([お]12-3)みつばの郵便屋さん 二代目も配達中 (ポプラ文庫 お 12-3)
- ポプラ社 (2015年11月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591147344
感想・レビュー・書評
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シリーズ3作目。
今作では郵便局に新人さんが続々と入ってきた。
それぞれの仕事ぶりに個性があって面白いなと思った。
「塔の上のおばあちゃん」のメイおばあちゃんが可愛くて好きだったなぁ。今作もほっこり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人を簡単に信用してはいけない、SNSでの愚痴に収まらないつぶやき、苦情の電話、若い時代に誰でもありがちな悪気のないストレートな意見...。
扱っている内容としてはなかなかダークなのですが、郵便屋さんの人間出来すぎかつ良すぎる人柄、周りの人の優しさほのぼのさですっかりほっこりカバーされるという不思議な本。次巻も続けて読もうっと。
3話目に出てくるいつも穏やかな塔の上のおばあちゃんの言葉に、涙腺崩壊。
『電話の声をあんただと思ったのは私が悪い。お金だましとられたのも私が悪い。でもわたし、そういうの、いやだよ』
わーーーーーーーーん!
今から夜ご飯作れなーーーーい!(そう言い訳) -
シリーズ第三作。
今回は女性配達員と、大学生のアルバイト配達員が新メンバーとして加わる。
女性配達員の美郷は気が強く物怖じしない。集配先の会社からクレームがあっても聞いている秋宏がハラハラするほどはっきりと応対する。
一方のアルバイト荻野は覚えがよく慎重に仕事に取り組むが、割り切りが早い。
郵便ハガキだとわずか60円ほどで全国配達してくれる。封書でも普通郵便なら数百円。
雨による多少の滲みや仕分け中のちょっとした破れ折れなどは許容範囲だろう。
だがそのハガキや手紙にどんな思いが込められているのか、出す人受けとる人にとってどれほど大切なものかは分からない。
あまりに一つ一つを丁寧に慎重に扱っていたら配達は終わらない。でもそういう思いが込められているものかも知れないという気持ちで扱ってくれる配達員さんには敬意を表したい。
タワーマンションに住むおばあちゃんとの話は今時だなと思う。
お茶やお菓子を勧められたら基本的に断らない秋宏だが距離感は難しい。踏み込んで良いのか通りすぎるべきか。
その時の一瞬の判断が人を救うこともあれば、トラブルに巻き込まれる場合もある。
失敗したら次からしないように気を付ければ良い。それでまた失敗したら謝れば良い。
美郷の言葉は非常にシンプルだが、プライドや感情や人間関係が邪魔をして難しい。
みつばの郵便配達員たちはみんなキャラクターが違う。考え方、価値観、思考回路が違うからそれぞれ助け合って補い合って、色々なアプローチや考え方に気付かされて良いのかも知れない。
一度ドロップアウトしても、それで拒絶というのではないのも良い。これも色々な配達員がいるからだ。
それにしても、両親が離婚して実家に一人で暮らすことになっても、弟が人気俳優でも、その彼女がこれまた人気芸能人でも変わらない秋宏は凄い。芯がしっかりしているということだろう。 -
相変わらずほのぼの物語。
主人公の穏やかな控えめな秋宏と地元の人たちとの交流が、「そんな事あるかなぁ?」という疑問を抱くことさえ罪悪感を感じるほど、善意に満ちていて癒される。
この本の配達員さんたちは、お届け先のお客さんと共に休憩時間を過ごしているけど、私は未だ、配達員さんが公園や配達先で休憩している所を見た事がない。配達途中で休憩してるのかな?
雨の中、雪の中、夏の炎天下、厳しい中配達されてるのだから、秋宏たちみたいにちゃんと休憩してほしいな。そしてそれを見つけてみたい。 -
さらりと読めるこのシリーズ、
3作目のこちらは、とっても良かった。
大学二年生で、楽しそうな仕事につきたいという荻野くん。配達のバイトを始めるが…
まぁ今どきの学生さんと言った感じ。
そして、タワマン最上階に住むおばあちゃんの鎌田めいさん。ポストに入らないカレンダーを届けに行こうとすると「本当に郵便屋さん?」「わたしをだまそうとしてない?」と、警戒中。
荻野くんも、鎌田さんも、息子や親と重ねてイメージしてしまって、かなり感情移入した。
シリーズの中で、今のところ一番好きかも。
今後も、のんびりと読み進めていきたいと思います -
まさかあの二人が!まあ、そんな気はしてたけどね。笑
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みつばの郵便屋さんシリーズ第3弾。
ほのぼのとした感じが私好みです。
第4弾が待ち遠しい! -
みつばの郵便屋さん3作目。今回は新しく配属された女性配達員や大学生のパイトなど
の新たな登場人物、そして高層マンションに住む高齢女性との関わりなど盛りだくさんの内容でした。相変わらず真摯に人と向き合うみつばの郵便屋さんに癒される。 -
今日もみつば郵便局はほんわかしていていい感じ。新しく入ってきた美郷は気が強くて、谷さんと合うのか冷や冷やしたが、まさかチョコレートの渡した相手が彼だったなんて!?二代目というのは美郷のことだったんだ。納得。
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2015年11月ポプラ文庫刊。書き下ろし。シリーズ3作目。二代目も配達中、濡れない雨はない、塔の上のおばあちゃん、あけまして愛してます、の4つの連作短編。新しい仲間の女性配達員やバイトと一緒に仕事をして、秋宏も変わって行くのが面白く楽しい。