働く君に伝えたい「お金」の教養

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591147948

感想・レビュー・書評

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  • 若干表現が強調的で読み手を納得させるために極端かなと思う部分もあったが、内容全体に関しては勉強になった。お金の運用方法や投資方法などの具体的方法について少し話があるが、それ以外については、お金との向き合い方とか、現在の日本に蔓延している漠然とした将来や現在に対する不安への対処法などについて書いてある。
    読み終わって、知らなかったこともあって私自身は勉強になった。ただ、あくまで入門的な本なので、ある程度自分で考えて資産形成やお金との向き合い方について考え方がまとまっている人はそこまで新規性は感じないかもしれない。

  • 具体的な数字情報を元に説明しており、
    説得力がある。

    また、歴史から何故誤った考え方
    (よく盲目的に定説と言われている)が
    日本人に染み付いているのかを紐解いてくれる。

    銀行など専門家だから大丈夫ではなく、
    ビジネスを考慮して、
    自分自身が理解し判断しないといけない、
    と改めて気づけた。
    ※他責にしない。

    【メモ】
    ・自分への投資が最大のリターンという考え方
     投資信託などもあるが最大の投資は、
     「自分自身への投資=自分の資産価値を上げる」
     ことで年収を増やしていくという考え。

    ・マイホームではなく賃貸を進める理由
     1.自分自身の流動性の低下
     2.物件/土地 価格の成長性のなさ
     〈所感〉
     成長見込みの土地
     +再販可能性の高い家であれば購入は有?
     (都内優良駅の駅近など)


  • お金、保険の歴史が興味深かったです。
    特に日本で死亡保険が人気になった理由が面白かったです。お金に対する向き合い方、考えを説いてるので、自己啓発に近いものも感じました。とりあえずお金に対して不安があるけど、情報がありすぎてなにしたらいいのかわからない人におすすめです。

  • 50代の私にも必要だった知識。
    お金に惑わされないように過ごしていきたい

  • 誰もが知っておくべき「お金の原理原則」を教えてくれる一冊。
    現代の若者が抱きがちな疑問に、いちいち分かりやすく答えてくれている。
    随所に歴史的な背景も説明されていて、単純なお金のルールだけでなくどうしてそうなっているのか、という点まで理解できるのが秀逸。なぜそうなっているのかがわかれば頭にも残りやすくしっかりと知識として身につく。

    著者は、平たくいえば「保険屋さん」である。
    そんな人が書いたお金の本ということで、もし保険に誘導するために真実を誤魔化すような記載があればすぐに閉じようと思っていた。
    しかし、まったくそんな心配は無用だった。書いてあることがすべて正しいとは言わないにしても、大方、間違っていないのではと思えた。

    結局、最後まで読んでよかった。
    本書は、基本的に20代の若者に対して書かれている。若いうちにぜひ知ってもらいたいという、著者の願いなんだと思う。
    日本の学校教育では一切教えてもらえない「お金リテラシー」の講義を、たかが1300円で受けられるのは、もう破格としか言いようがないとそう思う。

  • 将来の不安はお金の不安。
    そしてその不安はメディアや周囲に煽られることや、自分でファクトをチェックして考えないことで起きている。

    年金・保険・生活預金で最低限の保証だけ備えておく。あとは生活資金と投資資金に分けて使う。
    投資とは金融商品に限らず、リターンが不確実でリスクがあるもの。自己投資や勉強も含まれる。

    この1-2年、なんとなく不安でお金の勉強をしてきたが、少し不安が解消された。

  • お金のこと以外も出口先生の教えが楽しめる本。
    「人、本、旅」は人生を豊かにしてくれる3本柱。
    何歳からでも、遅くない!出会い、体験を大切に。

  • 【目的】
    「お金のことで死ぬまで不安に思うことなく、楽しく生きていけるようになること。お金に支配されることなく、お金を支配できるようになること。これが本書のゴールです。」

    【感想】
    著者の言う目的もそうでしたが、お金の歴史やお金との付き合い方を通じて、ものの考え方を教えてくれた本でした。

    例えば、日本の教育、選挙、哲学など、我々の身近なことで且つ本質を見失いがちなことについて、改めて考えさせられる良書でした。

    【概要】

    ①「お金」を知る
    僕たちが生まれた頃から世の中が不景気になっていて少子高齢化で年金ももらえない、、こうしたお金に関する不安はどうすればいいのか?

    ➡️前提が誤っていて、そもそも右肩上がりの経済と言うこと自体がイレギュラー。

    ➡️右肩上がりの経済だったのは敗戦からバブル崩壊までの約50年間。一方、1万年続いたとされる縄文時代は相当長い間安定していたが、歴史的にどちらを普通と見るか?

    ➡️テレビや新聞を見ると不安を煽る報道ばかりだが、それで利益を得ている人がいるから。よって事実(数値やデータ)と論理を用いて、その情報が本当なのか?と考える癖をつける必要がある。

    ②お金の使い方
    「手取りでもらったお金を『財布』『投資』『預金』の3つに振り分ける」

    お金の使い方を考えることは、自分が何を楽しいと思い何を大切にし、どんな人間になりたいかを自問自答することなのです。

    ③お金の貯め方
    みなさんが最低限蓄えるべきお金とは、万一のときのセーフティネット

    ④お金の殖やし方
    じつは、僕がほんとうに伝えたい投資の基本は、「自分への投資」。自分に投資をして、いまのみなさんが持っている価値を何倍にもすることです。そうすると、「蛇口から出てくるお金」を大きく殖やせるようになるし、おもしろい人生を送れるようにもなる。20代のみなさんがどちらに多く投資すべきかと問われれば、断然前者なのです。

    当時「失敗作」だと思ったお酒が、のちに世界中で高級酒になる。これをいったい当時の誰が予測していたでしょうか? このような歴史上のエピソードは無数にあります。歴史を学んでいれば、将来を予測しようとする営為は、人間は賢いという前提に立ったかなり傲慢な発想だということがわかるでしょう。 それに、失礼ですが、みなさんが簡単に思いつくような将来予測なら、すでに何万人もの人が思いつき、実際に試しているはずです。 ですから、将来を予測しようとしたり損得で考えたりせずに、「自分が好きなこと」に投資するのがいちばんです。

    ⑤お金の稼ぎ方
    60 代になったとしても、「自分の仕事が天職かどうか」なんて誰にもわからないのです。死ぬときに「そこそこやりたい仕事をやって、人生を楽しんで、一所懸命生きることができたのかな」と自分で判断するしかない。僕も、いまでこそ「生命保険の生き字引」などと言われたりしていますが、34 年勤めた日本生命は司法試験の「滑り止め」だったのですよ。司法試験に受かっていたら、違う人生を送っていたでしょう。 やりがいや自己実現の幻想に縛られ、せっかくご縁があった仕事をないがしろにする。これでは、本末転倒です。むしろ、「ラン&テストをしているうちに、いつか自分にあった仕事が見つかるさ」と口笛を吹いて、せっかく携わることになったいまの仕事を楽しむ姿勢でいたほうが、結果的にいい仕事に巡りあえるだろうと僕は思います。

  • 20代の若者を相手に出口さんが講義をする形式で、5つのテーマについて書かれた本。「お金の知識」として必要な部分の解説も手厚いので、20代と言わずに、高校生や中学生も読んでおくべき1冊だと思った。

    個人的には、「保険の契約を全く無知の状態で契約してしまったため、結構損をしているのではないか」ということに気づけたのは大きいと思った。保険については、現状と照らし合わせて再考が必要だと感じた。

  • 新社会人のときに購入。
    財産三分与法やマイホームか賃貸かなど、まあ定番の内容ではあるが、小手先のテクニックの紹介ではなく、根本的なところから掘り下げられており、この方の自論にすごく共感できた。
    今でも自分のお金の使い方のベースになっている本。

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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