東京23話

著者 :
  • ポプラ社
3.04
  • (9)
  • (31)
  • (75)
  • (25)
  • (9)
本棚登録 : 631
感想 : 61
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591146118

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東京23区
    2015.08発行。字の大きさは…中。

    東京23区の町案内です。
    読んでいて、そうだよなと頷いたり、えぇ~そうなんだと知ったりします。

    新宿区では、当時新宿東口は、繁華街で遊ぶところも多かったですが、西口は浄水場の跡地で何もなく、これが同じ町かと思ったものです。その後は、ビル街になりましたが。
    渋谷区では、恋文横丁が有ったのかと思い。ハチ公の物語は、そうだよなと思ったり。五島慶太のことは小説でよく読んだなと思ったり。新宿と同じく、よく遊んだ思い出がいっぱいある町です。
    豊島区では、池袋は、裏道に入ると怖い人たちがいて、ビックリして2度と裏道に入らなかったり。だいぶ前からそんなことがなくなりましたが、いまでも怖い思い出があります。

    【読後】
    色々な思い出がある23区を、読んでいて噛みしめています。
    そして、知らなかったこと、行っていない所が多くあり、これから東京のガイドブックを買って、今更ですが観光をしょうという気になりました(笑)
    2021.03.02読了
    2021.03.03訂正

  • 東京23区が一人称となり、区の魅力や歴史を語ります。
    この発想がまず面白いです。
    どの区もキャラが立っていて、馴染みのある場所は「なるほど」と思い、あまり行ったことのない区は「東京にそんな雰囲気の街があるのか」と発見になりました。
    私は出身が東京ではないので、現在の東京の様子はイメージしやすかったものの、歴史の部分は初めて知ることだらけでした。
    たけしさんの話を2回も出してくる辺り、遊び心があって楽しかったです。
    改めて、東京がいかに変化の激しい場所なのかを知った気がします。
    他の都道府県や全国版もあったら面白いだろうなと思いました。

  • 東京23区を擬人化とは、発想が斬新!新聞連載ということで一話一話が短いながらよくまとまっており、とても読み易かった。それぞれの区の特徴を実にうまく捉えており、あ、この区ってこんな顔も持っていたのか…と今更ながら知ることが出来た。区の歴史、印象に残る人物や出来事など語られるテーマは様々で、読み進めるにつれ、「〇〇区なら、このネタかな?」と予想してみたり。意外なところを持ってきたな!と、予想を裏切られるのもまた楽しかったりして。
    中野区(ブロードウェイ)、板橋区(高島平団地)など、ああなるほどねというところから、練馬区(大泉サロン)杉並区(石井桃子)と、あえてそこを取り上げてくれるのねという嬉しさ、豊島区(ハヤフサヒデト)、荒川区(岩淵水門)など、今回初めて知ることもあり、改めて東京の面白さを知ることが出来た気がする。番外編の武蔵野市、東京の誕生も興味深く読みました。
    ユーモラスな語り口ながら、そこはかとなく漂うノスタルジー。それが胸をぎゅっと締め付けて、時々じわっとくる。過去を懐かしみながらも未来に思いを馳せるそれぞれの区の想い。今度上京する時には、区のつぶやきに耳を傾けてみようと思う。

  • 2019.10.10
    私は最高に好み。
    東京が大好きだからだと。
    すっごく楽しく読ませてもらいました。
    こんなに23区全部のことを網羅してるのに感心しました。

  • 街は、とってもおしゃべり。
    東京23区それぞれが、自身の歴史や街の様子、そこで生まれた悲喜こもごものドラマを「自分語り」する小説集。 お堅い学級委員タイプの千代田区が、ザ・ビートルズが来日した時の思い出を振り返ったり、イマドキの女子高生風の渋谷区が、恋文横丁の甘酸っぱい成り立ちを語ったり……。 思わずくすりとさせられたり、時にはほろりとさせられたりする物語を、23区+武蔵野市+東京都の全25話収録。 巻末に区のイラストと著者によるユーモア溢れる解説も収録し、小説集としてはもちろん、お散歩本としても楽しめる。 東京在住の人はもちろんのこと、そうでない人にも、東京の新旧の魅力をお伝えする一冊。

    * 「なにしろわたし、千代田区なもんですから。スクエアな考え方しかできないんです。だからビートルズに武道館を使わせるのには反対でしたよ」(千代田区) 「ほら、ぶっちゃけあたしって谷じゃん? 銀座線とか超ヤバくて、地下鉄なのに地上三階に到着すんの。あたしどんだけ高低差あんの、みたいな。キャハハ!」(渋谷区) 「井伏鱒二の荻窪の家に、可憐な女性が訪ねてきたのは、昭和十四年ごろのことでした。真摯な勉強家で、志のある職業人で、子どもたちのために身を捧げるこの女性を、わたしはすぐに好きになりました」(杉並区)  (本文より抜粋) *

    ジェーン・スーさん推薦!! 『わかる…!! 23区がしゃべり出したら、絶対こんな感じ』 ジェーン・スー(文京区出身)

  • 作者が上京して8年で書いた作品。
    私は4年。東京のことはあまり分からずに毎日生きている。そんな私が通勤電車でサクッと快読できた作。実は、『あの子は・・』を借りようとして、なかった事が手に取ったきっかけだった。流石にガイドブックとしてはちょい違うものの、いまゆかりのある、気になる区のところだけめくって読んでも乙。

  • 山内マリコさん作品記録3

    良かった。
    まず、東京23区それぞれが語り手という設定で
    一人称で書かれていることが斬新で面白い。
    それぞれの区のキャラクターというかイメージに
    ぴったりで読んでいて楽しい。
    江戸川は思わず笑ってしまった。

    23区全部興味深かったけれど、
    個人的には杉並区と北区、練馬区のお話が好き。

    この本を書かれた時の
    山内マリコさんと同じく、
    東京の雑学的なことに興味はあったものの、
    しっかり調べることもないまま、
    東京に住んで8年経ってしまいましたが
    この本が東京を身近に感じるきっかけとなりました。 

  • 東京23区を擬人化させ、各々が自分の街について物語るお話たち。新しい。これなかなか面白かったです。わたしは区民ではなく、武蔵野に縁があるのでおまけで武蔵野市が入ってたのはちょっと嬉しかったな。
    ビートルズがいたあの頃を知っている千代田区からはじまり、もし街が話したらこんな口調だろうなって感じでぺちゃくちゃおしゃべりをはじめるのです。台東区や足立区がたけしについて語ったり、年々増える新宿区の高層ビルたち、しょこたんラブな中野区や、インド人がたくさん住む江戸川区は笑えた。

    ひとつひとつが短いので読みやすいのもよかった。

  • なにこれ面白い!東京都民ならもっと楽しめるのになぁ。

  • 東京新聞Webの連載ということで、山内マリコなのに毒がなく物足りない。だが、東京見物のスポット探しには役立った。

全61件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

山内マリコ(やまうち・まりこ):1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。主な著書に、『アズミ・ハルコは行方不明』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』『一心同体だった』『すべてのことはメッセージ小説ユーミン』などがある。『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』『山内マリコの美術館はひとりで行く派展』『The Young Women’s Handbook~女の子、どう生きる?~』など、エッセイも多く執筆。

「2024年 『結婚とわたし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山内マリコの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
原田 マハ
西 加奈子
川上 未映子
ヨシタケ シンス...
山内 マリコ
恩田 陸
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×