初恋料理教室

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591137703

感想・レビュー・書評

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  • 1つのお料理教室を中心にそこに通う4人の男性たちの短編集。
    2章のであいもんのヴィンセントのお話が一番良かったな。
    最後にレシピも載っていて作ってみたいと思ったけど、この辺りには生麩なんて売ってないからなぁ。

  • 最近食べ物の作品が続いてます。
    なんだろ?食欲旺盛?ストレスか(・・?)

    ほっこり優しい作品でした♪

    京都の路地、古びた町屋、はんなり謎めいた愛子先生
    男子限定の料理教室に集まった、年齢・職業・国籍
    バラバラの4人のお話。

    どの話も「え?これで終わり?」
    続きが読みたいなぁとちょっとだけ物足りない…

    愛子先生の料理は簡単でわかりやすく美味しそう♪
    レシピも付いてます_φ(・_・


  • 美味しい料理が出てくる本が読みたい、と思い手に取った本。京都の大和大路通を南下して、路地に入った先に続く長屋の一つ、そこに、小石原愛子先生の料理教室があります。4人の男性が通っていて、章ごとにそれぞれ詳しく語られています。

    最初の「大根と鶏の炊いたん」を作っている場面では、細かく、丁寧に描写されており、ワクワクして引き込まれましたが、読み進めていくうちに、ちょっと尻すぼみになってしまいました。

    愛子先生のことも、もっと詳しく知りたかった。ただ、愛子先生の話す京言葉には、ほっこりするし、持ち物、特に、品のあるお皿や箸置きなど、とても興味があるので、お家を訪れたいです。

  • 料理好きな私とって男子限定の料理教室はいいですね。京都ならではの鶏のたいたん、麩まんじゅう食べてみたいです。智久があこがれる司書のシーンはうまく行けばいいのになぁと応援したくなりました。ヴィンセントさんがキヨさんの遺品を整理してその中の梅酒や料理の覚書などを自分の店でだすなんてこんな粋なことはないですよね。行って見たいな食べて見たいなジョゼのスイーツ。佐伯さんの奥さんが夫を料理教室に通わせる理由が、せめて毎日のご飯だけは心配ないようにと思うて、素晴らしい理由ですね。

  • 京都を舞台に、美味しい和食と、切なくほっこりするエピソードの連作。
    好みです☆

    京都のとある路地の奥、長屋で小さな教室が開かれていました。
    小柄なおばあちゃんの愛子先生が教えていて、土曜日は男性向け初心者クラスなのです。
    建築設計事務所に勤める智久は、図書館の司書の女性に惹かれ、その一言で料理を習おうと決めます。
    純な恋心は届くのか?(笑)

    プロのパティシエのフランス人も、和食に興味を持って習いに来ています。
    日本女性の経営者に引き抜かれて、京都のチェーン店で働いていますが‥?
    皿盛りデザートのお店、行ってみたくなりますね。

    紅一点?のいかにもな可愛らしい服装をしたミキ。
    姉と二人暮らしで、食べまくる姉のために料理を作り、姉の趣味で着飾っていました。というのは‥

    職人気質の佐伯は、妻の勧めで料理を習いに来ています。
    その様子を見て、熟年離婚かと心配するミキ。
    じつは‥?

    品のいい愛子先生にも、それなりの過去がありました。
    おだやかに料理の初歩が解説され、どれもとても美味しそう。
    深刻さがないわけではないけれど、突っ込みすぎず、適度な距離感でいたわりあう優しい空気感。
    ブクログで好評なので、読んでみました。
    初読み作家さんですが、いいですね!

  • 舞台は京都。愛子先生が教える男性限定の料理教室でのお話。
    女装家のミキ、駆け出し建築家の智久、パティシエのヴィンセント、職人肌の佐伯。
    それぞれの抱える思いに熱を感じたし、料理での学びが人生の学びにも繋がっていくのもよかった。
    丁寧に心を込めて作る料理って素敵だよね。それが大切な人のためならなおさら。
    いい作品に出会えたなー(*ˊ˘ˋ*)

  • 京ことばと美味しそうな料理の数々にほっこりする。
    町家で料理教室だなんて、近所なら通ってみたい。
    それほど季節感のあるメニューで先生との距離も近くていい感じなんだなぁ。
    そこに登場人物の日常が重なっていい感じなのです。
    身体を作る食だから、丁寧に作って食べたいもの。
    「毎日、料理するのが面倒」
    などと思わず、こころをこめて作りたいものだ。

  • 初恋料理教室
     若い建築家が図書館司書に恋する。
    であいもん
     フランス人パティシエが自分のお店をオープンさせる。
    ふたりの台所
     過食の姉と女子っぽい弟。家族の味を作っていく。
    日常茶飯
     妻から熟年離婚を言われるかもとドキドキする男性。

    京都を舞台にした話。
    白い割烹着が似合う愛子先生が男性を対象に
    料理教室をひらいている。
    そんな料理教室に通う4人の男性目線の
    それぞれの短編集だったよー。

    どの話もおもしろかったー!!
    料理を通して、いろんな人の生き方を見させて
    もらった感じかなー!!
    料理教室に通いたい!!というよりは、
    愛子先生の作ったごはんが食べたい!!って思ったー笑
    読んでてほっこりしたよー。

  • 舞台は京都。
    大正時代に建てられた長屋には
    「小石原愛子の料理教室」がある。
    そこに通う4人の生徒の物語。
    愛子先生は、一歩距離を置いてそれぞれの人物を暖かく見守っているようでした。
    愛子先生が教えてくれるような、ほっこりするような料理をわたしも作りたいです。

  • おいしいものには、ひとを引き寄せる力がありますから。

    大和大路通をはずれ、細い道に入る。
    長方形の青い空。薄暗くてひっそりした路地。両脇につづく古びた長屋。
    南側の一番奥の玄関にかけられた暖簾。
    「小石川愛子の料理教室」

    土曜日の夜の初心者男性対象のクラス。
    建築家の智久さん、パティシエのヴィンセント、紅一点?のミキ、昔気質の職人さん佐伯。
    愛子先生の丁寧な料理を教わりながら、それぞれの生活も少しづつ前進していく。
    30代で訪れた初恋の行方は?
    開店を目前にしたカフェに突然起きたアクシデント。
    母親の呪縛。
    長年連れ添った妻の本当とは?

    このところ京都が舞台の本が続いてる。錦市場へ何度買い物に行っただろう。
    この本も料理が美味しそうで作る過程での出汁の香り、鶏肉の炒める香りが漂ってきそう。
    「やらこう」「ぐんとようなります」愛子先生の京言葉がはんなりと優しい。
    習い事って普段は共通点のない人が出会う場所でもあるんだな。
    それがきっかけで開ける道もあるんだな。

    きちんと生きてきたひと。
    ていねいに暮らしているひと。
    それに憧れるミキの気持ちがよくわかるから、もう少し頑張らなくちゃ。
    夕飯、可愛いからってまい泉のミニバーガーとか買ってる場合じゃない。反省。

    「自分で作るお料理が美味しければ、自分で自分を幸せにすることができます。」

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。2004年、第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞した『ねこまた妖怪伝』でデビュー。児童文学のほか、ミステリーや恋愛小説も執筆する。著書に、「2013年 文庫大賞」(啓文堂大賞 文庫部門)となった『ハルさん』、『初恋料理教室』『おなじ世界のどこかで』『淀川八景』『しあわせなハリネズミ』『涙をなくした君に』、『きみの傷跡』に連なる青春シリーズの『わたしの恋人』『ぼくの嘘』『ふたりの文化祭』などがある。

「2023年 『初恋写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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