ぼくの、ひかり色の絵の具 (ノベルズ・エクスプレス)

著者 :
制作 : 大野 八生 
  • ポプラ社
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  • 本棚登録 :74
  • レビュー :16
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591141526

感想・レビュー・書評

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  • 頭の中に考えが、言葉が溢れるんです。
    それをどう伝えたらいいか、どんな言葉を選んだからいいか、いつ伝えたらいいか、それを考えているうちに時は過ぎ去ってしまう。
    それがだんまりです、口下手です。
    そして、その溢れた言葉が一旦口から流れ出すと、止まらないのです。言うべきこと、言わざるべきこと、折角いろいろ考えていたことも、いや、考えていたからこそ、全て流れ出て、失敗もしてしまう。
    それがしゃべり過ぎ、余計なことを言う癖なのです。

    その溢れる思いを、彼は絵として表現することができます。
    良いも悪いも、想いを全部含めて、絵に表現することができます。

    私は絵が下手です。
    想いをぶつけたくても上手く行きません。
    私はどう表現したらいいのでしょう。
    どこで表現したらいいのでしょう。

    この、言葉でしょうか。


    絵を教えるって、とても難しいことです。
    絵はその人のもの、本来失敗も成功も、他人が決めることではない。
    だけど、教えることはたくさんあるんです。
    知っていたら自分の想いをとても表現しやすくなる絵のテクニック、たくさんあるんです。
    どこまでが教えるべきことなのか、どこからが本人の領分なのか。
    それはかなり難しい見極めが必要なんだと思います。


    最近、本の感想メインに戻ってきました。
    学校図書館でどうこうとか言う話がうまく言えなくなってきた。

    私は好きです、この本。
    言葉が上手く出てこなくて、言うタイミングを逃し続けてしまう心理とか、すごくよくわかる。
    絵についての表現も好きです。

    挿絵は今風ではありません。
    でも表紙の絵は、この本の内容にとてもあってる、カラフルなものになっています。

    子供たちが読んでどう思うかはよくわからなくなってきたけど、私が子供たちに読んでほしいなと思う本なのは間違いないです。
    でも、だからこそ、「大人が好きな本」なのかなあとも思うのですよね。

  • 2015年度課題図書(5&6年)

  • 栗林ユク(小6)は口べたで、おとなしい男子だが、絵を描くのは好きだ。図工の時間に描くのは時間に急かされたりして、絵は得意ではないと思っているけど、お父さんがユクのために揃えてくれた絵の具で、色を重ねて、じっくりと絵を描くのは好きだ。
    図工で、校内から、自分で見つけた素敵なものを画題に描く事になった。ユクは渡り廊下から見えるてんぐんじょう(てんぐ城山)を描くことにした。
    同じく、てんぐんじょうを選んだ隣のクラスの東田ハネズちゃん。
    隣のクラスで男子であるユクをなんで知ってるのかと思ったら、父親どうしが幼馴染みとのこと。
    ハネズはきれいなピンク色の花をつける庭梅の名。
    ユクも初夏に白い花を咲かせ、秋になると黄色に色づく木の名だ。

    ユクは丁寧に絵に色を重ねて緑を作っていたのに、担威圧的にも感じる担任の石丸先生に「緑の絵の具を使って書きなさい」と言われ、反論も出来ずに色を塗って、後悔する。

    口べただけど、本当は伝えたい気持ちがある。
    そんな少年の成長物語り。

  • この本を読んでいると、物語の世界に引き込まれていきます。主人公のユクや友達のハネズのうれしい気持、悲しい気持ち、楽しい気持ち、はずかしい気持ちなど、いろいろな気持ちが楽しめます。特に、ユクの素直で、とてもはずかしがりやの性格がとてもかわいいので、おすすめです。ぜひ読んでみてください。

  • 口べたな転校生ユクの成長物語。
    伝えたい気持ちがたくさんあるのに、相手の気持ちを考えすぎて、だんまりになる。
    そんなユクが、得意な絵を通じて、自信を持ち、
    初恋と友達付き合いと、ハツラツとする姿が爽やか。

    思えば、私も幼少の頃、口べただった。
    怒るんじゃないだろうか?などと、考えすぎていた。
    考えている間に、相手が先々話してしまい、
    話の流れが自分が思っていることと違う方向に行ってしまう。
    私が経験したようなそういう思いをしている子どもたちは、多いのでないだろうか?

    ユクとハネズの会話ややりとりに、相思いで心の距離が近づいていくところに、
    読んでいる方もちょっと照れながら微笑ましい。

    そして、苦手な同級生や担任の先生とも、気持ちが通じていく様が爽やか。
    ユクが描く情景に、木々の緑あふれる絵が目に浮かんでくるような描写がうまい。

    ユクは気づく。
    遠くから見ていた山「てんぐんじょう」に入り、
    様々な木があり、それぞれ形や葉などが異なることを知る。
    そして、自分が持っている絵の具が、特別な「ひかり色の絵の具」だということを。

    ユクは、目に見えないことに気づき、相手を思いやることができるようになる。

    大人は待つことが、大事だとあらためて思い出す。
    子どもは、自分の気持ちや考えを、スラスラ言えないのだから。
    子どもたちの得意なことを見つけて、自信を持たせればいいんだと感じた。

    平成27年度青少年読書感想文全国コンクール・小学校高学年課題図書。

  • 「絵で心を伝える」ってすごいと思った。美希9月

  • 主人公小6男の子の 成長していく姿が 心温まって、すがすがしい♪

  • とある町に引っ越してきた小学6年生の栗林ユク。同級生の人気者、東田ハネズに声をかけられ、町のシンボルてんぐ城山、通称「てんぐんじょう」を写生の時間に一緒に描いていた。そこにやってきたのは担任の石丸先生。先生にみどり色を使うよう指摘され、ユクは納得のいかない絵を描くことになってしまう。寡黙なユクは先生に反論できなかった悔しさから絵を破いてしまい──。
    花を愛する少女と交流を中心に、絵を描く意味の深さや少年の成長を描いた作品。2015年度夏、第61回青少年読書感想文全国コンクール、小学校高学年の課題図書。序盤の展開になかなか読み進めず苦心しましたが、いじめと勘違いされ思わず家を飛び出し電車に乗るところからスイスイと読み進められました。心の内を家族にすら上手く説明できない苦しさがよく伝わりました。また、絵を描くために、植物ひとつひとつの特性を知り描くのだと説明するカエデ先生の話、とても興味深かったです。好きな場面は177頁からの、夢中になって思い浮かぶ植物を何枚も描くところです。絵を描く喜びに満ち溢れてると感じた。ケイタも含め仲良くなる様子も微笑ましい。

  • 2015年6月16日 朝5年生 課題図書紹介ブックトーク
    2015年6月30日 朝6年生 課題図書紹介ブックトーク

  • H27.6.6

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