- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591150283
作品紹介・あらすじ
ラジャーは、少女アマンダが想像してつくり出した親友だ。
ふたりはいつも一緒に、楽しい時間をすごしていた。
しかしある日突然、アマンダがいなくなり、ラジャーはひとりぼっちになってしまう。
アマンダに忘れられると、ラジャーはこの世から消えてしまうというのに。
さらに、子どもたちの想像力を盗む、不気味な男もあらわれて・・・。
大切な友だちを探すため、ラジャーの旅がはじまった・・・・・・!
子ども時代の不安や喜びをスリリングな展開で描く、イギリス発のファンタジー。人気画家、エミリー・グラヴェットの挿絵入り。
「子どものときのことなんて、みんな忘れていく。でも、子どもに忘れられていく友だちを書いたこの本を、きみはきっと忘れない」ー金原瑞人氏(法政大学教授・翻訳家)
「とても明瞭かつ独特な語り口で読者を魅了する、温かくて笑いのある物語」
―ガーディアン誌
「恐ろしくもあり、ユーモアもあり、感傷的になることなく、感動させてくれる。エミリー・グラヴェットの絵も美しい。はじめから終わりまで、喜びにあふれた本」
―ファイナンシャル・タイムズ
「想像力について、一風変わった作風で描くことに成功している。ケイト・グリーナウェイ賞を受賞したことのあるエミリー・グラヴェットの挿絵は、モノクロでもフルカラーでも美しく、文章と融合することで特別な一冊に仕上げている」
―ブックリスト
感想・レビュー・書評
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映画「屋根裏のラジャー」を見たので、原作訳本を読んでみました。
映画と原作はだいぶ感じが違います。 -
アニメ映画の原作ということで、何気に手にして数ページ読んでみて、初っ端から衝撃の状況に…。
どうなるか、全く想像できないという点では、すごい小説です。といっても、読み終わったら、まぁ、そうなるな、という感じでしたが。
子どもの想像力は素晴らしいということはわかっているけども、『見えないおともだち』を子どもに紹介されたら、私も動揺するし、アマンダのママのように、あたかもラジャーが存在するかのように、オヤツやご飯を準備することは、多分出来ないと思う。 -
えっ、想像のともだちの少年自身も
その想像主の女の子も
その存在が実像ではないことを
ちゃんと理解してるんだ…というのが
なんだか新鮮でした。
想像主が大きくなって忘れられたら
一度たまり場のようなところに戻って
新しい想像主を探しに行く。
そのたまり場が夜の図書館なのも嬉しいな。
でも、少年は新しい創造主ではなく
不気味な男のせいで事故にあった
自分のあの女の子を探し出したい。
その過程で危険な目にあったりもします。
そういうちょっとハラハラする要素もある。
読み終わってから考えると
悪役の男も、最初は「ともだち」想いの
いい人だったんだなぁ。 -
冒頭の「思い出」の詩が素敵。
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後半部分、ハラハラドキドキ、スリル満点で想像の世界にどっぷり浸かることができました。
挿絵も物語の内容と同等に、素晴らしかったです。
映画化された理由が分かります。子供はもちろん、大人も楽しめる良書です。
年を重ねても想像する気持ちを絶やさずにいたい、そんな風に感じました。 -
あらすじから想像していたよりスリルのあるドキドキハラハラ冒険譚だった。子ども達の視点で現実にあるどうにもならない歯がゆさと理不尽さにもやっとしながら、彼らが思いつく突拍子もない空想が自由で楽しい。終盤のレイゾウコの再登場シーンが1番胸アツだった。
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「ひみつの友だち」ものは、それだけでワンジャンルできるほどたくさんあるけど、ひみつの友だち視点で書かれたものというのはついぞ読んだことがない。そういう意味ではほんとに奇想天外。
しかもよく正体のわからない男とそのひみつの友だちも出てくるし(これがまたこわい!)頭のなかにいっぱい「?」が飛び交って、最後も謎が解けたような解けないようななんだけど、しまいにはジーーーーン。
この本は、完全に大人視点で読んだな~。ママのリジーがいいんだよね。クラスメートのママが、娘がひみつの友だちが見えると言い出したとたんうろたえて精神科に連れていくところが茶化して描いてあるけど、親になったらそういうふうになってしまう人はたくさんいる。子どもがオタクでも引きこもっても、ずっと「大丈夫」と信じて待つのはなかなかむずかしいことなのだ。
なんかいっぱい暗喩めいたものが込められていて、ちょっと読んだ人と語り合いたい感じがした。
あ、それからエミリー・グラヴェットの挿絵がほんとにいい。これは愛蔵版になりそう。ページの下隅の小鳥さんはいったい何者? いろいろ気になるなー。 -
子どもの想像力が創り出したもの
すごい!
イギリスの作者
そして、挿絵がいいなあ
何度も見返したよ
ドキドキさせられたよ
あまり期待せず読み始めたけれど引き込まれてしまった
私にもいたのかなあ
想像力貧弱だったからショボいともだちだったかも
≪ 想像は 儚く消えて 今になり ≫ -
ラジャーはアマンダが想像してつくりだした親友。
いつも一緒の二人ですが、ラジャーを残して、アマンダがいなくなってしまいます。
イマジナリーフレンドのラジャーがアマンダを探す冒険譚です。
児童文学にしては怖いお話でした。イラストもなんだか怖い。でも惹きつけられる。子どもはこわい話が好きですから、これは夢中になりそうだと思いました。
レイゾウコの最期にしんみりしました。
小学校3年生くらいから読めそうです。 -
映画を観た後に、さらに理解を深めたく思い購入しました。本書は子どものうちに出会えたら新しい可能性が開けるような作品ではないでしょうか。大人の私は懐かしいアルバムを開いて眺めていたらいつの間にかその中に入り込んでいて、横から見ている様な気持ちで読んだように思います。落ち着いた文章ながら展開は非常にスリリングでどうなる事かと手に汗握りながら読む事になります。映画を観ていても「原作ではどうなるのだろう」と楽しむ事ができました。
ここからは映画の感想ですが、映画なりに変更や脚色があったものの、かなり原作に忠実に真摯に作られた作品なのだと原作を読むことで知る事ができました。 -
冒頭のロセッティの詩??詩人?
wikiで調べちゃったよ
私の知ってるロセッティは画家の方この詩人の兄になるそうです
そしてヒロインがいきなり死んでしまう?児童書でこれはマズいのでは??ーなんて思いながら読み始める
それにしてもこのヒロインひどい性格じゃない?想像力は素晴らしいかもだけど
アニメ化原作という事で興味がありました
文庫はアニメ仕様のようです
自分は児童書仕様で読めてよかったです
いつかアニメにも出会えて2倍楽しめそう
小技が効いた構成でイラストにも魅力がありました
ところどころカラーで子どもたちにも楽しんで読めそうです
想像力の拠点がタンスや鏡はよくあるけど図書館というのがいいね
身近な所にファンタジー!わくわくします -
ラジャーは、少女アマンダがつくり出したイマジナリーフレンド。親友。いつも一緒に楽しい時間をすごしている。でもある日突然、アマンダがいなくなり、ラジャーはひとりぼっちになってしまう。さらに、不気味な男もあらわれて。
映画になるんだってね。イマジナリーフレンド側からの物語。友だちをひとり作ってしまえるくらい強い子どもの想像力。そういう想像力を育めた子どもはきっと強く優しく生きていける。生きていく上で自分も周りも助けてくれるパワーにきっとなる。愛にも光にも優しさにもなる。 -
『屋根裏のラジャー』の原作ってことで読んでみました。現実と想像が交錯してほどよく怖いザ・児童書って感じの王道の児童書で、挿絵も気の利いた入り方で大変よかった。相当アニメ映画向きの原作と感じましたが、映画のPV観たら結構改変加えてるっぽいのがどう転ぶだろうか。
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レイゾウコが最期に素敵な時間を過ごせて良かったな。
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今冬に公開映画『屋根裏のラジャー』の原作という事で気になって読んだ。
アマンダの見えないお友達(イマジナリーフレンド)のラジャー。ラジャーはある時、アマンダと離れ離れになってしまってアマンダを探すことに。
忘れられて消えかかる危機、見えない友達を食べる男に追われるというスリリングな展開。主人公の母も子供の頃にイマジナリーフレンドがいた事を思い出すというのも印象的だった。
大人になるにつれて忘れられてしまうというのは少し切ないけれど読んでいると想像力の豊かな子どもになった気分だった。 -
「ラジャーは、少女アマンダが想像してつくり出した親友だ。
ふたりはいつも一緒に、楽しい時間をすごしていた。
しかしある日突然、アマンダがいなくなり、ラジャーはひとりぼっちになってしまう。
アマンダに忘れられると、ラジャーはこの世から消えてしまうというのに。
さらに、子どもたちの想像力を盗む、不気味な男もあらわれて・・・。
大切な友だちを探すため、ラジャーの旅がはじまった・・・・・・!
子ども時代の不安や喜びをスリリングな展開で描く、イギリス発のファンタジー。人気画家、エミリー・グラヴェットの挿絵入り。」 -
想像力豊かな子どもだけが生み出せる"見えないお友達"。わたしにもいた気がするんだけど、思い出せないなぁと…。なんで子どもの頃の記憶って忘れていってしまうんだろう。"見えないお友達"に助けられてたこともあるのに。
とても不思議で、時にハラハラして、ちょっと切なくもなる物語でした。 -
見えないお友だち…その存在を信じている子の想像の中に存在している。
けど、お互いに信じているし、見えないお友だち自身が自我を持っている。
今までに読んだことの無いジャンルでした。 -
ここ最近本を読んでて思うこと。イマジナリーフレンドというジャンルのもの、結構多いもんだな、と。こちらもイマジナリーフレンドもの。最初はあんまりかなぁと思っていたけど、後半はなかなかよかったです。
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見えない友達の話。お母さんに言っても、理解されてなくて、一生懸命になるところが好き
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イマジナリーフレンドに興味を持って読んでみた。イマジナリーフレンドは欧米では日本より広く認識されているのかなと思ったけれど、母親の対応の仕方をみるとそうでもないことがわかる。訳者あとがきでもあるが、アマンダのお母さんとレイゾウコの部分がぐっとくる。イマジナリーフレンド自体がなじみがないのではあるが、存在を忘れたくない、忘れられたくないという気持ちはわかる。
猫の名前がオーブンって不思議な気がしたんだけど、お母さん昔から家電の名前をつけるのが好きな人なんだね(^_^) -
ぐいぐい引き込まれて読んでしまう。
想像力の素晴らしさ、アマンダの魅力的だこと。 -
そうぞう力のある子どもがみえて、アマンダとラジャーがなかよくなりそうなとき、バンディングはみえないおともだちをすくうところが見どころです。
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「外国の本っておもしろい! ~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック」の「3. ファンタジー・冒険」で紹介されていた10冊のうちの1冊。
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アマンダは、想像力豊かな女の子。ラジャーは、アマンダにしか見えない、他のだれにも見えない、アマンダだけの友だち。アマンダの家にバンディングという男が調査のためだと言って訪れる。男のとなりには…。
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見えないお友だち
空想好きの子どもなら、一緒に遊んでる
そういうお話しかと思ったら、
悪いやつに追いかけられたり、ドキドキの場面も。 -
アマンダは想像力抜群の女の子。
他の人には「見えない友達」ラジャーと出会い、親友になる。
ラジャーはアマンダが作り出した空想の男の子、という事はアマンダ自身もお母さんも理解してくれてるし(お母さんも昔は見えない友達がいた)、学校の友達も「アマンダがまた変な事言ってる」的に知られている。
けれど、見えない友達がいる事を嗅ぎつけて、見えない友達を狙う謎の男バンティング氏が現れた。恐ろしい見えない友達の黒髪の少女を連れて…
クリスティーナ・ロセッティの「思い出」の詩の後、
アマンダの死んでしまったラジャーの心情が綴られ、
物語ははじまる。
アマンダとラジャー、どちらが主人公と思って読むのか、どちらも主人公だな。