(008)危険な宗教の見分け方 (ポプラ新書)

  • ポプラ社
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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591136768

作品紹介・あらすじ

なぜ、信じるのか――?

有名大学出身のエリートたちは、なぜカルト教団にのめり込んでいったのか。
なぜ予言が外れ、真実が明らかになったあとも妄信し続けたのか。
ジャーナリストの田原総一朗氏が、元オウム真理教の広報担当・上祐史浩氏の、今まで語られなかった“本心”に迫る対談。

上祐さんのお話は、
人間というものの弱さと強さを、
この上もなくわからせてくれる。――田原総一朗

感想・レビュー・書評

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  • 田原の質問に上祐が答えていくという形式。しかし、オウムのことはともかくとして、喋っていることに真新しさがない。他の人が他の本で書いている内容のようなものがたんたんと続く。結局、身を乗り出すような部分はなく読了してしまった。

  • 「危険な宗教」についての「見分け方」、書いてあったっけ?!(笑

    でもまあ、1995年から20年ほどたって、ワカモノにしたら「オウム真理教」って「なんだか分からないけど怖そう」なイメージだろうけど、普通にスピリチュアルに興味あったりしてそうで、「危険な宗教」にハマってしまう可能性って今でも十分あるんだろうなーという気がする。

  • 古本屋で買いました。300円。危険な宗教を見分けられるかどうかについては全く期待せず。オウム真理教について考えるのに丁度良い入門書があればいいなという思い、あと単純な興味で購入。

    まず、上祐氏が良くも悪くも本当に頭がいい人なのだなというのが分かりました。
    対して、対談中の田原氏の上祐氏に対する「そんなに頭がいい人がどうして……」とか「あなた程のエリートがなぜ……」とかいう問いは(世間的な目線を反映してあえてそういう言葉にしているのかもしれませんが)実際のところ的外れだと読んでいて思いました。

    頭がいい人というのは、基本的に孤独です。
    人と意見が合わない。
    周囲に上手くノれない。
    誰もほめない。
    そしてもっと厄介なことに、そういうことを至って「まじめに」こじらせるのです。具体的には、他者理解だとか課題の克服だとか目標の達成だとかいう美名の下に、「何がいけなかったんだろう」「ああすれば」「こうすれば」と頭をフル回転させてストイックに自分を追い詰めようとする(いいですか? 彼/彼女は「孤独でなくなりたい」んですよ?)。至って「まじめ」であって、別に誰かに悪さしている訳でもないので、非難も出来ない。
    こうして頭がいい人は孤独であるだけでなく、往々にしてあからさまな程孤独な雰囲気を周囲に振り撒くようになります。他人は勿論本人すら癒せない孤独感を抱えたまま、どんどん手の施しようがなくなっていくわけです。
    だからこそ、頭がいいインテリほど、エリートほど、宗教に、しかも危険な宗教にハマりやすい。もっと言えば、インテリが入信することで宗教がより危険になる、よりアブナい部分が先鋭化していくということがある。

    ただ一般的には、頭がいい人は孤独だってその気になれば自分で考えて自分で解決できる能力があるように、人から思われているフシがあるように思います。周囲の意見を上手いこと調整出来る、輪を作り出せる能力があるように思われているし、何より、危険な宗教を見分けられるだけの洞察力だってあるように思われています。
    端的に言って誤解です。そこまで万能ではありません。さらに言えば、「頭がいい」というのは、そういう能力を持っていることではない。

    頭がいい人はまず第一に「自己正当化が上手い人」のことです。語り全体を通して、上祐氏は実に自己正当化が上手いなと読んでいて思いました。その自己正当化によって沢山の人を殺しましたが、同時に今の上祐氏を救っているのもまた自己正当化なのでしょう。皮肉なことです。
    加えて、「一歩引いた目線で見るのが好き」というのもあります。教団にいた時も選挙に負けることを予想していたり、教団と袂を分かってからも「オウムと日本社会は根底で繋がっているのでは」という語りをする。ここにいながらにしてここにいない人の語りをする。それが「頭がいい」人の危険から身を守る方法だからです。こういう訳で副産物的に、人を批判するのが得意にもなります。
    つまり、「自己正当化は上手いけど自己批判はヘタクソで、常に一歩引いた場所から参加しているような物言いをする孤独な人」が「頭のいい人」です。日本では特にこれにプラスして「口先だけで足は重い(行動しない)」「間違っていると思っていても即座にNOとは言えない」も付け加えましょうか。
    さて、こういう人に宗教とか絶対者とか超越者とか与えたらどうなりますかということです。
    しかも、死んだ人間や伝説上の人物というのでなしに、生きて側に来て直接語りかけてくるグルだとしたらどうかということです。

    他人事じゃない。私自身のこととしてもよく分かるから、やはり一旦はまじめに向き合わせられる、考えさせられるのです。

    安全な宗教と危険な宗教の二つがあるのではなく、元々宗教は危険なところを持っていて、何かを契機により危険により凶暴になるというのが正鵠を得ているように思います。

  • オウム真理教のスポークスマンの役割を演じた上祐史浩氏とジャーナリスト田原総一朗氏の対談本。どのように信者たちは危険な宗教にのめり込み、どのように地下鉄サリン事件のような事件を正当化し、どのように信仰から脱却しえたのか、当事者である上祐氏が語る。

    上祐氏は一連のオウム真理教事件の関与しておらず、地下鉄サリン事件当日はロシアで布教活動をしていた。別件で逮捕されたものの、拘留期間が短く、在野で活動できた。1999年出所、2002年にオウム真理教の後継であるアーレフ代表となった。アーレフ内部の対立が原因で2007年脱会、「ひかりの輪」を設立し、現在も代表を務める。

    本書を通じ、客観的かつ冷静にオウム真理教を分析している。その能力があるならば、なぜもっと社会に役立つように使わなかったのだろうか?

    人が狂気的な宗教に陥る集団心理は『影響力の武器』がくわしい。

    <目次>
    はじめに
    第1章 なぜ、人を宗教を信じるのか
    第2章 宗教集団はどのようにして人材やお金を巻き込んでいくのか
    第3章 妄信の行き先
    第4章 依存的信仰からの脱却
    第5章 宗教やスピリチュアルとどうつきあうか
    おわりに

    <メモ>
    上祐:(就職もオウム真理教の帰依も)目的は「事故の価値を最大化すること」だったんです。自分を、なるべく重要な存在だと思うことができること。(21)

    上祐:当時一流のお医者さんが勧めていた単純な鍼灸(しんきゅう)や東洋医学より、オウムの霊的エネルギーの扱い方は、ものすごく強烈だったと思います。(68)
    上祐:オウムの世がは霊的な体験、神秘的な体験ができるヨガであり、積極的にクンダリニーを扱いました。(69)

    田原:ゆるい次代に、オウムには「追い詰める」という魅力があったんじゃない?
    上祐:そうかもしれません。確かに、「極限」というのが麻原のキーワードでした。「極限まで修行しよう」「極限まで救済しよう」といっていました。(94)

    田原:数年後に「ヴァジラヤーナ」という考えが出てくる。これは言ってみれば、殺人や犯罪を正当化したものでしょう。(104)

    田原:東條英機以下、A級戦犯は処刑された。ところが、この戦争がどういう戦争だったかということを、日本政府はいまだに総括していないんだ。だから、靖国神社に参拝sするかしないかで、いまだにもめている。(150)

    上祐:人間って、信じ続けたいものがあると、現実を受け入れずに無理な解釈をしてでも、信じるようにするものだと思います。(163)

    上祐:一般の人は、カルト教団の教祖は、人をだましているものだと思っていると思うのですが、そうじゃない。教祖が一番信じているから、周りが本当に信じてしまうんです。(172)

    2013.12.13 田原氏のツイートで見つける。
    2014.01.25 読了

  • 見分けれてない。

  • 上祐史浩は本当に過酷な道を歩んでいてすげーなと思う。談志くらい赤裸々に語る人はこの人くらいではないかしら。オウム時代のマスコミ向け上祐はすべて嘘だったわけだが・・・。

  • 読了。

  • 2013年発行の上祐史浩と田原総一朗の対談。
    上祐史浩が,オウム事件の頃の様子や現在の心境を語る部分が中心。さほど驚く内容はなく淡泊だが,そのぶんリアルなのかもしれない。ただ,この本を読んでもタイトルどおりに危険な宗教は見分けられないとは思う。

  • 田原さんと上祐さんの対談本。

    直接的にどのような宗教が危険かということを明確に説明しているところはないと感じました。自分が読み取ったのは
    ・教祖がカリスマ性があり、逆らえない空気を作り出している

    でした。

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4789257.html

  • 上祐氏のオウムを抜けられないエピソードに、宗教からの脱却の難しさを知った。

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著者プロフィール

1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所入社。東京12チャンネル(現テレビ東京)を経て、77年よりフリーに。『朝まで生テレビ!』の司会をはじめ、活字と放送、ネットなど幅広いメディアで活躍。次世代リーダーを養成する「大隈塾」の塾頭も務める。近著に『トランプ大統領で「戦後」は終わる 』(角川新書)、『平成の重大事件』(猪瀬直樹氏との共著、朝日新書)など。

「2018年 『AIで私の仕事はなくなりますか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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