([お]13-1)クローバー・レイン (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社
4.16
  • (68)
  • (92)
  • (31)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 715
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591140987

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • すごく良かった。
    1冊の本が読者に届けられるまでの物語としても、愛あるお仕事小説としても、家族の物語としても。

    大崎梢さんの小説がやっぱり好きだ。
    幸せな気持ちになれる。
    大崎さんの物語はうだうだ悩みながら生きている毎日を優しく包み込んでくれるように思う。
    自分の気持ちに素直な登場人物達に共感し、走り回る彼らを夢中で応援しているうちに、いつのまにかたくさんの元気と勇気をもらっている。
    本を閉じた時、読む前よりも心は元気になっている。
    ドキドキ、ワクワクしている。
    この瞬間から私はまた彼らのように走り回ることが出来るんじゃないかと感じている。
    何度自信をなくして、くたびれても、どんな時でも私に力をくれる。
    大崎さんの物語は私にとってそういう本だ。
    今日もこの『クローバー・レイン』からたくさんの勇気をもらった。
    また走り出したい。

  • 大崎さんの本は8冊目。

    ご自身が書店員さんだった大崎さん。
    私の知らない本屋さんの裏側(?)、苦労、出版社の現状等々。
    大崎さんの本で知ったことがたくさんあります。
    そのたびに、驚き、ますます本屋さんが好きになったり、書店員さんを身近に感じるようになったり。

    この作品は、本の内容を全く知らず、大崎さんの本だからという理由で手にしました。

    主人公の彰彦は大手出版社で編集者として働いている。
    偶然、出会った『シロツメクサの頃』の原稿。
    著者は、既に忘れられた作家、家永だった。
    この本に感動し、ぜひ本にしたいと思う彰彦。
    しかし、”いち編集者が感動した”というだけで、本に出来るほど、出版業界は甘くなかった。

    読み始めた当初、彰彦の『シロツメクサの頃』出版への奮闘記かと思ったのだけど…
    いや~、どんどん引き込まれていきました。
    そして、ラストは胸が痛くなりました。
    感動で…

    一冊の本が出版されるまで、そして読者の手に渡るまで、こんなに大変だとは思いませんでした。

    人気作家さんの本やベストセラーなどは、重版され、本屋さんに行けば、たやすく手にすることができます。
    でも、そうではない本の方がどれだけ多いのか…
    書店でたまたま目にとまったり、たまたま手にしたり。
    一冊の本との出会いは小さな奇跡のような気がします。
    素敵な本に出合えました。

    ただ、この本の装丁。
    若い読者には好まれるのでしょうね…
    最近、こういう感じのイラストの装丁が増えていますよね…

  • 20140913

    本が世の中に出るまでに、どれだけの人が携わり、どのように選ばれ、作られるのかが丁寧にそしてリアルに綴られていた。

    作家になりたいなんて考えていたけど、作家として売れることの大変さ、売れ続けることの難しさ、孤独感を改めて感じた。

    作中に出てくる『シロツメクサの頃』を読みたくなった。

  • 泣ける話に感動した話。実際のところ、本屋に並ぶPOPにはうんざりしている。
    勿論、それなりの本読みとして出版界が不況なのもわかっているし、商売である以上売れなければ意味がない。
    それを踏まえた上で、この本は考えることも多かったし、実りの多い充実した読書時間を得ることができた。
    推理作家、大崎梢ではなく、小説家、大崎梢を読ませてもらったと私は思った。
    できれば、こんな作品も多く手掛けてほしいけれど、やはり売れ筋のジャンルではないから難しいかな?

  • そつなくこなす文芸担当編集者が心揺さぶられる作品に出会って熱血編集者に!というようなお仕事青春小説。ただそれだけ、かと思ったら最後にふわっと泣かされました。いろんな人の大事な人への思いがつまっていて、優しいラストでした。登場人物たちのきれいなだけじゃない思いが吐露されていたり、タイトルにもなっている雨によって美しく心の闇?を表現していたり、心の通った嬉しさもあり、爽やかに、かろやかに、心が温まる小説でした。

  • 姉からの誕生日プレゼント 第2段

    主人公は大手出版社に勤める工藤彰敏
    あるパーティーに出席した帰りに今は落ちぶれてしまった作家さんの出版前の作品を手にしたことから始まるストーリー。

    本を出版することに関する内容ながら、仕事とは、家族とはについてきれいな流れで描かれている。

    きっと今の仕事が華やかでなくとも、地道にやってることが次につながる。
    そう思わせてくれるいいお話でした。

    ここ数年。毎年四つ葉のクローバーを見つけてお守りに。むかしは見つけることできなかったのに…探しかたが下手だっただけか(笑)

  •  編集者がいいものを作りたい!という純粋な気持ちで紆余曲折あっても、頑張って世に本を出版していくというお話。ここまで現実うまくいくか・・・なんて無粋なことは置いておいて、一生懸命な人はきっと報われる、いいものは世に出るべきだ、という綺麗な作品。
     個人的にはあまりタイプではなかったけれど、簡単に読み進められる作品でした。

  • どんな話でしょうか?

    ポプラ社のPR
    未掲載

  • とてもとても良かった

  • 大学を卒業して大手出版社に編集者として就職した彰彦。先輩から引き継いだ人気作家を担当してきた彼が、ある落ち目作家の原稿をたまたま読む。その素晴らしさに感動し、どうしても自分の手でこれを出版したいと願う。

    知りませんでした、出版社のこんな内情。考えてみれば当たり前のことで、出版社は売れる本を出したい。駄作であっても人気作家の本であればそこそこ以上は売れると見込める。いくら良作であっても落ち目作家の本を売るのは大変。どうしても他社に渡したくないならば、しばらく預かっておいて、その作家が何か賞でもとってからにすればいいじゃあないか。作家もそんなことは承知しているから、目の前で「出版しましょう」と顔を輝かせる彰彦に、「お宅で出せるわけがない」と呆れ顔。編集長を説得するのがまず大変。クリアしてもさらにその上を説き伏せるのが大変。

    大崎梢の作品はこれまでにも多く読んできましたが、これがNo.1です。何度も涙が溢れそうになる。解説で宮下奈都が書いているように、泣ける小説が良いわけじゃない。でもこれはまちがいなく良い小説。

    今は売れなくても、一冊がいつかきっと百冊に、千冊になる。数年後の誰かを感動させるために、彼らは本をつくる。人気作家とはいえない人の作品の中に、自分にピタッとくるものを見つけたときの幸せ。だから私たちは本を読む。

全74件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

大崎 梢(おおさき こずえ) 
東京都生まれ、神奈川県在住。10年以上の書店員経験がある。2006年、書店で起こる小さな謎を描いた連作短編集『配達あかずきん』でデビューし、以降「成風堂書店事件メモ」としてシリーズ化、代表作となる。ほか、「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」、「天才探偵Sen」のシリーズがある。
原宿を舞台にエリート出版社員が原宿系ファッション誌担当となるコメディお仕事小説、『プリティが多すぎる』が2018年10月ドラマ化される。カンヌでワールドプレミア開催&アジア各国で同時期放送が決まり、新たな代表作となった。

大崎梢の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
有効な右矢印 無効な右矢印

([お]13-1)クローバー・レイン (ポプラ文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする