- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591151471
感想・レビュー・書評
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全く存じ上げない詩人さんでしたが、(たしか、)以前朝日新聞で取り上げられていた一文にピンッっときて読んでみたら、エッセーでした。
何の予備知識もなく読んでいたら、あら、この詩人さん、かなり若いのね…若い頃の感情を思い起こさせられ、自分も年取ったなぁと実感。
若い頃は悩む時間や余裕や自由があり、悩む事、考える事自体が人生の意義のような、悩んでいれば何かしらをしている気になれていた気がしていた事に思い当たった。
引用…
一緒にいたい気持ちと、離れたい気持ち。私はいつも、どちらかが過剰みたいだ。誰かと一緒の時間に溺れたり、ひとりの時間に没頭して他人を遠ざけたり。我に返って「ごめんね」と水をやっても、相手はしおれ、色あせていく。
詩人だけに、言葉のチョイスが絶妙で、ハッとする表現に度々出会えました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代に生きる詩人のエッセイ。
この面倒くささは親近感がわく。
異性に恐怖を抱いたり、恋愛がうまくいかなかったり。
この人可愛いのになぁ。
人の目を気にしたり、SNSに投稿してみたり。
同世代だからこその共感があった。 -
“決められた仕事をこなしていると、自分の中の「認められたい」という欲求が息を潜めるのがわかった。エゴが殺されるその時間は、平らかで心地よかった。”(p.21)
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前々から気になっていた文月さんのエッセイ集。
確かWebで何話か読んだような記憶があるけれど、この本の挿絵が可愛くて、詩人の方の言葉はやはり紙で読んでみたいなと思いました。
「スクールカーストのち、雪」では自分自身の高校時代の周りへの馴染めなさを思い出しながら読んだ。
そしてとても瑞々しい文章を書く人だなぁと思うと同時に、同世代だからこそ分かるワード(前略プロフとか懐かしい…!)だったり価値観、生き辛さなどすごく親近感を感じたエッセイだった。