父という病 (一般書)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 204
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591136737

感想・レビュー・書評

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  • どんな人間にも足りないところがあり、その人たちが親になっていく。子供は親からの愛情を求めるが、未熟な親たちはそれに100%は応えられない。その足りなさを抱えながらそれぞれの人生をいきていく(もちろん私自身もそうだ)。
    その中でどう親子関係、夫婦関係を築いていくか。鶏が先か卵が先かという話しではないが、どこかで気付いた人が、一歩づつでも歩み寄ろうとするところから始まるのかもしれないと思った。

  • 子どもが正常に育つには父親が重要。その父親は、尊敬できる立派な父でかつ子がある程度大きくなったらフェイドアウトするべし・・
    父との関係が元で精神的に問題のある大人になったという著名人たちの例をもとに話が進んでいくが、駄目な父でも成功事例あり、立派な父でも問題事例あり、でじゃあどうすればいいのかと思う。
    結局父というのは母ほどの影響はないが、母との癒着を起こさせないために必要なファクターであるらしい。

  • 493.7

  • 母という病を読んで。子供の成育に齎す母の影響だけではなく、父親の影響を知りたいと思った。父親と離れて暮らす事の子供への弊害を知りたいと思った。その答えは、この本の中に、あっただろうか。結論付けるのが難しい。私には、その弊害がエディプスコンプレックスに集約され語られ、人間関係や犯罪を助長するばかりではなく、自らの子育てにも影響を及ぼす。しかし、母程のものではない、と読み取れた。モヤっとしている。それは、父親の影響自体が、モヤっとしているせいなのかも知れない。

    完璧な子育て。理想的な両親。そんなことを考えてみる。著者の事例紹介を見ているうちに、世で大成する子供たちは、必ずしも、理想的な両親に育てられていない事に気付く。逆境を乗り越えようとする年齢や個性もあるのだ。さすれば、一般論はあっても、セオリーは無いと言えるのではないか。

    モヤっとしている父の影響。多数の抑揚のない事例紹介が、本著全体を間延びさせた印象にしている。従い、この本を読むなら、母という病を読んだ方が良い。厳しい事を無責任に言うなら、この二冊は、一冊に出来ただろう。

著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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