リアルプリンセス

  • ポプラ社
3.47
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本棚登録 : 640
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591152409

感想・レビュー・書評

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  • 【収録作品】「鍋かぶり」(『御伽草子』「鉢かづき姫」)寺地はるな/「歩く12人の女」(『グリム童話』「おどる12人のおひめさま」)飛鳥井千砂/「ラプンツェルの思い出」(『グリム童話』「ラプンツェル」)島木理生/「正直な彼女」(アンデルセン童話「エンドウ豆の上に寝たお姫さま」)加藤千恵/「あの人は海を捨てた」(日本昔話「浦島太郎」の乙姫)藤岡陽子/「夢のあと」(ヨーロッパ民話「眠れる森の美女」)大山淳子
     昔話のもつ毒と現代の毒をブレンドし、換骨奪胎して新しい寓話が生み出された。ある者は闘い、ある者は自らに素直になり、ある者は現実を受け入れて前進する。皮肉あり、ハッピーエンドありで読み応えがある。

  • 眠り姫、ラプンツェル、浦島太郎の乙姫、鍋かぶり姫・・・古今東西の「プリンセス」をオマージュしたアンソロジーだ。リアル、のつくとおり、舞台は現代、主人公は普通の(ちょっと普通じゃない人もいるけれど)女性。
    ほっと優しい気持ちになるようなものから皮肉のきいた内容のものまでテイストはさまざまで、個性があって面白い。
    個人的にはベタだけど浦島太郎をモチーフにした物語の「亀の気持ち」が好きだなと思った。

  • 最後にのっている眠り姫を題材にした話が面白かった。あと鍋を被っている女の子の話も

  • アンソロジーは 初めての作家さんに出会えたりするので 結構好きです。
    島本理生さん 大山淳子さんが良かったです。

  • 寺地はるなさんが好きで手に取った。初めて読む作家さんもあって、全部面白かった!
    大山淳子さんの「夢のあと」は震えたなぁ。出産・育児の経験を、眠っているうちに終えてしまったとしたら、自分はどう感じるだろうか。

  • いろいろな作家の短編集。

  • プリンセスを題材にした6人の作家によるアンソロジー。「歩く12人の女」が現実と元のお話を上手くリンクさせていて読みやすかった。「鍋かぶり」はぶっ飛んだ設定でちょっと笑ったけど面白かった。

  • いろんな方の作品を読むことができて 良かった。

  • ・鍋かぶり(寺地はるな)
    何もかもがおもしろすぎてマジであっという間に読んじまったよ…
    もう出だしがずるいし、効果音も面白いし、セミナーのスピーチという設定だから終始主人公一人称の自分語りなのに全然飽きさせないしセルフツッコミも面白いし本当に好き。大好き。

    ・ラプンツェルの思い出(島本理生)
    何がラプンツェルだよクソ男じゃねーか!!と思って読んでたらラストの反撃に動揺してしまった。
    い、いや、クソなのは男の方で年齢考えたら主人公は被害者なんだけど、クソ男は確かに報いを受けるべきなんだけど、いや、ええーーー…(困惑)

    ・あの人は海を捨てた(藤岡陽子)
    いや〜〜〜確かに人の人生ですけど普通その女とくっつく!?砂時計(芦原妃名子)か!?と思ってたらすべてが意地悪女のブラフだった…ハッピーエンドで良かった…


    ・夢のあと(大山淳子)
    地獄みたいな話だったけど主人公のガッツ強すぎて、急転直下のあの展開からハッピーエンドに持ってくパワーすごすぎ。いやなんか…すごすぎ…つよい…

  • 眠り姫やシンデレラ、浦島太郎などのお姫様が出てくる昔話を各作家がそれぞれ今風にアレンジしたお話を集めた短編集。どれも読みやすくて短いためサクサクあっという間に読み終わる。

    私は昔話やおとぎ話が好きなので、どれも興味深くて面白い

  • 人気女流作家さん5名によるプリンセスストーリー現代版。
    ハッピーエンドあり、モヤモヤエンドあり、読み応えあり。
    12人のお姫様がイチオシ!

  • 現代の昔話。鉢かづきの話がほとんどオリジナルをそのままなぞったような感じだったから全部そうかと思ったが、全く違う話もあり、面白かった。

  • ★3.5
    古今東西のプリンセス・ストーリーをモチーフにした、女流作家6人が綴るアンソロジー本。ハッピーエンドからそうじゃないものまで、1話ずつ違った読後感が楽しめる。中でも、コミカルで小気味よい語り口調の寺地はるな「鍋かぶり」、翻弄されながらも最後には優しさに包まれる大山淳子「夢のあと」がお気に入り。特に後者は、悲しみに切なさに喜びと、様々な感情を網羅する。また、純粋さと強かさを合わせ持つ島本理生「ラプンツェルの思い出」、乙姫の幸せを願う亀=まこっちゃんがいじらしい藤岡陽子「あの人は海を捨てた」も印象的。

  • プリンセスが現代に設定をかえて登場。
    それぞれにじんわりしたり、ドキリとしたり
    面白かった。姫はいつだって自分で立つ。
    寺地s何汚『鍋かぶり』がお気に入り。
    「YES!鍋!」って。。。面白かった。

    寺地はるな×鉢かづき姫
    飛鳥井千砂×踊る12人のお姫様
    島本理生×ラプンツェル     
    加藤千恵×エンドウ豆の上に寝たお姫様
    藤岡陽子×乙姫         
    大山淳子×眠り姫

  • ◎鍋かぶり 寺地はるな
    ◯夢のあと 大山淳子

    ※大山純子/眠り姫、島本理生.ラプンツェルがNHK総合で実写+アニメで30分朗読ドラマ化2020/8月 再放送2020/10月

  • いつの時代も女は最高にしたたかだ。あなたをとりこにする物語が、きっと見つかります。
    古今東西のプリンセス・ストーリーをモチーフに、現代の女性達を描いたアンソロジー。

    人気の女流作家六人による一冊。まずはコミカルな恨み節「鍋かぶり」から始まります。
    切ない恋愛、生々しい感情、各話それぞれ楽しく読んでいましたが、最後にやられました!
    大山淳子さんの「夢のあと」、不覚にも涙が…。ラストに相応しいぐっと来るお話でした。

  • 女性作家競演の現代のプリンセスストーリー。鉢かづき姫がわりあい好み。最初このアンソロジーのコンセプトをわかってなかったからなんか鉢かづきっぽいなーと感じてたんだけどね(笑)

  • リアルとはいえファンタジー寄り。『歩く12人の女』が好き。ここのパジャマ来てみたい。

  •  古今東西のお姫様が出てくる物語を、現代に置き換えたとしたら、どんなふうになるでしょう、というコンセプトのアンソロジー。
     鉢かづきは笑った。「えっ? こう来るの?」と。これを現代に落とし込むのはすごい。

     しかしながら、コンセプト上、原作を知らないと楽しめないというか、どう楽しんでいいのか悩む作品があった。けれどラストの眠り姫でほっとした。こう来たか。

  • おとぎ話のお姫様からインスパイアされたアンソロジー。

    それぞれがうまいこと現代的にアレンジされていておもしろく読めた。

    島本さんのが切なくてよかったな。

  • それぞれ楽しめるが、まぁ女性向きだな。 2017.3.17

  • アンソロジー6作。
    女の子はいつだってどんな状況だって、自分世界のプリンセスなの。

  • 島本さんと飛鳥井さん目当てで手に取りました。島本さんはやっぱよかった、というか好きだった。残酷なせつなさと寂しさ侘しさ、そして醜さがぐわっとこの短い話に詰まっていて。よかった。
    鍋かぶりが面白いというレビューをたくさん見たので期待したのですがこちらはさほど、期待はずれ。だけど、鍋かぶりというチャーミングな発想は好き。鍋取れて好きな人と結婚してめでたしめでたしがいいね。
    個人的には最後の大山さんの夢のあとが意地が悪くて好きですね。眠り姫のオマージュなんだけど皮肉だなーって。順風満帆に、計画的に生きていた女は不妊につ躓き、ようやく37の年で妊娠したのだが事故にあいその後37年間眠っていた。夫も他の女と結婚しておりキャリアも失い、両親も死んでいて、残ったのは眠りながらも産み落とした王子のような我が息子。眠っている間に介護も育児も終わっていたというのが皮肉だった。

    でもどの作品よりもやっぱり島本さんの話がよかったです。島の高校生が月に一度本島から一週間やってくる美容師との恋。その人は実は妻がいて……傷ついた彼女が最後にした行動、言動が、ずしんと、響いた。やっぱり好き。

  • レビューを見てると鍋かぶりがわりと評判がいいみたいだけどわたしはあんまり。トリの大山淳子さんの、なんかすごいもってきかたをするので、最後に読んでダントツ1位になった。

著者プロフィール

1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『わたしの良い子』、『大人は泣かないと思っていた』、『正しい愛と理想の息子』、『夜が暗いとはかぎらない』、『架空の犬と嘘をつく猫』などがある。

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