リボン (一般書)

著者 : 小川糸
  • ポプラ社 (2013年4月10日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591134245

作品紹介

宝物は、一緒に過ごした時間のすべて。

ある日、なかよしのおばあさんと少女が小さな鳥の卵を見つけ、ふたりで大切にあたためはじめる。
少女のてのひらの上で生まれたのは、一羽のオカメインコ。
黄色い小鳥は、羽ばたきとともに人々をやさしく結びつけていくのだった。
懸命に生きる人々の再生を描く物語。

この作品から生まれた小さな物語『つばさのおくりもの』も同時刊行。

小川糸(おがわ いと)
1973年生まれ。著書に『食堂かたつむり』『ファミリーツリー』『つるかめ助産院』『あつあつを召し上がれ』『さようなら、私』など。
他、食や旅のエッセイや絵本の翻訳など、精力的な執筆活動を続けている。
ホームページ「糸通信」http://www.ogawa-ito.com/

リボン (一般書)の感想・レビュー・書評

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  • ひとりっ子で、しかもひ弱で、あまり外で遊べなかったので
    犬や猫から小鳥・栗鼠・亀まで、いろんな動物に寄り添ってもらって生きてきました。
    その中にはオカメインコもいて、まるで私のひ弱さが伝染したかのように弱弱しい子で
    ほんの短い間しか一緒にいられませんでした。
    そんなわけで、表紙の中からこちらをきょとんと見つめる
    オカメインコのつぶらな瞳に、いきなり胸がきゅんとしてしまって。

    小学生のひばりは、おばあちゃんでもあり、大親友でもあるすみれちゃんと一緒に
    何の鳥のものかもわからない小さな卵をみっつ、見つけるのですが。。。
    壊さないようそうっと☆と〇と〒のしるしをつけてもらい、
    すみれちゃんの髪の毛の中で、大事に大事に卵たちは温められるのです。
    昔の少女小説の住人のように、可愛らしい秘密を共有して卵を孵し
    生まれてきたオカメインコのりぼんを慈しみ育てるふたりの日々の
    なんと甘やかで、やさしい光に満ちていることか。

    やがてりぼんは飛び立って、さまざまな人の人生に関わりながら旅をする。
    その間、歳月はすみれちゃんやひばりにも、病や喪失や諦めや
    あの幸福な日々には兆しさえ見えなかった、いろんなものを連れてくる。

    でも、すみれちゃんの髪の毛という温かい巣を離れ、つらい目にあって
    「鳥のいえ」に保護されたりぼんを、隣の鳥籠からやさしく語りかけてくれた
    ヨウムのおばさんの言葉がその後もずっと支えてくれたように
    大切なひとや大切なものと一緒に過ごした光あふれる日々、
    自分を慈しんでくれた人の記憶、誰かを何かをまっすぐに愛した記憶は
    「こわくないよ」と、大人になったひばりの背中を押すのです。

    人は誰も、遅かれ早かれ温かな巣を飛び立つ日を迎えます。
    幸福感に包まれたいくつかの瞬間を抱きしめながら精いっぱい生きて
    やがては誰かにそんな瞬間をお裾分けできるようになったらいいなぁ。
    ちいさな幸福を、細く長く、リボンのようにつなげていけたら素敵だなぁ。
    表紙のりぼんにもう一度見つめられながら、そんなふうに思いました。

  • 風変わりな祖母すみれちゃんの頭の中で温められ、主人公ひばりの手の中で生まれたオカメインコのリボンちゃん。リボンちゃんはまさに幸せの青い鳥ならぬ幸せの黄色い鳥。心に傷を負った人に光を射すように癒やしていく。そして最後には…。
    最初はほのぼの小説かと思ったが、少しディープな展開も待っていたりする。小さな生き物だけれど、人と人の心を繋ぐ力があるという感覚は非常によく理解できる。小さな生き物だからこそ、不器用な人間にない力を持っているよね。
    最初の子供の頃が無邪気に幸せだからこそ、最後の方の展開は少し泣けた。

  • 小川糸さんの作品が好きで、ようやく新作を読みました。

    ほんわか包んでくれる優しさ。大好きです。

    原色のような
    ばちっとした強いメッセージはないけれど
    読み終えて、しばらくしても、心の深いところに優しく居続けてくれるような作風だなあといつも思います。

    リボン

    自分にとって
    生きるとは何か

    生きがいとは何か

    何をしたいのか

    何がしたかったのか

    リボンが何かをしてくれるわけではないし
    むしろたまたまそこにリボンがいただけなんだけれど
    そういう偶然に人は意味を見つけたくなるし、偶然なんだと理解していても前に進むきっかけになるなら、それはそれで、いいじゃない?
    正解なんて、どこにもないんだから。

    そんな
    世の中にあるたくさんの割り切れないことを
    ありのままに、並べてくれた感じ。

  • すみれおばあちゃんとひばりちゃん、2人をつなぐオカメインコのリボン。

    おばあちゃんの白髪を巣にして孵化したリボンとの別れ、行く先々を小さな幸せで満たすオカメインコの旅…。

    表紙のオカメインコの可愛らしさにきゅん。小川糸さんらしく、スーラー麺やチャイ、小豆サンド等食べ物の描写が丁寧で美味しそう。
    ただ、最後のひばりちゃんの婦人科系の病気やら流産してしまう妊婦さんの話やら、あえてそっちに持っていかなくても…と思うのは私が甘ちゃんだからでしょうか。

  • 表紙から受ける印象は
    完全にわたしだけのものだと知りながら
    その印象を無意識にストーリーに期待をかけることがある。
    それはもちろん叶ったり叶わなかったりする。
    そして逆の結果だからこそ
    読み応えが何倍になったりもする。

    リボンがすみれちゃんの元を離れてからのストーリーが
    独立しすぎていて残念。
    ひばりさん再登場が突然で
    背負っているもののせいか
    別人感が漂っている。

    ただ最後の最後は心に響いた。
    美しい再会だった。

  • あんまーい(*_*)
    もともと甘めの作家さんではありますが、すみれちゃん(おばあちゃん)が髪の毛の中で卵をあたためて、雛をかえす設定ってどうよ。すみれちゃんの少女趣味かげんもまた…お近づきになりたくない感じです。
    甘すぎる和菓子を食べさせられてる気分で、渋い茶を飲ませてくれ~と言いたくなる。と思っていたら、後半はいきなりベルリンの壁の出現で、好きな人と東西に生き別れてしまったすみれちゃんのはかない恋物語ときた。
    どうなってるんだ。そんなに話を飛躍させなくてもいいんじゃないの?
    ま、いいや。無事生まれたオカメインコのリボンちゃんが、すみれちゃんの手を離れていろんな人間とかかわっていく。私もその昔手乗り文鳥を飼っていたので、そのかわいらしさはよくわかる。言葉を覚えてくれたら尚更ですね。近所の学校の木に野生化したインコが住み着いていて、それが雛を産み結構な数になっています。リボンのように逃げたのか、捨てられたのか…。日本バードレスキュー協会なるものが存在することをこの本で初めて知りました。

  • 「リボン」と名付けられたインコを中心としたお話。

    ふわっとした心地よさが残ります。糸井さんの得意な感じかも。

  • ちょっとキャラは濃いけどこんなおばあさんが親友にいたら退屈しないかも。余り鳥は懐くことのないイメージがあるけど、人々と心通わせるリボンの様子は温かくなるものがある。

  • オカメインコの鳥から話しが始まる
    すみれちゃんとひばりちゃんから始まり別の主人公へと流れていく
    その都度頭を切り替えるのが大変だったがすぐに
    次の話に溶け込んでいけた
    話の展開が面白かったです

  • すみれちゃんと、ひばりさんは、血のつながりはないけれど、
    とても仲の良いおばあちゃんと孫。
    小川糸さんらしい、素敵な日常が丁寧に書かれています
    すみれちゃんとひばりさん。2人が卵から孵化させたオカメインコの「リボン」2人をつなぐっていう意味のリボン。そのリボンが家から飛んで行ってしまう。リボンが出会う人々との物語がまた、心をほんわかさせてくれる。

    美味しそうな食べ物も、相変わらず出てくる
    でも、今まで読んだ小川糸さんの本と
    エンディングは違うような気がしました・・・

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