([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫)

  • ポプラ社
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レビュー : 213
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591150412

感想・レビュー・書評

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  • 古い町でひっそりと営まれている活版印刷店を舞台に、店を訪れる人たちのささやかな出来事をつづる連作短編集。

    活版印刷というレトロな素材と、川越の蔵づくりの街並みという組み合わせが何よりよく似合う。個人的に深くなじみのある場所のため、友人が薦めてくれて読んだのだが、なるほど実際にある店や寺社なども出てきて親しみやすかった。活版印刷の魅力も手に取るように伝わってくる。
    ポプラ社というだけあってわかりやすく悪意もない作品なので、年を重ねた私には物足りないけれど、文学少女には好まれそうなシリーズ。

  • ことばを選ぶ、ということはいつだってそれだけのこと。


    全編一人称というのは少し苦手意識があったのだけれど、使い方だなぁと見直しました。
    ひとからひとへ繋がっていく連作短編、だからこそそれぞれの一人称でないと語れない部分があって。
    その中で、主人公とされる弓子さん、の物語がそれぞれの登場人物によって描き出されていく、という構成もマル。
    繋がる、であるとか連なる、であるとか、オレの好きな言葉が物語のつなぎとして機能しているので、しんみり素敵に読めました。

    文体や台詞が一人称の割に硬いかな、というのが気になったので3.4くらいです。馴染んでくるのかしら。以下続刊。

  • パソコンでぽこぽこキーを打って、デザインソフトでちょこっといじったら、楽しい原稿が簡単に作れてしまう時代だから、活版印刷というと昔のなんだか暖かいものに思えてくる。

    ジョバンニが活字拾いのアルバイトをしてたシーンを思い出す人もいるかなと思っていたら、銀河鉄道の夜がらみのお話がたくさん出てきました。ある意味、トリビュートなのかも。表題にもなったお店の名前に三日月が入っているし。

    活字が実体で印字が影のはずが、人の目に触れて人の心に残るのは印字の方だから、実態の方が影。三日月にとまったカラスは、影の主で、印刷やさんのマークにもなっている。そんな、静かな夜に心をそっと開く物語。

  •  何と言っても活版印刷の魅力を存分に描き出している点が素晴らしい。一つ一つ活字を拾い、まさに言葉を作っていく作業に実は昔から憧れているので、三日月堂が実在したら是非とも訪ねていき、名前入りのレターセットを作ってもらうのに…!
     ストーリーは弓子(主人公)の性格を反映しているかのような静かさと拭えないもの悲しさ、それ以上の温もりを感じ、気持ちよく本を閉じることが出来ました。

     近場で活版印刷のワークショップがないものか探してみようかしら。
     

  • ほのぼのとした印象。活版印刷というあまり馴染みのないテーマだったけど、パソコンなどで印刷するのとは違って趣がある。私も実際に見てみたい。活字の母型の職人がいなくなっているのは寂しい。今はパソコンとかが主流だけど芸術的なカタチで復活したりできないかな。

  • 1度目よりも、2度目に読んだほうが、たのしめた。何回か読み直してたのしめそう。
    言葉とか、文字にまつわるお話だからかな?

    ついでに、SL銀河と宮沢賢治の旅に出たくなった。

  • ずっと読みたい本に登録していたのですが、先日図書館にさらっと三冊並んでいたので即借り。面白かったです。字を日常的に目で追う私達、色んな書体を目にしているのに、時々その暖かさが分からなくなる。紙でさえそうなんだから、ディスプレイを通せば尚更かな。文字を拾うように、一人一人の出来事を拾っていく感じが心地よかったです。ハルがとても素敵でした。

  • 川越のまち、人、印刷所の雰囲気、すごく魅力的で、活版印刷を見てみたい、体験してみたいと思い調べてしまったくらい。古いものに新鮮さを感じる心。それが、若者らしさなのかな。心にゆとりを持ち、そういうものを素敵と感じられたらいい。

  • 活版印刷。とっても興味がある。
    中に出てくるコースターや栞など実物を見てみたい!素敵なんだろうなぁ。
    出てくる人もいい人ばっかりだし、三日月堂の弓子さんもいい雰囲気。

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著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

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