花咲小路二丁目の花乃子さん

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591146583

感想・レビュー・書評

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  • 今回はお花屋さんが主人公。
    柔らかく明るい雰囲気ですいすい読めました。
    個人的には起承転結の結をもうちょっと丁寧に描いて欲しかったなぁ。

  • セイさん、淳ちゃん刑事さんの次は、花乃子さんと思いきや、主人公はめいちゃん。訳あって高校を中退し、花咲小路商店街の花乃子さん(従姉)のお花屋さんで働くことに。花乃子さんは以前、ご両親を事故でなくし、それから双子のお兄ちゃん(柊、柾)と一緒に「花の店にらやま」を経営。悲しみから立ち直ったと思われた仲良し家族に新たな風が?
    花乃子さんの不思議な力にめいちゃんはびっくりだけど、ミケさんはすでにご存じ。大好きな従兄、従姉のためにめいちゃん、がんばるっ。

  • とても気持ちのいい小説です。
    登場人物がみんなとても素敵ですし、爽やかで、優しくて、隅々まで気持ちのいい空間です。
    これこそ理想郷ではないでしょうか。
    もし、叶うなら私もこの商店街の住人となって、この世界で生きたい。
    時には涙も流し、優しい人達の力になるために悩み、笑い合い…。

    そんな虚しい妄想をついついしてしまうくらい、この世界は素晴らしい。
    でも、妄想はほどほどにして、少しでも近付けるようにまずは私がめいちゃんや花乃子さんを見習わなきゃ。

  • 面白い。最初の100ページほどはモタモタと読んでいました。中盤以降に前作からの登場人物たちや今作からの登場人物が繋がり、動き出したあたりから加速していく。一つの家族を鍵として事件解決のスタイルは東京バンドワゴンと同じかなあ。

  • 花咲小路シリーズ第3弾。
    花の店 にらやまが今回初めて舞台。亡くなった両親の後を継いで、長女の花乃子さん、双子の弟の柾と柊が営んでいる。そこへ、従兄弟の高校生のめいちゃんが、居候してお店を手伝う事になる。
    ミケさん、セイさんなど、商店街のいつものメンバーも登場して、お花を買う人のトラブルを解決していく。
    飽きのこない、あったか〜い展開。

  • 花咲小路二丁目にある「花の店にらやま」の女主人の花乃子さん。読みは「かのこ」で冒頭にフリガナ振ってあったのに見逃したのと、同シリーズの他の本で「はなのこ」と思い込んでいたいたんで最後の方まで「はなのこ」で読んでいた。
    まあ、不思議なだけど素敵な名前だなと思っていたのに「かのこ」だったとは・・・。結構、読み方で印象が変わる。「はなのこ」は柔らかいイメージだけれど「かのこ」はちょっと硬くて鋭い感じがする。
    そんな花乃子さん、不思議な能力がある。語り部になっているいとこのめいちゃんに言わせれば花乃子さんは魔法が使えるらしい。
    花の店にらやまは、花乃子さんめいちゃんに加え花乃子さんの弟で双子の柾と柊の4人で営んでいる。
    そこにこのシリーズの元祖主人公ともいえるセイさんこと矢車聖人さんやシリーズ度々登場のミケさんが絡み事件や、問題を解決して行くお話し。問題には二つの恋愛問題も含まれ最後はハッピーエンドを迎える。

  • ★花乃子さんって、ひょっとして魔女なんじゃないの?
    ▶シリーズ三巻目のようだけどランダムに読んでもそう困らないかも(若干のネタバレは発生します)▶めいちゃん視点での、商店街一の美人と言われる花屋の花乃子さん周辺の物語▶花乃子さんの眼に咲くガーベラは?▶ミッションは花乃子さんの秘め事、柊兄ちゃんと美海(よしみ)さんの恋、大量の発注をしてくれた注文の裏▶ミケさんは花乃子さんとは親友で今回も大活躍。セイさんも重要ポイントで活躍。

    ▼花咲小路についての簡単なメモ(読んだ分を累積/引用は校正してないのでミスあると思います)

    【一行目】わたしのお母さんにはお姉さんがいて、つまりわたしの伯母さんだけど、その伯母さんの子供が花乃子さん。

    【あかさか】和食処あかさか。淳ちゃん刑事の祖父母である辰さんと梅さんは「商店街の仁義」と呼ばれている。閉店後の時間帯、ミケさんが店の前で弾き語りをやっている。
    【赤坂梅】→梅さん
    【赤坂淳/あかさか・じゅん】→淳ちゃん
    【赤坂辰】→辰さん
    【秋山隆昭】ラーメン屋「南龍」の息子で今の主人の隆美さんの兄。古いダットサンに乗っている。放蕩息子だったが今は陶芸をやってる。
    【アモーレ】純喫茶。喫煙OK。親父クサイと評判の店。
    【亜弥さん】矢車亜弥。「聖人」の語り手。セイさんの娘。矢車英数塾をやってる。「聖人」時点で二十五歳。高校のときは「正義の味方」と呼ばれていたらしく、ちとお堅い。「花のにらやま」の双子とは同級生で仲がよかった。柾は亜弥に告白してフラれたらしい。
    【綾乃先生/あやのせんせい】松崎綾乃。榛学園(はしばがくえん)の名物教師。光枝さんいわく名物どころか学園の魂だと。すごく厳しくてすごく優しい。美術部の顧問をしていた。二十五歳から勤務し今年六十八歳で退職することになった。ずっと独身だった。《野に咲けど街に咲けど花は花。芽を出したその場で美しく咲き誇ることこそが花。花の散るときは死ぬとき。死ぬまであなた方は美しく咲き誇るのです。そう思って、生き続けるのです》花乃子さんp.190
    【石田貴恵】ハイツ花咲の四号室に住んでいる三十五歳くらいの独身女性。工場の事務職。映画好き。
    【井筒めい】→めいちゃん
    【稲垣信哉】→信哉
    【ヴァーベナ】花乃子さんが花束のアレンジに入れたいと思いダンデライオンに赴いた。「魔女の薬草」という意味。ケルト民族が利用していたらしい。別名「錠前外し」、人の心の錠前を外してくれる。花言葉は「家族の和合」。花乃子さんがお節介でなにかしかけるつもりらしい。
    【海の将軍】三丁目にある像。愛の守り神らしい。
    【梅さん】淳ちゃんの祖母。辰の妻。元花咲小路小町。今でも可愛らしい。が、にこにこしながらぐいぐい押しが強い。雰囲気としてはバンドワゴンのばあちゃん。「和食処あかさか」で今も元気に働いている。
    【恨み】《人間の感情の中でも相当に強いものなのよ。》《引き出したのなら、それはそのまま、引き出されたまま何かを引き起こしてしまうかもしれないでしょう?》花乃子さんp.228
    【栄光の五人】約三十年ほど前、綾乃先生率いる榛学園美術部で数々の賞を獲得した五人。恩師の綾乃先生が退職するので感謝の会を開きたいからと大量の花を「にらやま」に予約してくれた。商店街では宝飯のおかみさんの光枝さんが卒業生らしく、生徒会長だった中野理恵さんは同級生で親友だったらしい。あとのメンバーは同級生の山ちゃん(山田萌子)、香代子ちゃん(西谷香代子)、二年後輩のぷーちゃん(唐沢ひふみ)と、一つ上の百代先輩(八田百代)。
    【岡田大介】元三丁目の「岡そば」の息子で今はニューヨークで大学教授をしている。
    【オブザーバー】探偵の一種で日本では少ないが海外にはいるらしい。対象をじっくり観察したり見守ったりする。普通の探偵のように聞き込みなどはしない。ミケさんがどうやらこれらしい。
    【カーポート・ウィート】商店街唯一の駐車場。すばるちゃんが管理人(経営)をしている。
    【角倉】四丁目の花咲小路駐在所の警察官。
    【海斗/かいと】フランス家庭料理の「ラ・フランセ」の息子。めいちゃんと同じ年で「花乃子さん」時点では高校生で常に成績ナンバーワン。「すばるちゃん」時では大学生。ものに動じない鋼のハートを持つ。
    【一成】内田刃物の三代目。浩美さんの夫。
    【克己】三丁目、白銀皮革店の息子。一時グレてたが今は腕のいい職人。ルックスはいい。亜弥より四歳年下。亜弥に惚れていることを公言しているが幼馴染みのマイナス部分が出て年下の男の子にしか見てもらえない。セイントの協力者。「すばるちゃん」時には三十前にして商店街の商店会会長。
    【花乃子さん】韮山花乃子。「花の店にらやま」をやってる女性。既婚ではあるが商店街一の美人と言われている。「花乃子さん」の時点で二十九歳。双子の弟の柾(まさき)と柊(ひいらぎ)は二十五歳でかなりのイケメン。車に乗るときは大音量のロックを鳴らし大声で歌う。花の注文をした人の気持ちがわかってしまう特技を持つ。ミケさんとは友人。
    【喫茶ナイト】→ナイト
    【桔平】一丁目の「バーバーひしおか」の一人息子なのに革製品の職人をやっておりずっと外国にいる。製品は白銀皮革店で扱っている。
    【グージョンの五つの翼】二丁目にある像。
    【クサイもの】ミケさん《なんだかんだ言ってね、そういうクサイものをきちんと、大切にしなきゃダメなのよ。》花乃子さんp.307
    【苦悩する戦士】別名「ピュウナドの剣闘士」。花咲小路一丁目のど真ん中に突然現れた石像。商店街の福の神となった。
    【刑事の離婚率】淳ちゃんの課の離婚率は五割くらいあるらしい。
    【芸術】綾乃先生《美術、芸術という分野においては、才能こそが正義であると》花乃子さんp.283
    【ゲラン】紅茶。ミケさんちとセイさんちで同じ紅茶の香りをめいちゃんは感じた。
    【弦さん】名字は清水。高校を卒業したすばるちゃんと瑠夏にカレッジリングを作ってくれた。白髪で髭面。元はすばるちゃんの祖父と一緒に整備工や板金工をやっていたが工場がなくなってからは「GEN」という名義でアクセサリーを作っていろいろな店に卸している。わりと評判がよく海外からも注文がある。
    【小岩さん】すばるちゃんの駐車場にときどき車を停めに来る人。まるいち弁当のオーナー。
    【ゴンドさん】刑事課盗犯係の権藤刑事。淳ちゃん刑事とは同じ署だが違う部署で主に窃盗を担当する。以前から和食処あかさかの常連。すごく古いトヨタのランドクルーザーに乗っている。使っている革の鞄もすごく古い。
    【才能】綾乃先生《どんな生徒でも生きる力としての才能を持っているのですよ。たとえば、他の人より明るいとか、笑顔が良いとか、ほんの些細なものであったとしても、それは苑子の才能なのですよ。それが、生きる力になるのです。ですから、何が出来ない、ではなくて、何が得意か、というのを見つけなさいといつも言っていたのです》花乃子さんp.282
    【サエさん】田沼質店の主人。瑠夏の祖母。
    【桜山】町外れにある山。天辺には「花の店にらやま」のお得意さんである観桜寺(かんおうじ)という寺がある。桜山公園という遊園地もある。桜の名所。
    【サミュエル・デラグシタン】印象派の、日本ではあまり知られていない画家。後期の作品「慕情」は名画で、突如現れた芸術作品たちの最初のひとつ。
    【幸せ】ミケさん《不幸だって悩める人は何て幸せなんだろうって思わない? 生きてるだけで。悩めるだけで》花乃子さんp.88
    【仕事】めいちゃん「どんな悩みが考え事があっても仕事は始まって、そして誰かが働かないと困る誰かがいるんだなって思って」花乃子さんp.108
    【ジャーキー】国道沿いの小さなハンバーグレストラン。味は絶品。
    【淳ちゃん】「刑事」の主人公。よその町での交番勤務から刑事になって久しぶりに戻ってきた。奈緒の従兄。鼻がムズムズすると厄介なことが起きる。
    【商売】《商売においてもっとも大事なのは〈人との縁〉。それを感じない商売人はいつかダメになるんだって。》花乃子さんp.132。花乃子さん《最後まで、譲れない一線まではとことん人を信じる。それが商売の基本ね》花乃子さんp.170
    【錠前外し】→ヴァーベナ
    【ショーヤ】たちばな荘に住んでいる小学六年生。たぶん亜弥の塾に通っている。
    【白銀皮革店/しろがねひかくてん】三丁目。息子の克己はなんとか亜弥と結婚できた。
    【シンゴ】亜弥の塾の生徒。小学生。騒ぐときは騒ぎ、集中すべきときは集中できる子。この子のできごとがもろもろの発端。南龍さんとこの真吾くんと同一人物か?
    【仁太さん】「喫茶ナイト」をやっていた商店街の名物男。ニューヨークで射撃の教官をしていてハシタンの射撃部の監督になった。
    【信哉/しんや】「花乃子さん」時点では観桜寺の若いお坊さん。花乃子さんの結婚相手となり大学の農学部で働くことになる。すばるちゃんの父さんの教え子。
    【ストック】花言葉は「永遠の美」「求愛」だが他に絶対に浮気しないという意味がある。
    【すばるちゃん】高校を卒業して花咲小路商店街唯一の駐車場、三丁目の「カーポート・ウィート」の管理人になる。小柄でかわいい顔立ち。ある意味商店街のみんなで育てた子ども。ゆえにとってもいい人。二センチの隙間で車を並べることができる超絶技巧の持ち主。駐車場は祖父の史郎が麦屋車体工場を潰してすばるちゃんのために作ってくれた。赤いシトロエンのバンが看板代わりでかつすばるちゃんの住居かつ、実は父親の魂が残っていてラジオを通じて話もできる。知っているのは瑠夏と弦さんだけ。瑠夏とは当然のように結婚するだろうと双方とも思っているようだ。
    【すばるちゃんの父】司という名前で生前は中学校の国語の先生。淳ちゃん刑事も教え子。今はすばるちゃんの住居にもなっている赤いシトロエンに魂だけが残りラジオを通じて会話ができる。「すばるちゃん」での探偵役かな。シトロエンはまだ車としても現役だが駐車場にはもう一台祖父の遺品でガンガン走る深緑色のミニクーパーも置いてあり営業時間中だったりするとそちらを使う。
    【セイさん】矢車聖人。英国人の老紳士。本名ドネィタス・ウィリアム・スティヴンソン。じつは伝説のシーフ「セイント」。かつ世界的なプロモデラー。作者は怪盗セイント(サイモン・テンプラー)を知ってるでしょうがわざわざ「セイント」という名前にしたのならその人なのでしょうか? 青少年育成相談会とやらの会長もやってる。
    【葬式】葬儀での花の注文は難しいらしい。宗派とか方法とかによっていろいろ細かな違いが発生するのでめいちゃんではまだ注文を受けられない。
    【大学前書店】すばるちゃんがいつも本を買っている本屋。ご主人は鈴木吉尾さん。秋山隆昭さんの同級生。娘は美波となっちゃん。元は大学があったらしくそれでこの名前になった。近所の本屋はここだけ。
    【滝川正和/たきがわ・まさかず】「花の店にらやま」に注文に来た男性。発注書を見て花乃子さんの瞳にガーベラが咲いた。届ける相手は新島佐代子さん。
    【たちばな荘】和食処あかさかの裏手にある古くて素敵なアパート。ミケさんやショーヤくんが住んでいる。
    【辰さん】赤坂辰。「和食処あかさか」のあるじ。義理と人情の男。淳ちゃんの祖父。
    【ダンデライオン】花屋さんの花屋さん。花の栽培や研究をしている農家。ご主人は千木庭《ちきば》さん。
    【千木庭さん/ちきばさん】ダンデライオンの経営者。
    【駐在所】四丁目。角倉さんがいる。
    【友達】花乃子さん「お互いに、お互いの信用をそれぞれに重ねていくことで関係は重くなっていくと思うんだ。でもね、それが積み重なっていくとあるときにふっとそれが消えちゃう。積もった雪が春になって解けるみたいに、軽くなる。そうするとね、とても良い関係が築けると思うんだ。一生の友達みたいに」花乃子さんp.240
    【ナイト】喫茶ナイト。映画のレンタルなんかもやってるらしい。今度ミケさんが経営することになった。
    【内藤こずえ】すばるちゃんと同じ年。瑠夏の親友。高校卒業後は美術系の専門学校に入学したらしい。「喫茶ナイト」でアルバイトしていたことがある。ミケさんと出会ってやりたいことを見つけたのだとか。
    【奈緒】一丁目のカレーハウス「バークレー」の可愛らしい看板娘。色白で巨乳。亜弥の五歳下で、同じ高校出身。北斗の彼女というウワサ。淳ちゃん刑事の従妹。
    【なっちゃん】奈津埜(なつの)。大学前書店の次女。美波の妹。小学六年生。ショーヤくんと仲がいい。
    【奈津埜/なつの】→なっちゃん
    【撫子】花言葉は「思慕」「一途な愛」。
    【名取靴店】一丁目。息子は弘樹。
    【南龍】醤油ラーメンの美味しいラーメン屋さん。創業六十年くらい。今は二代目の隆美さんと奥さんの雅子さんが店をやっていて中学生の真吾くんや小学生で双子の萌絵ちゃんと佳恵ちゃんが手伝うこともある。
    【二宮一家】フランス料理店「ラ・フランセ」をやってる。主人は康敏(やすとし)。その妻は江見(えみ)。娘は美海(よしみ)。息子は海斗(かいと)。
    【韮山家】朝はパン食。→花のにらやま、花乃子さん、柾、柊。めいちゃん。
    【猫】たちばな荘の屋根が猫の通り道になっているのでミケさんの部屋にはよく猫が立ち寄る。ノラも半ノラも。
    【望さん】「和食処あかさか」の辰さんが働けなくなったので望さんが引き継ぐことになった。「喫茶ナイト」をやっていた仁太の甥。
    【バークレー】花咲小路の洋食屋。和食処あかさかの向かいにある。淳ちゃん刑事の叔父隆志さんの店。今はほとんどカレー屋になっている。奈緒ちゃんは隆志さんの娘。
    【ハイツ花咲】独り暮らし向けのアパート。四号室に石田貴恵さん。
    【榛学園/はしばがくえん】町で一番古い中高一貫の私立のお嬢様学校。制服はクラシックな感じのセーラー服。商店街では宝飯のおかみさんである光枝さんが卒業生らしい。恩師の綾乃先生が退職するので感謝の会を開きたいからと大量の花を「にらやま」に予約してくれた。花乃子さんは特殊能力で何かあると思った。
    【花】花乃子《人の物語のあるところに、花は、必ず一緒にそこに咲いていたの。》花乃子さんp.49
    【花売り娘】売れ残りそうな切り花を抱えてめいちゃんが商店街を回り一本十円とか安価に買ってもらう。もちろん原価割れしているけど捨てるよりマシだし宣伝にもなる。めいちゃんも楽しい。
    【花言葉】ミケさん《花言葉の魔法はすぐに解けてしまう。》花乃子さんp.105。めいちゃんの誕生日は六月十八日で誕生花は「木立百里香(きだちひゃくりこう)」別名「木立麝香草」別名「タイム」で花言葉は「勇気」。花乃子さんは三月十七日生まれで誕生花は「豆の花」、花言葉は「必ず来る幸福」。柊と柾の誕生日は十一月三十日で誕生花は「枯れ草」で花言葉は「新春を待つ」。姉弟は花言葉についての話題を避けている。ミケさんは二月十四日(仮)でかみつれ(カモミール)で花言葉は逆境に負けぬ強さ。
    【花咲小路商店街】舞台。少しずつ衰退していってる、よくある商店街。
    【花咲小路一丁目】苦悩する戦士、別名ピュウナドの剣闘士像がある。刑事の淳ちゃんが暮らす「和食処あかさか」、カレーハウス「バークレー」、「名取靴店」などがある。
    【花咲小路二丁目】グージョンの五つの翼の像がある。花乃子さんがいる「花の店にらやま」、向かい側は「松宮電子堂」、隣には美味しいたい焼きの「波平」、斜め向かいには中華料理の「宝飯/ほうはん」、フランス料理の「ラ・フランセ」などがある。
    【花咲小路三丁目】海の将軍像がある。商店街唯一の駐車場「カーポート・ウィート」、「白銀皮革店」などがある。
    【花咲小路四丁目】アーケードは火事かなにかでなくなっている。矢車マンション、駐在所、万屋洋装店などがある。
    【花の店にらやま】二丁目の三丁目寄りの角にある。花乃子さん、柾、柊、めいちゃんがいる。元は小児科医で西洋館風の建物だったものを花乃子さんたちの父が買い取った。二階と三階には小さな部屋が三部屋すつある。三階には花乃子さんとめいちゃんの、二階には柾と柊の部屋がある。三階の一室は花乃子さんが趣味で育てている珍しい花の温室になっている。屋根の一部がガラス張りで星を眺めるのにもちょうどいい感じ。店の車はフォルクスワーゲンのクラシックカーで緑色の小さいバスみたいなタイプ。他に黄色の三輪スクーターもある。
    【柊/ひいらぎ】花乃子さんの弟。一人称は「僕」。二十五歳でイケメン。くるくるの天然パーマで大人しくて接客もあまりしない。双子の柾がいる。手先が器用で店内の備品やフラワーベースもすべて柊が手作りしている。書道四段。
    【弘樹】名取靴店の息子。からだが大きい。淳ちゃんの中学剣道部の先輩。剣道五段。独身の頃の花乃子さんのことが好きだった。小学校から高校まで同じだった。
    【浩美】内田刃物の奥さん。猫好きで猫地図を作っている。
    【ヘリオトロープ】花言葉は「愛よ永遠なれ」。
    【宝飯/ほうはん】「花のにらやま」の斜め向かいにあるクマの看板がある美味しい中華料理店。おかみさんは光枝さん。
    【北斗】松宮電子堂の息子。かつて柊くんに輪をかけた引きこもりだった。ハッカースキルあり。克己とともにセイさんの協力者。
    【菩提樹】花言葉は「夫婦愛」。花乃子《大きなものは、それだけで大きな力を持つの。》花乃子さんp.102
    【本条美和子】すばるちゃんの同級生。とあるサラリーマン風の男が運転してきた古いクラウンのトランクに入っていた。大人しくて控えめで優等生だった。はず。
    【柾/まさき】花乃子さんの弟。二十五歳でイケメン。一人称は「俺」。双子の柊がいる。
    【政田】ラーメン政。味噌ラーメンがメイン。
    【松崎綾乃/まつざき・あやの】→綾乃先生
    【まるいち弁当】美味しい弁当屋さん。商店街の店ではないがカーポートウィートからは道路をはさんだ向かいで最近準加盟した。薄いピンク色の看板が目印。小岩さんがやっている店。
    【マルバノホロシ】花言葉は「騙されない」。
    【マロンちゃん】橋本さんちのネコ。近頃よその家で食事してるみたい。
    【三恵子】淳ちゃんの母。
    【ミケさん】三家あきら(みつや・あきら)。一丁目の和食処あかさかの前でギターの弾き語りしてるストリートミュージシャン。美女っぽい。非常勤で専門学校で美術を教えているらしい。どことなく謎の人でもある。「一丁目の刑事」のキーになるか? どうやら裏の仕事は「オブザーバー」らしい。淳と結婚したのち「喫茶ナイト」をやることになっている。花乃子さんとは友人。「花乃子さん」時点でたぶん二十五歳。孤児で施設にやって来たひの二月十四日を誕生日とした。
    【道】セイさん《正直なところ人の進む道など他人が示せるものでもない。》花乃子さんp.263
    【光枝さん/みつえ】宝飯のおかみさん。四十八歳。意外なことにお嬢様学校の榛学園出身。
    【美波/みなみ】大学前書店の娘。
    【めいちゃん】井筒めい。花乃子の従妹で「花の店にらやま」で働く。誕生日は六月十八日。「花乃子さん」開始時点であと一か月で十七歳。誕生花は木立百里香(きだちひゃくりこう)ないしは木立麝香草、タイムのこと。花言葉は勇気。書道二段。元テニス部。《たぶん、たぶんだけど、わたしは町の中に住むより田舎に住んだ方が気持ち良いタイプの人間なんだと思う。》花乃子さんp.60。両親の結婚記念日は十月三十一日。
    【矢車亜弥】→亜弥
    【矢車英数塾】亜弥のやっている塾。矢車マンションの一階にある。
    【矢車志津】亜弥の母。亡くなっている。幽霊でそこらへんにいるかもね?
    【矢車聖人】→セイさん
    【矢車マンション】四丁目。セイさんがオーナーのようで最上階で暮らしている。亜弥さんと白銀克己さんは結婚後もこのマンションで暮らすことになったらしい。一階には亜弥さんの矢車英数塾がある。
    【勇人】ラーメン政の息子。小学五年生。
    【美海/よしみ】フランス料理の「ラ・フランセ」主人二宮の娘。「花乃子さん」時点で二十一歳。「花のにらやま」の柊のことが好き。
    【万屋洋装店】四丁目にあるテーラーメイド専門の店。お祖父さんの伸一さんは辰じいちゃんの竹馬の友。娘のあゆみさんは淳ちゃんの剣道部の後輩(五歳下なのでほとんど面識はない)。セイさん一家とも仲がいい。
    【ラ・フランセ】二宮さん一家の店。庶民的なフランス料理店。商店街ナンバーワンの売り上げを誇る。
    【LOVE】めいちゃん《誰かが言ってたような気がするけど、そういうのを治せるのは、きっと愛だよね。LOVEだよね。》花乃子さんp.178。誰でしょね。
    【瑠夏】すばるちゃんといっしょに高校を卒業して田沼質店を継ぐ。仲がよくずっといっしょにいるのでこれからもいっしょにいるんだろうなとたぶん二人とも思ってる。
    【ローリング・ストーンズ】花乃子さんが車の中でかけていた。めいちゃんによると《なんか、すっごいベテランのおじいさんたちのバンドだよね。》花乃子さんp.41
    【和食処あかさか】→あかさか

  • それぞれいろんなツラい過去があっても、最後にはみんなが幸せになる話って素敵!!(*≧∀≦*)さすが花咲小路だ!またただ者ではない人が登場(;゜∇゜)そんな二丁目の花屋さんへ引っ越してきた、めいちゃんも頑張り屋さんで可愛い♪そしてミケさんとセイさんもまたまた大活躍!(^o^)図書館へ行っても、このシリーズがなかなか返ってこないのが分かるわ~(^^;)

  • 毎回思うけれど、キャラクターみんなが魅力的。
    今回は恋愛の要素多め。
    だけど嫌な感じがしなくて、とてもいい。
    最高。

  • 元「怪盗紳士」が隠居として暮らし、
    非番の日にご近所の相談ごとで引っ張りだこの若手刑事も住む花咲小路商店街。
    ここにはたくさんのユニークな人びとが暮らし、
    日々大小さまざまな事件が起こる。
    今回の主人公は、商店街で「花の店 にらやま」を営む花乃子さんのもとに
    居候することになった十代の女の子。
    人々の慶びごとにも悲しみにも寄り添う花屋の仕事を手伝うなかで、
    ある日ちょっと気がかりなお客さんが来店して―――

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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