- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591137048
作品紹介・あらすじ
お金がなくても、ぐうたらでも、恋人がいなくても、
こんなに楽しく生きていけます!
朋輩との切磋琢磨(麻雀)や日課(居酒屋通い、たまに庭の蛙観察)にいそしむ山越只明くん、二十歳。
妙なバイトに借り出され、偏屈な教授の弟子にされつつ、毎日はおおむね愉快に、時折切なく過ぎてゆく。
直木賞作家が贈る、昭和のぐうたら大学生のほんわかゆるゆる青春小説。
感想・レビュー・書評
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学生運動があった時代のぐうたら大学生山越くんと友人達のゆるい日常を描いた作品。
ほんとに怠け者でその日暮らしな主人公なんだけど、流れる空気はなんか優しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わーすごい好き。
結構前に書かれた作品なんすね。
芦原さん、読んでないのたくさんある。読む! -
自分の大学時代を彷彿させる(笑)
確かにそんな時代に,あんな友達と,こんなことをやったなぁって懐かしく読みました。
ノスタルジーに浸った一作です。
軽く読めるけど,若い人には受けないのですかねぇ?
「昭和」が好きな方にはオススメです。 -
怠惰の権化、山越君の赤裸々な日常を綴った短編集。山越君にイラっとくるけどなんでか惹かれるそんな一冊。
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森見登美彦系自堕落大学生日記。早稲田大学文学部独文コース。主人公の混ぜっかえしが面白い
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最後の、指定席云々のくだりが印象深かった。
早稲田が懐かしくなった。 -
芦原作品らしい昭和主人公。学生闘争があった時代でほとんど大学にも行かず仕送りだけで何とか楽しく暮らしていようとする姿勢が凄い。仲間との掛け合いが楽しく、よくこれで友情が続くなぁと感心します。
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ぐうたら、という表現に尽きる、怠惰で享楽的な80年代の大学生を主人公にした、コメディタッチの青春小説。
最近の青春小説といえば、同じ様に浮世離れしていても、執拗にクールで俗っぽくない登場人物が多い。それはそれで格好が良いが、本作は違う。
信じがたいほどだらしのない主人公の言動や、仲間たちとのコントのようなやり取りが溢れる中に、ストレートな友情や青春を挟み込む。これが、非常に温かい印象を感じる。
「いい話」を、最大限怠け者の思想と冗談で包み込んだ、良作だと思う。
4+ -
適当なことばかり言って、でもたまに友人のことを案じてみたりと気儘な山越くんに癒される。
どうしようもない男なのに彼の周りにいつも誰かがいるのは放っとけないそういう魅力が彼にあるからなのかな。