([く]4-1)卵町 (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社
3.25
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本棚登録 : 218
レビュー : 45
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591137727

作品紹介・あらすじ

サナは、亡くなった母の願いを叶えるため、かつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる。卵町は、とても静かで、とてもやさしい、特別な場所だった。サナは、そこで彫刻家のエイキ、妻を亡くしたクウさん、元看護師のタマキさん、そして母にとって特別な存在であったシイナと出会う。そして、想像もしなかった、母の秘密を知ることになり――。心温まる感動作が、いきなり文庫で登場です!

感想・レビュー・書評

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  • サナは母に頼まれ、過去に母がいた卵町に人探しへ。
    人を探しながら卵町で過ごす様子が静かに描かれた物語。

    卵町で働く人の出勤帰宅時間以外は人もおらず、交通手段も静かなものだけ。
    音もしない静かで不思議な場所…なんだろう上手く言えないけど卵町の雰囲気に浸る感覚がすごく心地よかった。

  • 100殺!ビブリオバトル No.58 夜の部 サテライトゲーム(日帰り二次回チーム)

  • 図書館で。
    う~ん。なんというのか…軽い、そして薄い。文庫サイズだから、というわけでは無くて。
    全体的に良い話~という所で落ち着かせたんだろうけど…なんか色々とうう~んとなるというか。鳥がとまっていた場所にぬくもりが残るってのもなぁ…。ああ、うずくまってたって事なのか?あの棒のような足じゃぬくもりが伝わるってのはないもんなぁ。
    何でも子供にやらせる母だった割には料理はやってないとか兄は甘えん坊とか色々と設定に矛盾があり、母娘の確執というにはあまりに何もなかった感じで良くわかりませんでした。

    いくら娘とはいえ…いや、娘だからこそ自分が死んだという伝言を頼むものだろうか… ちょっと私にはピンときませんでした、ハイ。

  • こんな場所が必要かも知れないな、と思った。

  • 読み終えて思うのは
    人の存在感も 関わりも
    街の印象も 物語すらも
    半透明で印象が薄い。

    物語が終わったような気もせず
    まだ始まってすらいないようでもある。

    作り込まれていないことの希薄さは
    残念ながら 私の中には残りそうもない。

    もう…忘れかけている。
    縁が薄かった人を弔ったあとのように。

  • 私も卵町に行きたい。そこで暮らしたい。静かに穏やかに生きたい。

  • 母を亡くしたばかりでどこか不安定だった主人公が、母の過去や、街の人々に触れ、穏やかに回復していく物語。
    独特な空気感が柔らかくて優しい。
    いつも曇ってる空。カタカナの名前。人通りのない道。など、どこかファンタジック。

  • 死にゆく者達を優しく包み込む町、卵町。のっぺらぼうなサナだったけど、話が進むにつれ、彼女の思いがひらひらと舞うように垣間見えた。親が死んだ時の感謝や寂しさ、安堵感と罪悪感、そう言った類のものの整理をつけてくれそうな本。

    2016.1.4

  • ものすごーく、卵サンドイッチが食べたくなる。意外とオチもあったりして。いい感じでした。

  • 不思議なお話だった。

    母が亡くなり、その最後の願いとして自分の死を告げて欲しい人の名前を娘に託す。

    彼女が向かった先、卵町は、まるで町が死を待っているかのような無に包まれている。
    そして、死を待つ人も多いその町では、人に関する情報を無闇に話してはいけない決まりもある。

    逆境に次ぐ逆境で、なかなか卵町に馴染めない。
    なのに、その静けさと佇んだ装いが、次第に愛おしく感じられてくる。
    結局のところ、スッキリとはいかないけれど、母と娘のわだかまりはきっと溶けようとしている。

    悲しいことの方が、癒やされる。

    まるで、反対だと私は思ってしまうのだけど、世の中にはこの言葉がしっくりと納まる人がいるのだろうと思う。
    そんな人の手に、触れるといいな。

  • 栗田有起さん作品は、個人的にアタリハズレがあります。
    モチーフとしてはタイムリーでしたが、私のお気に入り『オテルモル』『マルコの夢』と肩を並べるにはいたらず。

  • サナの母が死んだ。死の間際、サナに託されたのは、「私が死んだら、卵町にいるある人に死んだことを伝えて」という願い。
    医療施設が立ち並ぶ「卵町」を舞台に、人探しが始まる。

    卵町は入院患者かその家族しかいない。だから「生」の感覚が薄く、「いきいき」という言葉からは程遠い。それなのに、ふっと感じる暖かさ、優しさ、逞しさはなんだろう。
    ふと、私の母のことを思い出した。母が白血病で入院してた頃、同じ病棟は白血病患者ばかりだった。悲愴感も辛さも何もなく、みんなが淡々と治療を受けていた。後ろも前も見ず、ただ今を見る。それしか見るところがない。そんな感覚を思い出した。(ちなみに私の母は存命です)

    そんな穏やかさを感じながら、読み進める。卵町は商業施設もなく、品揃いもあまりよくない。守秘義務がきびしく、どこか窮屈だ。なのに、穏やかさが文面から滲み出る。

    終始、いい意味で「ぼんやり」した空気が流れる。徐々に登場人物の「過去」が、誰かの「過去」に絡み出す。
    そして、伏線を何個か残したまま、物語は、ぷつんと終わってしまう。そう、明日からもサナと仲間たちは卵町にいるのだ。夢のように、ぼんやりとフェードアウトしていった物語でした。
    しかし、気になるなぁ…あの伏線…。
    (ふたつ、気になっています。)

  • 150502

  • 亡くなった母親サラの願い…「シイナ」という人物に自分の死を知らせるという願いを叶えるために、サナはかつて母親が過ごしたという卵町を訪れる。
    そこでエイキ、クウ、スミ、タマキに出会い卵町がどういうところなのかを知り、シイナと話すことで母親のことを知る。

    どうしても主人公のサナのことが好きになれなかった…
    卵町の住人は少し変わっているけど、よい人ばかり。人工的に作られたホスピス的役割を持つという独特な町の設定がおもしろく、雰囲気は、『キノの旅』に出てきそうな町だなぁと思いました。

    全体的にあっさりとしたお話で、他に出てくる登場人物のお話を掘り下げたり、サナ自身のことももっと掘り下げて深いお話にしてほしかったかもです…

    とても読みやすいお話でした。

  • 掴み所がないまま読み終えてしまった。ふわふわしたまま。天気のいい、静かな場所で、紅茶でも淹れて読みたい本。

  • 妈妈是女性同性恋(蕾丝边/拉拉) ? 因为,主演(Sana)不好妈妈?不过,她没有考虑。他没有钱ww。什么?

  • 町全体がホスピスのような静かな町。

  • 娘が母の死を伝えるための人探しのお話。栗田さんの普通なのに非日常みたいな世界が好きなのだが、いつもよりマイルドに軽く終わってしまった。
    やはり、この出版社だから?ココの本は似てると個人的に感じている。

  • なんだか腑に落ちないまま読み終えてしまいました。

  • 栗田さんの作る世界は、現実的にみえる非現実だ。異空間の中にあるかわいさ、のようなものを感じる。大事な部分を言葉に出さず、けれど全員が感じている、というのを見て、してやられた、と感動。

  • いい感じに静かな本やった。
    タイトルが秀逸。

  • 静謐さの中に躍動する生。死はそこにあるけれど、わたしたちは生きている。
    ただときとして、立ち止まる時間が必要なのだ。

  • 2014.03.19読了。初栗田作品。いきなりの文庫化みたいなのですが、皆さんの感想を見ると「栗田感」が出ていないらしい。私はほわわ~としてて好きです♪主人公はサナという女性。母親が亡くなり、最後のお願いを聞いて欲しいと言われ、卵の様な楕円形のその町に行く所から始まります。お願いとは…「シイナ」という人物に母親の死を知らせる事でした。どこの町よりも個人情報の保護がしっかりの為人捜しに苦戦します。出会った彫刻家のエイキや、エイキの友人のクウによってシイナを捜す事に成功し…母親に愛されてたと言う事がわかります。シイナに会えて良かった。

  • あっさりしていて読みやすかった。

    主人公が亡くなった母親の遺言を頼りに、母の若かりし頃の思い出の詰まった街、「卵町」を訪れます。

    この卵町が、とても不思議な異空間的な街で、
    人のいない、卵の膜の中のような静かなところ。
    この設定はとても好きでした。

    ただ、個人的な感想を言うと、登場人物にあまり感情移入できなかったのが残念。
    あたたかいというよりは、ぬるま湯につかったような、そんな歯がゆい気持ちになりました。

    サナの涙の理由が読めなかった。

  • 表紙にやられました。ふわふわ優しいお話。読書したい!という時ではなくゆったりしたいなぁ、くらいの時に読むのがいいです。人の温もりとか穏やかな空気が流れていて、つい大切な人のことを考えてしまいました。

  • しずかな、しずかなお話。
    しっとりしていて。
    わたしは好きだなぁ。
    くりたゆきさんの本、もっと読みたい。
    心地いい。

  • 江国香織的好きな雰囲気

  • うーん、思ってたほどよくなかった。なんていうか、国語のテストに好んで出題されそうなかんじ。
    わかりやすい起伏はなく、たんたんと綴られてく。主人公に感情移入出来なかった。
    亡くなった母親が好きじゃなかった、と自分で納得するまでの話、と一言でまとめられてしまう。
    卵町にそこまで惹かれてしまう理由が、こちらに伝わってこない。とにかく、再読はないなと思う。久々の外れ。

  • +++
    サナは、亡くなった母の願いを叶えるため、かつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる。卵町は、とても静かで、とてもやさしい、特別な場所だった。サナは、そこで彫刻家のエイキ、妻を亡くしたクウさん、元看護師のタマキさん、そして母にとって特別な存在であったシイナと出会う。そして、想像もしなかった、母の秘密を知ることになり――。心温まる感動作が、いきなり文庫で登場です!
    +++

    母が亡くなったが泣けなかったサナ。母が寄ってくると、その分自分から距離を取るような、そんな関係だった母の最期の願いが、自分がかつて暮らした卵町に行ってシイナに自分の死を伝えてほしいということだった。卵町は、死にゆく人と彼らを見守る人たちの町で、曇り空の下に静かに穏やかに息をしているような町だった。サナは、そこで借りた部屋の大家のスミや、森の彫刻家エイキらと触れ合いながらシイナを探し当て、彼女から母の思い出話を聞くことになる。そこに走らなかった母の若いころがあり、生き生きとした母の姿があって、サナは当惑しながらものめりこんでいく。いつしか卵町を去りがたくなってくるほどだった。いまここに自分があるのは、誰かとつながっていたからなのだと、静かに自然に受け入れられるような穏やかな気持ちにさせてくれる一冊である。

  • 不思議な街のちょっと奇妙な生活。
    最後、題名の意味が分かると、スーッと安堵感が出た。

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著者プロフィール

直木賞を受賞した恋愛文学の旗手から、早熟の天才少女作家まで。いま、もっとも切実な恋を描く6人の女性。

「2008年 『コイノカオリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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