• Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591141663

感想・レビュー・書評

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  • あなたの特別なおやつって何でしたか。それに答えるかのようなエッセイ集。作家や俳優や映画監督など、形は違えども皆クリエイターの30名が語る各5頁。「あ」行の「井村屋のあんまん」から「ら」行の「ロバのパン屋さん」まで、中にはこじつけもいいとこの(笑)おやつの名前が並ぶ並ぶ。それぞれにイラストも付いていてほっこり。

    聞いたこともなかったおやつ、読んだことのなかった作家に興味を惹かれます。やはりいちばん好きだったのは、もともと大好きな作家、森見登美彦か。しかしどれも楽しい。

    私のスペシャルおやつも考えてみる。ゴーフル1袋3枚をひとりで食べてもいい状況のときは、バニラ、ストロベリー、チョコレートのどれで始めてどれで〆るかさんざん悩んだものでした。まんまるのゴーフルをそのままパリパリと食べられる幸せ。母が焼いてくれる三つ編みパンとかニンジンのパウンドケーキも大好きでした。冬になるとアラジンのストーブの上に網を置き、酒粕を焼いて砂糖を載せて食べるのも特別なおやつ。父のお土産には十三(じゅうそう)・喜八洲総本舗の、みたらし団子ではなく酒饅頭が頻繁に登場していましたし、思えばその頃から私の酒好きへの道は培われていたのかも。ねぇ、お父さんお母さん。

  • アンソロジーで短編を一作だけ読んだ作家さん、何冊も読んでいるけれど私生活は全く存じ上げない作家さん、お名前だけ存じ上げている方々…
    そんな皆さんの「おやつ」に対する思いがあふれている一冊。

    ああ、そういう子供時代を送ってきたのか、と、とても貴重な宝物を見せてもらった気がする。
    普段の作品からは想像もつかず、「ここだけ」なのかなという秘密感もあったり…
    年代が同じ方とは妙に共感したり。

    だいたい、みなさん、非常に思い入れを込めていらっしゃる。
    「おやつ」という言葉から、子供時代を振り返ったものも多く、タッチタイピングで文章を打ちながらも、視線は斜め45度上空をさまよい、魂は幼き頃に遊んでいるのではないか…という情景が目に浮かぶようだ。

    ちょっと可笑しかったのが、友達の家で食べたおやつがすごく印象に残っているのに、「友達の顔は覚えていない」と、口をそろえて書かれていること。
    あと、バタークリームのケーキは美味しくなかったね、という感想。

    バタークリームのケーキ、わたしはあれはあれで美味しかったと思いますが、その後生クリームのケーキを食べたらその美味しさに飛びあがりましたね、はい。

    柚木麻子さんの作品が一番よかった。完成度高い気がする。
    平松洋子さんは普段から食のエッセイが多いせいか、なんだか…。

    挿絵もとても可愛くて好きな絵柄だが、ちょっと間違い発見。
    筆者との年代差だろうか。

  • あー、楽しい!どうしておやつのお話はほっこり優しい気持ちにさせてくれるのでしょう。

  • (2016/2/27読了)
    五十音順に並んだ思い出のおやつが30。おやつ好きには見逃せない本です。
    30人の作家さんの中には、既読の作家さんがたくさん。
    森見さん、大島さん、万城目さん、柚木さん、ナオコーラさん、原宏一さん、そして大好きな益田ミリさんも。
    子供の頃の思い出だけではなく、大人になった今のもあるし、甘くないものものあります。
    同年代の作家さんの昔話には、自分の幼き日を思い出し、今は亡き両親を思い出しました。座卓(冬はこたつ)に毎日10円玉が二枚置いてあり、それを握りしめて駄菓子屋にいった小学生時代を。
    「ふたたび」が付いた続編が出ているようなので、図書館に入ったら是非読みたいと思います。

    (内容)
    子どもの頃にお母さんがつくってくれたケーキ、友だちの家でごちそうになった不思議なおやつ、どんなに豪華なお菓子より魅力的だったアレ…30人の人気クリエイターが、おやつにまつわる思い出を語ったエッセイ・アンソロジー。おいしい記憶がたっぷり詰まってます!

    (目次・名前の後の数字は生年)
    「あ」と「か」のおやつ
    井村屋のあんまん         壁井ユカコ
    いもだんご            大崎 梢
    カップヌードル          平山夢明 1961
    木登りバナナ           絲山秋子 1966
    吉備団子             森見登美彦 1979
    キュウリ             仁木英之 1973
    グミベアー            ミムラ 1984
    ごかぼう             伊藤たかみ 1971
    ココナッツサブレ         大島真寿美 1962
    「さ」と「た」におやつ
    さきいか             椰川美智子 1970
    サンタの長ぐつ          越谷オサム 1971
    塩トースト            平松洋子 1958
    タルト              万城目 学 1976
    ちいさくてかたくてしょっぱいもの 彩瀬まる 1986
    チョコクリーム          益田ミリ 1969
    豆花(ドウファ)         加藤千恵 1983
    「な」と「は」のおやつ
    煮りんごセラピー         柚木麻子 1981
    パウンドケーキ          東 直子 1963
    バタークリームケーキ       安東みきえ 1953
    はったい粉            天野頌子
    パフェ              山崎ナオコーラ 1978
    パン               宮下奈都 1967
    百円玉              中脇初枝 1974
    風船ガム             あさのますみ 1977
    ペヤングソースやきそば      原 宏一 1954
    ホットケーキ           森 まゆみ 1954
    ホームランバー          犬堂一心 1960
    「ま」と「ら」のおやつ
    めくるめく角砂糖         梨屋アリエ
    ラムネ              内澤旬子 1967
    ロバのパン屋さん         金原瑞人 1954  

  • 作家を中心に30人のクリエイターが語る思い出のおやつ。いかにもなおやつを選ぶ人、作風からすると意外な選択をする人、それぞれに楽しい。個人的には平山夢明さんのカップヌードルが好きでした。

  • 作家陣が豪華…!

  • この手のエッセイ集って、途中ですぐ飽きるのですが、これは面白く最後まで読めました。食べ物だからというのもありますが、1話の量がちょうどよいからもあるとおもいます。
    話のあとの筆者の紹介を読んで新たな読書の世界も広がりそうです。

  • 「おやつ」って語感がそもそも勝利ですよね。
    1人5ページ程度、どこからでも誰からでも。
    隙間時間にちょうど良いところも勝利ですね。
    幸福感溢れる、あれこれいろいろおいしい本。
    (^^)

  • 短いエッセイですが、文章にそれぞれの個性が出ていて面白かったです。おやつの話のはずなのに、この人既婚者だったんだ等、違うところに気を取られたりもしました。読んでいて、自分のおやつの思い出を掘り起こそうとしましたが、なかなか出てこず。今でこそケーキや和菓子が好きだけれど、小さい頃はそんなにおやつを食べたいと思わなかったなあ。万城目さんのタルトの話には、とても共感しました。別にそこまでタルトが好きというわけではないが、惹かれてしまう。

  • 図書館にて単にお菓子が好きで表紙のドーナツも美味しそうだったからというジャケ借りだったのですが、開けてびっくり、めちゃめちゃ豪華なラインナップのエッセイ・アンソロジーでした。

    商品名をずばり出しておられる方も多く、あー懐かしいー!と思ったり、短いストーリーながらジーンとさせられたり。
    ああ私もそういうことあったな、あれもう一度食べたいななんて普段思い出すことのない記憶がたくさん甦りました。
    ほっこりとちょっと息抜きしたい方におすすめしたい一冊です。

壁井ユカコの作品

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