出てきた。最初は追い払おうとする千太郎だったが、徳江のあん作りに対する姿勢に押され、彼女から指導を受けることになる。
    あんが変わったどら焼き屋は、完売御礼の札がかかるほど忙しくなる。しかしある日、店の大家からは徳江をやめさせてほしいと懇願される。その理由を聞いて、千太郎は激しく動揺する。

    【感想】
    映画にもなった本作。徳江が罹った病がもたらした歴史的悲劇が副主題として書かれているが、本自体はとても前向きな内容になっている。
    一方で、一度社会的に隔離された人達の復帰が大変難しいことが、わかりやすい文章で表現されており、心に刻み込まれた。過去の日本でどのような施策が行われ、それがどういう結果をもたらしたかを考える上で必要な一冊になると思う。できれば学生の頃に読みたかった。

  • 映画をぜひ観たいと思いました。

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著者プロフィール

ドリアン助川 訳
1962年東京生まれ。
明治学院大学国際学部教授。作家・歌手。
早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。
放送作家・海外取材記者を経て、1990年バンド「叫ぶ詩人の会」を結成。ラジオ深夜放送のパーソナリティとしても活躍。担当したニッポン放送系列『正義のラジオ・ジャンベルジャン』が放送文化基金賞を受賞。同バンド解散後、2000年からニューヨークに3年間滞在し、日米混成バンドでライブを繰り広げる。帰国後は明川哲也の第二筆名も交え、本格的に執筆を開始。著書多数。小説『あん』は河瀬直美監督により映画化され、2015年カンヌ国際映画祭のオープニングフィルムとなる。また小説そのものもフランス、イギリス、ドイツ、イタリアなど22言語に翻訳されている。2017年、小説『あん』がフランスの「DOMITYS文学賞」と「読者による文庫本大賞(Le Prix des Lecteurs du Livre du Poche)の二冠を得る。2019年、『線量計と奥の細道』が「日本エッセイスト・クラブ賞」を受賞。翻訳絵本に『みんなに やさしく』、『きみが いないと』(いずれもイマジネイション・プラス刊)がある。

「2023年 『こえていける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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