([お]5-4)リボン (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社
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レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591144879

感想・レビュー・書評

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  • 主人公と祖母のすみれちゃんと、一羽のオカメインコ「リボン」の物語から始まり、リボンと様々な人生を歩む人々との出会いを描く。

    終盤のすみれちゃんの過去の話は、ちょっと急すぎてついていけなかったけれど、全体的には温かくて良い小説だったと思いました。

  • 【(非常に個人的な)オススメの読み方】
    ・食堂かたつむりから入りましょう。
    ・(ここで小川糸さんにはまった人は)何冊か小川糸さんワールドにはまりましょう。つるかめ助産院、あつあつを召し上がれ等。
    ・ここでステップアップ。小川糸さんのエッセイにチャレンジしましょう。はじめは違和感あるかもしれませんが読み進めていくうちにはまっていけたらこっちのもんです。そこには小川糸さんの本への愛が詰まっています。
    ・そんな愛の詰まった本が読みたくなった頃「リボン」を手に取りましょう。

    きれいなきれいな作品。読者の状態で受け取り方(面白さ、響くもの等)がおっきく変わるのではないかと感じる本であり、色々思うところはあるけれどこの本をここまで味わい尽くせた自分を、ここまでの短い人生の数々の選択と辛さを良かったと前向きに思わせてくれたこの本に感謝。

  • 物語の中で亡くなる方が多くて、悲しくもあるんだけど暖かい内容。
    旅立つ人から残される人へ向けての想いや思い出が、切なく優しい。

  • 『お嬢様がそのままばーさんになった』ような風変りなおばあちゃん“すみれちゃん”と、孫娘のひばり。
    巣箱に取り残された卵を頭の上で温めて孵す…という突拍子もない始まりにびっくりしたが…

    連作短編集のような作りだが、章ごとにタイトルがつけられていないので、まぎれもなく一つの物語なのだ。

    リボンは『幸せの黄色い鳥』?
    飛び立ってしまいたくても翼を持たない人間は、苦しくても悲しくても、頑張って足で立って生きて行くしかない。
    そんな、あちこちに散らばった、見知らぬ人間同士の様々な人生を、リボンがそっと繋いでいく。
    最後は大きく結ばれて、輪っかになった。

    表紙のインコの刺繍が、とっても可愛いです。

  • 一話目 ひばりちゃん(小学5年生)とすみれちゃん(おばあちゃん)のものがたり。すみれさんの丁寧な言葉使いにほっとしました。ときどき、齢を重ねた人しか表現できない言葉があって、ひばりちゃんが見ている世界とのギャップがいとおしく感じました。魂について”魂は心に守られ、心は体に守られています”の記述にとてもいい表現だなと思いました。
    二話目 鳥の保護施設に預けられた鳥バナナと飼育員トリちゃんのものがたり。バナナの心開く様子がいいなぁと思いました。こんな職業につけたらいいなとも。
    三話目 あるバーでママとお客の物語。ビールのみのメニュー。飲んでみたたい。最後のオカメインコの存在がひき立てられ想像をかきったてられます。
    4羽目 スエヒロ(インコ)と美歩子先生のものがたり。ゆったりした時間の流れが好きになりました。
    5羽目 4羽目に引き続いて、担当になった津野田さんのものがたり。先生の名前がいいな。と思った。引き際がきれいだ。古い言葉に新鮮さを感じた。来し方行く末、おもたせ。
    6羽目 スエヒロの行く末が描かれている。大人、子供、事情はいろいろだけどね。ただひとつの存在にちがいないと思いました。
    7羽目 黄色い鳥は魔法。この先どんな困難でも思い起こすごとに勇気を得るだろう。津波と兄弟と女の子のものがたり。
    8羽目 ものがたりの途中で感想を書く。この孫祖母の関係はいいなと思う。反面私にとって祖母は禁忌だ。この二人が羨ましい。本の中に、人を恨んだり、怒ったりすることは、結局、毒となって自分自身にかえってくるらしい。とある。悲しみはどう帰ってくるのだろうか。教えてほしい。読むのがつらくなった。ドイツに行く記述がある。私もドイツにいったことがあるので、親近感を覚えた。祖母の件が頭をよぎり後半はあまり読み込めなかった。

  • ひばりは風変わりで大好きなおばあちゃんすみれちゃんと一緒に卵を温め一羽のオカメインコを誕生させる。リボンと名付け一緒に過ごした時間は宝物のよう。美しくて幸福な蜜のような時間。
    連作短編集のように物語は進む。リボンがつなぐ物語。リボンは出会った人たちに小さな幸せや奇跡をもたらしていきます。そして最後の章ですみれちゃんとひばりの話に戻る。すみれちゃんが衰えていくのが切なく、でも暖かい。すみれちゃんとひばりの絆。ベルリンでのすみれちゃんの過去の話は急にテイストが変わってちょっとびっくりしたけど、ここにすみれちゃんの根源があるんだろうな。
    すみれちゃんとひばりの話をはじめ、他のいくつものお話も心の暖かく救われる気持ちになれるものでした。メインの話ではなく短い話だったけど、2話目のお腹の中の赤ちゃんを失ってしまう女性のお話が個人的に心に響きました。

  • オカメインコのリボンちゃん。
    冒頭はリボンちゃんをお出迎えから成長していく様が描かれていて、特にかわいい仕草や表情などは飼ったことがある人でないと表現ができないのではないか。
    多分著者の小川糸さんは飼ったことがあるのだろう。

    鳥を題材にしたストーリーは本作くらいではないだろうか? ウチでもオカメインコを飼っているので、読後はとても愛おしくなった。

  •  すみれちゃんとひばりさんの手で大きくなったオカメインコが,いろんな人の物語を見守る。

     特に美歩子センセーとふうちゃんのお話が好きだった。
     死を宣告されたなか,どれだけ普段どおりに小さな日常を,周りの人を大事に生きていけるか。
     こうありたいなあと思う。

  • オカメインコのリボンがいろんな人々の人生にちょっとした奇跡や幸せをもたらしていく物語。最初と最後の章がメインで、最初の章では命が生まれるということ、そして最後の章ではドイツのベルリンの壁などリアルなテーマも描かれていて、温かいだけじゃない深みのある作品でした。そのほかの章はかなり短いものもあって、え、終わり?となってしまうものもあったけれど、鳥の飼育員さん?のお話が好きでした。私もオカメインコを飼っているので、読んでいてとても楽しかった。現実、日本の中で野生で生きるのも20年も生きるのも無理かな…と思ってしまう部分もあるけどそこは夢物語として(笑)文章も読みやすくて優しくて、小川さんの他の作品も読んでみたくなりました。

  • 再びすみれちゃんとひばりさんの物語になった最後の章がとても良かった。老いていくすみれちゃんは寂しかったけれど、根っ子の部分が穏やかで、ありのままの切なさと優しさが詰まっている気がした。その後のひばりさんには満たされた読後感を貰った。おばあちゃんの昔語りと孫の関係に梨木香歩さんの「エンジェル エンジェル エンジェル」や、そこからの連想で「りかさん」を思い浮かべたり、家族ではないけれど湯本香樹実さんの「ポプラの秋」とかも連想したりした。

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著者プロフィール

小川 糸(おがわ いと)
1973年生まれ、山形県出身の小説家であり、作詞家・翻訳家でもある。作詞家の際の名義は、春嵐(しゅんらん)を使用。
2007年に初の絵本を上梓し、さらに翌2008年に小説『食堂かたつむり』を発表。同作は第1回ポプラ社小説大賞に応募し、最終選考にも残らなかった作品だったが、目に留めた編集者によって刊行され、ベストセラーとなり映画化された。同作は、2011年7月、イタリアの文学賞である、バンカレッラ賞料理部門賞も受賞している。
2017年、『ツバキ文具店』が「本屋大賞2017」で第4位にノミネート。ドラマ化もされた。続編『キラキラ共和国』も発行、代表的シリーズかつヒット作となっている。
その他代表作として、テレビドラマ化された『つるかめ助産院~南の島から~』。

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