([な]11-1)日乃出が走る 浜風屋菓子話 (ポプラ文庫 日本文学)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 195
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591140345

作品紹介・あらすじ

おいしいお菓子が元気をくれる。
こころときめく、明治菓子物語!

時は明治2年。代々続く一軒の老舗菓子店が、店を閉めた。世の混乱と父親の謎の急死により店が傾き、悪の豪商・善次郎の手に押さえられたその店――橘屋を復興しようと、ひとり娘である16歳の少女・日乃出は、奔走をはじめる。再建の第一歩として必要不可欠な家宝の「掛け軸」を奪還するため、日乃出は善次郎と「百日で百両、菓子を作って稼ぐ」という勝負をすることに……。果たして日乃出は、その賭けに勝つことができるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。がんばれ日乃出、ピンチを乗り切り百両を目指して掛け軸を取り戻せ、と応援する気持ちになった。
    ピンチはありつつもトントン拍子にうまくいき、なんだかアニメみたいだなと思ったけれど、ポプラ文庫とわかり、児童向けなら納得。夢があっていい。
    おんぶ日傘のお嬢さんが、いっぱしの菓子職人に即席でなれるほど甘い世界ではないはずだけど、こんなお話もあっていい。明治という時代と拓けつつある横浜、入ってくる西洋文化などの時代の空気も感じられてよかった。

  • 時は明治2年。老舗和菓子屋の娘・日乃出は、父の遺した掛け軸を取り戻すため、百両を貯めることに。菓子作りの腕はからっきしの勝次と純也が働く、客が誰も来ない寂れた菓子屋・浜風屋

  • 明治初期、つぶれたお菓子屋の一人娘が奔走する話。お菓子が美味しそう。
    2022/2/15

  • 何もかも失くした大店のお嬢さんがどこまでやれるのかと思えば!
    人との出会いと運に助けられたところが多分にあるけれど、日の出の前向きさとがんばりもあるはず
    仁兵衛さんは思っていた以上にすごい繋がりを持っていて驚き…日の出にしたら本当は生きていてほしかっただろうけれど、自慢の父親として心の支えになっていくはず

  • あっという間に読了。面白かったです☆フィクションなのはわかるんですが、ところどころ史実に忠実な部分もあり、うまく組み合わされてほぉ〜って思いました。日乃出は初めこそ生意気なお嬢様だと好きになれなかったんですが、最後はちょっと泣いちゃいました。ガンバレって!それにしても善次郎や日乃出のおじさん夫婦、それから元従業員といやな奴ばかりです。バチ当たれ!と思いました。次作こそ、善次郎やおじさん夫婦をギャフンという目に合わせて、そこをもっと詳しく書いてほしいです(笑)

  • 高田郁さんの銀二貫に話は似ているが、それをお菓子にして明るくした感じで読みやすかった。

  • 図書館で借りたもの。
    なんだろう、面白くないわけじゃないんだけど、ハマらなかったな~。
    「菓子」「明治」と、好きなモチーフのはずなんだけどなぁ。
    続篇もあるみたいだけど、とりあえずはいいかな。

  • サクセスストーリーで、面白かった。

  •  恋は甘いばかりの物ではなかった。残酷に人を打ちのめし、地面にたたきつける。孤独な思いに震えさせる。
     それでも人は恋をする。何か分からない力にからめとられるように引きつけられていく。
    (P.185)

  • 江戸時代が終わり、明治の初めの世の中。老舗の菓子店・橘屋の娘、日の出が主人公。
    橘屋当主の死により何もかもを無くした日の出だが、橘屋の一切を買い取った商人・谷善次郎と、橘屋に伝わる掛け軸を賭けて、勝負する事になる。
    条件は、百日で百両を稼ぐ事、橘屋秘伝の菓子「薄紅」を再現する事。

    菓子作り以前に、お嬢様育ちで世間知らずだった日の出が、師匠を亡くしてやさぐれた商売をしていた菓子職人たちと出会い、人として成長してゆく。

    うむむむ、菓子作りの過程や幻のレシピを求めて苦闘するところは楽しめるが、残念ながら人物が薄〜っぺらい。読みやすいけれど。
    悲運のヒロインが、悪辣な商売敵と勝負…って話なら、いくらもある。
    もっと彼女自身の力、例えば並外れた努力やひたむきな誠実さなどの魅力を描いて、答を見出す場面が見たかったなぁ。
    「薄紅」も、結局亡き父の手紙が手に入らなければ再現できなかったわけで。

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