ミナトホテルの裏庭には

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 496
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591149102

感想・レビュー・書評

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  • 何といっても、装丁がかわいいです!

    <我儘を言い合い、聞き合うための互助会>の我儘書道。いいなぁ。
    いくつになっても、なんの気兼ねもなく、弱音や愚痴をこぼせる関係ってありがたいですよね。

    世の中から取り残されたように感じるときも、
    誰か気にかけてくれる人がいるだけで救われる。
    ひとりぼっちじゃない。それだけで心強くなれる。
    我慢することもいいけれど、肩ひじ張らずに甘えることがあってもいいんですね。

    平田カラメルちゃん失踪事件で、
    常に猫成分が不足しているという女性登場に、私も~!(笑)

    残念だったのは、ようやく鍵が見つかった裏庭の花園の描写が少なかったこと。
    『秘密の花園』みたいでわくわくしてたんですが…。

    きれいな花は、地上のいたるところに咲いている。
    でも咲くのは花だけではない。
    世の中のどんな花より美しい”笑顔”の花。
    優しく心にしみる一冊でした。

    • けいたんさん
      こんばんは(^-^)/

      読み終わったんだね〜♪
      我儘書道って素敵だけど、いざ書くとしたら何を書こうって迷ってしまう。
      うさちゃん...
      こんばんは(^-^)/

      読み終わったんだね〜♪
      我儘書道って素敵だけど、いざ書くとしたら何を書こうって迷ってしまう。
      うさちゃんならなんて書くかなぁ。
      陽子さんの過去が好きだわ。
      色々あっての人生だよね。
      辛いことがあったから人にも優しくなれる気がするよ。

      うん、うん、装丁がいいよね。
      お話にぴったり合ってる♪
      2016/12/26
    • 杜のうさこさん
      けいちゃん、こんばんは~♪

      お知らせコメントできなくてごめんね。
      ちょっと心配事が重なってしまって、ここしばらく思うように本が読めな...
      けいちゃん、こんばんは~♪

      お知らせコメントできなくてごめんね。
      ちょっと心配事が重なってしまって、ここしばらく思うように本が読めなかったの。
      そういう時って、ダメだね。
      心で読めないね…。
      色々あっての人生。そうだよね。
      弱虫なくせに、へんなところで生真面目だから、頑張りすぎちゃうとこあるんだよ。
      この本のなかで、我慢しすぎないで逃げてもいいって書いてあったでしょう。
      それ読んでなんか、少し楽になったの。
      って、私もけいちゃんに、肩ひじ張らずに甘えてみた。(#^^#)

      我儘書道、いいよね~♪
      私もけいちゃんだったらなんて書く?って聞こうと思ってたの!
      この前『ビオレタ』とどちらが?ってお話したけど、
      う~ん、決められない。どっちも好き♪

      またあとでね。(*^-^*)
      2016/12/26
  • 『手の中にある』を読んでぽろぽろ泣いた。

    『咲くのは花だけではない』を読んだ後、湊さんの優しい言葉で心が溢れ感想は湊さんでいっぱいになるだろうと思った。だけど『手の中にある』を読んだ後では湊さんや芯が若造、坊やに思えてしまう(笑)
    じいちゃんたちの深さに比べたら…。『手の中にある』でわかる陽子さんという人、陽子さんの書いた半紙の我儘に込めた思い、木山くん、福田くん、美千代さんの言葉の重み。あぁだから、だからみんなあんなに一生懸命にと切なく思った。

    陽子さんはみんな自分の事をわかっていないというけど、みんなわかっていたんだよ。だからこその「我儘を言い合い、聞き合う互助会」の発足だった。素敵な優しい人たちだね。そして誰かを喜ばせたい気持ちを最大の我儘と思う陽子さんもやっぱり優しい人なのです。

    大切なものを亡くした人に、うまく眠れていない人に、疲れている人に、悩んでいる人に、そして誰かに悩みを相談されてる人にも読んでもらいたい作品。きっと、あっと思う優しい言葉が見つかるはず。

    時系列でいうと『手の中にある』が先なのに『咲くのは花だけではない』を最初に持ってきたのがうまいなぁ。物語がぐっと良くなっている。

    • 杜のうさこさん
      けいちゃん、こんばんは~♪

      寺地はるなさんの新作だよね?知らなかった~
      『ビオレタ』を読んで、この作家さんの雰囲気がとても好きで。
      ...
      けいちゃん、こんばんは~♪

      寺地はるなさんの新作だよね?知らなかった~
      『ビオレタ』を読んで、この作家さんの雰囲気がとても好きで。

      けいちゃんのレビューで、読みたくてうずうず!
      積読山が大変なことになっているというのに(笑)
      2016/09/15
    • けいたんさん
      うさちゃん♪

      こんばんは(^-^)/
      寺地さんの新作だよ。
      表紙の可愛さに購入しちゃった(*≧艸≦)
      ただ、優しいだけの話じゃ...
      うさちゃん♪

      こんばんは(^-^)/
      寺地さんの新作だよ。
      表紙の可愛さに購入しちゃった(*≧艸≦)
      ただ、優しいだけの話じゃなくて、人の嫌なところも書いてあって私はそこがいいなって思ったよ。

      私「ビオレタ」読んでなくて…
      ブクログでも読んでいる人多いよね。
      うさちゃんが「ミナトホテルの裏庭には」を読んで「ビオレタ」と雰囲気似ていたら読んでみようかな(笑)
      人任せだね〜 うさちゃんの感想楽しみにしております♪

      今日子供が帰省してきたのでちょっとバタバタしています。
      しばらく更新が遅くなると思います。心配しないでね。
      2016/09/17
  • ミナトホテルの裏庭には・・・
    きれいな花が咲いている
    でも咲くのは花だけではありません

    「我儘を言い合い、聞き合う互助会 」
    半紙に我儘をいっぱい書いて、みんなで叶え合う
    なんて楽しくて、温かくて、いい思いつきなんだろう

    私のお葬式は、裏庭でやる
    篤彦の好きなお菓子をいっぱい用意して、
    篤彦の好きなキャプテン・ロビンの主題歌をかけながら、
    たくさんの風船を飛ばしてほしい

    陽子さんが我儘書道で書いた我儘を叶えるべく裏庭に集まったみんなの顔が笑っている 笑顔の花が咲いている

    「 誰にも頼らずやっていけることは、多分そんなに立派なことではないのだ。だって誰かに頼られると、嬉しい。誰かに頼られることなく生きていくのは、むなしい。誰にも頼られぬ者は、自分もまた、誰かに頼ることができない 」
    心にグサッと突き刺さる

    遠慮しなくていいんだ 甘えていいんだ
    心と身体が疲れて、眠れない夜が続いたときは、ミナトホテルへ行こう
    窓を開けてバラの花の香りの中で、ふかふかの枕と布団でぐっすり眠ろう

    わたし的には、芯輔が心にかけている初瀬さんが、早く心も身体も元気になられるといいのにな

    おじいちゃん、かっこいいし、おもしろい
    おじいちゃんの口から出てくる言葉の深いこと!
    「死ぬほど辛い場所で、青筋立てて頑張る必要もない。がんばりどころとそうでないところを間違えてはいけないよ」

    「きっと役に立つから、いつも持っていなさい」
    と持たしてくれた『虞美人草』の文庫本と外国製のチョコレートパイナップル一缶の入った麻袋
    それが、言葉通りちゃんと役に立つんだから不思議、さすが年の功か

    かわいい装丁に惹かれて手にとったが、登場人物も魅力的、癒しの言葉の数々、心のコリがほぐれていくようだった

  • 人生に疲れて眠れなかったり食欲がない時には、ミナトホテルに行くといい。
    そんな不快もきっと解消されるはずだ。
    ストレスを抱えてヘトヘトに疲れた心も軟らかくほぐしてくれる。

    「死ぬほど辛い場所で、青筋立ててがんばる必要もない。がんばりどころと、そうでないところを間違えてはいけないよ」
    もうこれ以上は無理な位がんばった人には「休めばいい」と優しく諭してくれる、そんな言霊を沢山貰えた。
    ぐっすり眠れば自然と食欲も出てくるはず。
    たっぷり眠って美味しいものを沢山食べたら、きっと元気も出てくる!

    最近ぐっすり眠れていない私も、ミナトホテルのベットで爆睡して、綺麗な花が沢山咲いている裏庭をのんびり眺めていたい。
    我儘を言い合い、聞き合う互助会に私も参加したいな。

  • 訳ありの人がやってくるミナトホテル。
    経営者の1周忌に向け、主人公は裏庭の鍵探しを頼まれる。
    何気ない日常の中に見え隠れする限界。
    気に食わないからと簡単に辞めてはいけないが、死ぬほどつらい場所で我慢する必要もない。
    頑張らなければいけないが、頑張りどころを間違えてはいけないのだ。
    泣けた。


  • 単なるいい人や悪者が出てこない
    登場人物みんな実際にそこら辺に生きてるような平凡で雑多な人々に不思議と惹きつけられる静かな物語

  • 強くて明るくて優しい人だって、痛いものは痛いんだ。
    疲れたら休むことができる場所。もうこれ以上は限界、と思った時に行く場所があるのとないのとでは気の持ちようがずいぶん違うから。

    だから、そんな場所を提供するミナトホテル。
    「必死で戦っているから疲れるんだ、そうだろ」(94 ページ)
    それ以上はもう無理なほどにがんばっているのだから。
    疲れたら休めばいい - きれいな花が咲き誇る、このミナトホテルで。

    ---

    「全力で戦ったんだね。疲れたんだね。いいよ。ここでゆっくり休んでいきなよ」と言える人。
    大きな力強い応援歌でなく、静かで美しい静寂を提供できる人 - そんな人になりたい、と思わせる物語り。

  • じわじわ来る。
    ミナトホテルのオーナーの陽子さんが亡くなってからの、芯が主人公の本編と、陽子さんを描いた短編。短編の方はじわじわどころかぐいぐい来た。
    不器用な人たちとさりげなく支えてくれる仲間たち。や、人間なんてみんな不器用なのかも。
    おかげさまで私はミナトホテルに泊めてもらわなくても大丈夫だけど、裏庭には遊びに行ってみたい。

  • やさしいお話だった。互助会って素敵。
    年をとって、互助会を作りたくなる友達がいてくれたらとても素敵だろう。
    最後にみんなで希望を書くところが一番好きだった。

  • ミナトホテルには、
    心を休めるための静かな部屋と
    ゆっく眠れるベッドがある。
    裏を返せば、それしかない。
    看板もなくひっそりとたたずむこのホテルに
    それでも客たちはつかの間の休息を求めてやってくるのだ。
    今の自分にはまだ、このホテルが必要なかったとしても
    こんなホテルがどこかにあるんだと思うだけで
    なんだか安心していられそうな気がする。

    心が疲れて、
    もうこれ以上1mmだってがんばれない・・・なんて時が来たら
    またこの本を手に取ってみようと思う。

  • 疲れた人が休むための場所。逃げ場としてのホテル。
    読みながら、「ああ、こんなホテルがあったら、自分も弱った時に行きたいなぁ」と思いました。

    疲れたら休むのが一番。そして、休むことは悪いことじゃない。
    そう思える、優しいお話でした。

  • 大通りから入った閑静な地に佇む通称「ミナトホテル」は、大正末期に建てられたキャラメルのような見た目の宿泊施設だ。館内には四季折々美しい花が飾られ、骨董家具が設えられた六つの客室は防音仕様。看板を出していないのに、人知れず「眠れない」「食べられない」お客が集い、時には長期で滞在する者たちも―。誰かと繋がりあうことのよろこびを、やさしく温かく力強く紡ぎ出した、心に響く物語。

  • 素直な物語だと思った。優しいひとが多くて好きなひとを思う気持ちがぎゅっと詰まっている。外側から見えている姿と自分で押し込めている内側は違うものだと思ってしまうけど、実は全部透けてみえているものかもしれないと読みながら思った。周りにいてくれるひとを大事にしたいと思わせてくれた。
    装丁が可愛らしくてそこもすごく良かった。

  • 出てくる人がみんな繊細。

  • まず、カバーが素敵! イラストと用紙の組合せに惚れました(*´-`)

    祖父に頼まれ、亡くなった互助会メンバー陽子さんの鍵を探すなかで起こる幾つかの問題。
    主人公で20代の芯くん、ミナトホテルを経営している30代の湊くん、その同級生で想いびとの桐子さん、息子の葵くん。
    陽子さんは明るく優しく賢い女性。
    となれば、色恋エピソードが中心になりそうなところだが。
    おおっぴらに話したくない過去、彼女との距離感はまちまちで。
    芯くんが抱いていた印象とも異なる。
    ヒトには色んな側面があるし、生きてたら色んなことに直面する。
    褒めるでもけなすでもなく、淡々と語られるところがいい。

    我儘を実現しあう互助会システム、いつか真似をさせていただきたい♪
    とりいそぎ、猫成分を気兼ねなく補充できる安全な機会がほしいな。笑

  • この本についてのレビューをどう書いたらいいのか分からないというのが正直なところで、これはじいさんとばあさんの話なのか桐子さんと葵くんの話なのかはて全く分かっていないような気がするのだけど、とにかくこどもは愛しくてその存在に誰もが生かされているのかななどと。桜子さんと石田みたいに、こどもを愛する気持ちを失ったひとたちはもう死ぬだけなのかなと。親としては、自分はどうなってもいいけどこどもには幸せで元気でいてほしいと思うしこどものためなら命を投げ出せる、と思う一方で、自分がこの世からいなくなったら?こどもを世界で一番大事に想っている、幸せを心から願っている自分がいなくなったら、この子はとても悲しむのでは、ひとりにしてしまうのでは、と思うと、絶対に死ねないのである。でもとても高い確率で私はこどもより先に死ぬので、その時にはこどもが多少悲しんでも、その後のこどもの人生が豊かで、毎日を笑顔で過ごしてくれればそれでいい。んだよなあ。と、そんなことをまた思っては、心が苦しくなったりする。

  • 寺地はるなの作品を遡りながら読んでいる。本作もテーマは他の作品と通底するものがあるが、若干読みにくかった。登場人物の「湊」と「葵」で字が似ているので、読み間違えることがある。この似た字を使ったのは、わざとなのだろうか。また、桐子と葵、陽子と湊(篤彦)という二組の親子も、境遇は異なるものの、どことなく混同させられるところがある。
    主人公の木山芯輔の祖父が中々渋い。

  • 紹介されていて、ちょっと読んでみた
    最後の章は、泣いた
    電車で読んでて、何度も手を止めた
    かし子の気持ちや境遇がよくわかる
    小説だけど、共感もするし、応援もする
    それは自身へ向けての気持ちもあるのだろうな

  • 【No.193】「相手の言った内容より、言う時の表情や声色で相手の言わんとするところを推し量るような、そういう人だ」「ある時、感情を押し殺すことも必要だ、と悟ったのだった。押し殺して上司や顧客の言いなりになる必要はないが、いちいち過剰に反応して疲れる必要もまたない、と」「事情を抱えていない人間はいない。けどその事情が実寸以上に大きく感じられる時っていうのは、だいたい寝不足か、腹が減っている時だ」「かつての恋人に不幸になってほしいと願うほど荒んではおらず、しかし幸福になってほしい、と全力で願えるほどには俺は心が広くないようだ」「人生はカードゲームのようなものだ。自分の手札で勝負するしかない。それなら手札は多いほうがいい。それもなるべく、強い札が」「持っている札を使って、更に別な札を得る。そうやってより良い人生を獲得していくしかない。生きるっていうことはそういうことだ、戦わなければならないんだ」「向上心とか、野心とか、そういったものが欠けている人間だ、という自覚はある。このままではいけないという焦りもないが、”これが俺だ”と開き直るほど確固たるものもまた、芯の心にはない」「話を聞くぐらいのこと、と言っても、それはそんなに簡単なことじゃないんだ、よっぽど鈍感でもない限り、他人の事情を受けとめるのはものすごくストレスがかかるものなんだ」「誰かの助けになれるとか守るとか、そんなものは一緒に倒れる覚悟がある相手にしか、ほんとうは言ってはいけない」「大切な人には、頼ってほしいものなんです。我儘を、言ってほしいんです。大切な人からあなたには関係ないって言われるのが、いちばん堪えるんです」「死ぬほど辛い場所で、青筋立ててがんばる必要もない。がんばりどころと、そうでないところを間違えてはいけないよ」「他人に心を開かない者は、他人から心を開いてもらえないのよ」

  • じいちゃんの名言と花岡さんの切るタンカがよかったな。
    終盤は、竹原ピストルのトムジョード という曲の歌詞を思い出しながら読んだ。

    『生まれてきて良かった。とまでは思えないけど、生きてきて良かったとは思っているよ。
    だって、あなたと出会えたから。とまでは思えないけど、あなたが生まれていてくれて良かったとは思っているよ。』

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著者プロフィール

寺地 はるな(てらち はるな)
1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第四回ポプラ社小説新人賞を受賞。
著書に『ミナトホテルの裏庭には』『月のぶどう』『今日のハチミツ、あしたの私』『みちづれはいても、ひとり』『架空の犬と嘘をつく猫』『大人は泣かないと思っていた』『正しい愛と理想の息子』がある。

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