死なないつもり (ポプラ新書 よ 2-1)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591151761

作品紹介・あらすじ

「完璧をめざすのではなく、あえて未完にする。未完は明日に続くものだから」――グラフィックデザインから画家に転向、以来、国内外で高い評価を得てきた美術家は、たえず自らに変化を求めることで新たな創作を切り拓いてきた。
今年80歳を迎えて語る、創作について、人生について。

【目次】
はじめに
第1章 無頓着で行こう
他力を味方に/何者かは、もはやどうでもよい/破滅寸前というチャンス/答えなんて一生出ない/無心より無頓着/未完で生まれて未完に死ぬ/黒歴史を僕は持たない/飽きっぽさは自由のために必要 
第2章 僕はいつも絵と対話している
「これ以上塗りたくるな」と絵が言う/物事をこねくり回すとつまらなくなる/決して用心深く描かない/壊して、壊して、生き返る/捨てる画家、ピカソとデュシャン/絵を見る時は胸を開いて 
第3章 ビバ!老人文化
ビバ! 老人文化/隠居宣言から減塩宣言へ/早く老人になりたい/毎日が仏教世界/ものを作れば寿命は延びる/目指すは腹七分/故郷は僕の栄養源/いつだってキョロキョロしたい 
第4章 僕の道楽
猫は分身、生活必需品/僕はタマの下僕です/引き際を猫に学ぶ/ヒッピー・ファッションの衝撃/スーツを着て絵を描きたい/旅はいつも命がけ/インディオの精霊と出会う旅/勝ったり負けたりが面白い
おわりに 

【著者略歴】
横尾忠則(よこお・ただのり)
1936年兵庫県生まれ。美術家。72年にニューヨーク近代美術館で個展。以降、ヨーロッパ各国での個展開催、ビエンナーレ出品など、国際的に高い評価を得ている。また、東京都現代美術館、金沢21世紀美術館など、国内でも個展を相次いで開催。95年に毎日芸術賞、2001年紫綬褒章、06年日本文化デザイン大賞、08年に小説『ぶるうらんど』で泉鏡花文学賞、11年に旭日小綬章、同年度朝日賞、15年に高松宮殿下記念世界文化賞など、受賞・受章多数。12年、神戸に横尾忠則現代美術館、13年に香川県に豊島横尾館開館。『言葉を離れる(青
土社)で今年度の講談社エッセイ賞を受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 横尾さんが久米書店に出演されていて読みたくなった。
    Y字路や尊敬しているマルセル・デュシャンの「泉」など興味を持った。スーツを着て絵を描きたいというのも面白い。やはり天才だ。
    途中二か所、誤植訂正のテープが貼ってあり、今時このようなこともあるのかとびっくりした!

  • 無頓着でいく。物事に対して執着しない。そんなことどっちでもいいじゃないか、とこだわりをできるだけ減らす。起きてるけど寝てる状態。それは楽だな。

    自分が何歳か年齢を知らないって、すごい「今を生きる」だな。


    優等生の作品は、窮屈で、なんだか息苦しい。適当でいいんじゃないの。真面目すぎるか。破壊も好きなんだって。あらそうですか。破壊とか全然してないな〜いかにちゃんとやるかだけを考えてる感じ。もっと適当でいいじゃん。

    仏教が一番戒めている言葉が執着。無頓着の反対。こだわりなくていいのか。

    子ども心を持ち続けるには?目的や結果を考えすぎないこと。大事。めっちゃ大事。本読みたいんだったらずっと読んでりゃいいんだよな。何時間睡眠しないといけないとか考えないで。

    理屈をこねないで、無頓着で暮らすのが一番。質問を続けない。答えを求めない。てきとうにね〜。
    ゆるくて、いい意味でなるようになると思えると、気持ちが楽だし、自分に嘘ついてないし、本当に心の奥底で行きたいと望んでいるところに行ける気がする。肩肘張らないこと。

    なんかずーっとだらだら本読んでるのも幸せだなって気がした。

  • 「シュールレアリズムな人生は面白いけど、コンセプチュアルな人生はヤだね。」と語るのは、頭の中に「超現実」が渦巻いているのでは?...と思われるような画風で知られる横尾忠則氏。「生きる理由なんて、永遠に分からない」「自分が何者かなんて、どうでもいい」などなど、人生について・老いについて自由な発想を展開する。「いつ死んでもいいとは全く思わない。生きていれば新しいものと常に出会うと思っています」と語るセンセイの生き方こそ、シュールで現実的なのかも。

  • 横尾忠則さん、水木しげる氏に次いで妖怪っぽいという印象を持っています。もちろん褒め言葉です。不死の生き物なんていないけれど、横尾さんの場合は魂の分身を絵として描いておられるわけですから、ある意味「死なない」というのは本当なんじゃないでしょうか。

  • 80代になった横尾節が炸裂する一冊です。真似はできないけれど憧れます。

  • 無頓着に子供の心を忘れずに
    自由に作品を作るのが1番幸せで
    なかなか難しいことだなー

    お金のことも考えちゃうし、見られることも
    考えてしまう。。

    横尾さんのような生き方いいな。
    デュシャンとピカソの話も興味深かった!

    答えなんて求めず なるがままに
    猫のように〜

  •  長い間,感性の開拓者的な、いつもびっくりさせられるような人です。語りを本にした気楽さが伝わります。仕事(絵)の話は、さすがといった鋭さがありますが、生活の感想などは年齢相応なもです。

  • 次々とよみたくなる横尾さんの本。めちゃくちゃスピリチュアルなところもあってびっくりするけど、おもしろかったです。著者の文章と相性が良いのかもしれません。

  • 久米書店

  • 最近、横尾さんの作品をあしらった服を着ているのをきっかけに読んでみた本。もっと横尾さんのことが知りたくなった。

    この本とは関係ないけど、YMOに入りそうになっていたけど、当日に記者会見に行きたくなくて行かなかったから、その話は流れたって逸話が好きすぎる。

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著者プロフィール

美術家、グラフィックデザイナー

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

横尾忠則の作品

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