ゆめみの駅 遺失物係 (teens’ best selections 35)

著者 :
  • ポプラ社
3.10
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本棚登録 : 151
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591142363

感想・レビュー・書評

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  • 見失った自分の物語を探している。
    その物語には見たくもない寂しさや悲しさ、絶望もふくまれているけれど、それがあるから幸せや希望を見いだすこともできる。
    落ち込んだとき、絶望したときに、
    自分を救ってくれる物語を語りかけてくれる遺失物係は
    優しいところだと思った。

  • 初読み作家さん。
    自分のおはなしを失くしてしまった時届けられている場所…遺失物係。
    自分の物語は恥ずかしいけど穏やかな声で読んでもらえたら、と想像しました。
    『幸福な蝶』世界には幸福な景色がまだある…優しい気持ちになります。

  • 何かをなくした女の子。電車のなかで夢うつつに「なくしちゃった」と呟くと、いしつぶつがかり
    にいってごらん、て教えられ、訪ねてみる。
    そこで語られる、様々な人のなくしてしまったらしき、お話たち。
    一週間で構成されていて、依頼人がくる、劇中劇ならぬ 物語中物語が語られる、の繰り返しだから少し単調に感じるが、ホントに一日一話でよむのなら、丁度いいかも。小中学生の朝読書の時間に一話ずつとか、最適かも。 かたられる物語は、正統派の児童文学、といった感じで良質と思いました。宮沢賢治っぽい味わい。

  • 自分の失くした物語を探すために、だれかが失くしたお話をぽつりぽつりと読んでもらう。
    それはいつしか主人公を勇気づけるものになる。
    自分のために、誰かに物語を読んでもらうのってとっても贅沢でいいなあ(ت )

  • 花になった2匹のシジミチョウ
    てんとう虫と人魚の話
    ☆だれかを好くというのは、もともと身勝手なものじゃないでしょうか

  • なんかニュアンスの違う物語だなと思って著者の紹介欄を見たら、童話や児童文学で賞をもらっている方だと知り納得。どおりで大人向けの話とはちょっと違うはずだと思った。
    由米美濃(ゆめみの)駅の遺失物係に行くと、失くしたかもしれないお話を探してくれ、係の人が読んでくれる。話の中でもうひとつのおはなしが読み上げられるというなんだか不思議なテイストの本でした。なんだかわかったような、わからないような…。

  • 遺失物係に落としたお話を探しに行く、ここから物語はスタートします。
    その間にいろんな人に出会い、いろんなお話に出会いながら彼女は成長していきます。
    とても温かい物語でした。

  • 少し不思議なお話。物語に漂う静かな空気が好きです。各章に挟まれるおはなしは色んな感情がのせられていて、どれも素敵でした。

  • 遺失物係があるというゆめみの駅、その駅舎はどこか人気のない奥行きの広さを感じさせます。そこに届けられるのは「誰かがなくした物語」。もしかしたら、自分の物語にも会えるかもしれません。

  • 小さな男の子の夢の話、シロクマのベッドやライオンのソファのはほっこり。
    全体的にほんわか系。

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著者プロフィール

山梨県甲府市生まれ。1994年に「ふゆのひだまり」で小さな童話大賞大賞、「いただきます」で同選者賞今江祥智賞、2001年に『天のシーソー』で椋鳩十児童文学賞、2018年に『満月の娘たち』で第56回野間児童文芸賞を受賞。主な作品に『頭のうちどころが悪かった熊の話』(新潮文庫)、『星につたえて』『ふゆのはなさいた』(アリス館)、『夜叉神川』(講談社)などがある。

「2021年 『メンドリと赤いてぶくろ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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