([も]5-1)ユキは十七歳 特攻で死んだ (ポプラ文庫 も 5-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591146002

作品紹介・あらすじ

死が迫ったとき、あなたは
微笑むことができますか?
敗戦の破滅に追い込まれるなか、
国を憂い、家族を思い、愛する者を護るために特攻死した少年の、
短くも烈しく燃えた生涯とその時代。著者渾身のノンフィクション。

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  • 帝国陸軍・荒木幸雄陸軍伍長は1945年5月27日神風特別攻撃隊第七十二神武隊として沖縄周辺の海で特攻死した。表紙の写真は特攻前に撮られた実際の写真である。

    死を直前にしながら彼らの表情には悲壮感のかけらもなく、朗らかに微笑んでいる。短くも烈しく燃えた若者たちは死が迫った中何を思っていたのだろうか。国を思い、家族を思い、彼らはその若き命を捧げた。彼らの死の上に現在我々は今の平和を享受できているのだ。

    先日衆議院で安保法案が可決された。戦争は絶対にしてはならない。その思いは全ての人が共通して持っているだろう。デモで反対を主張するのも一つの方法だろう。ただ戦争法案と煽り、徴兵制復活だと人々のヘイトを煽る行為が果たして本当に建設的な行為なのだろうか。今我々がしなくてはならないことは、抽象的なことを喚き散らすのではなく、きちんと問題点を指摘することではないだろうか。国際情勢をきちんと理解し、これからの国家安全に真に必要なことを議論することを忘れてはならない。

    今の中高生には戦争そして特攻隊の事について知り、真剣に考えてもらいたい。当時と今とでは情勢が違うのでもし自分であったらなどと考える必要はないが、生命を尊重する心、平和を愛する心を是非学んでいただきたい。

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著者プロフィール

作家。1933年福岡県生まれ。
1964年、テレビドラマ脚本『十八年目の召集』で第1回久保田万太郎賞を受ける。
日本放送作家協会理事、文部省社会教育審議会委員・専門委員などをつとめた。
小説、ドラマ、ドキュメンタリーなど戦争と戦後問題をテーマとする作品が多い。
『月光の夏』は自らの企画、脚本で映画化、映画(神山征二郎監督)は観客210万人という大ヒット作となった。オーディオドラマ『ヒロシマの黒い十字架』(中国放送)は2000年度文化庁芸術祭大賞を受ける。
著書に『夢にむかって飛べ 宇宙飛行士エリソン・オニヅカ物語』(講談社)、『虹の絆』(毎日新聞社)など。最近刊『子犬よさらば、愛しきいのち/ユキは十七歳、特攻で死んだ』(ポプラ社)。

「2004年 『ピアノは知っている 月光の夏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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