i(アイ)

著者 :
  • ポプラ社
3.64
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本棚登録 : 3215
レビュー : 363
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153093

感想・レビュー・書評

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  • 本書の持つ力や影響というものを上手く理解して楽しめなかった自分を残念に思う、という不思議な感想。どこか感情移入できず、共感できないままに読了に至った。
    この優しくて美しい物語を素直に感動できる優しくて美しい人間でありたかった。やっぱり「想うこと」が苦手なんだろうなぁ。

  • ひとりの少女が自分のアイデンティティと向き合い、傷つき、それでも生きる力強さ。私の心に直撃しました。

  • 世界中で戦乱に巻き込まれる匿名の人たち、私がその人の立場にいなかったとどうして考えられるだろうか。出自から「恵まれている」ことに苦しめられ、「選ばれた」ことに苛まれた少女の話。リフレインされる言葉の意味、読む人によって異なるだろうな。限りない奇跡の上に生きていることに気づけて、自分で生きていることを許してあげられるのは、愛する人からの愛なんだろうけど、それよりもまず自分自身への愛が大切。大きな自然の中で小さな自分が生きている、そのことに気づけて良かった。世界で起こっている痛ましい事件は、あなたのせいではない。苦しみすぎないでほしい…

  • 境遇とか持って生まれた性格とかいろいろあるのはわかるけど、さすがに甘ったれすぎじゃないか?アイちゃん。
    もちろん生い立ちやミナとの間の出来事は筆舌に尽くしがたい想いがあることはわかるし、アイちゃんがいかに物事について深く考え抜いているかそれもよくわかる。
    そして、最後、すごく健やかな結論にたどり着いたこともわかる。
    でもさ、一度も自分の足でたってないよね。
    恵まれている自分へのうしろめたさはわかるし、すごくチャレンジングな環境なのはわかるけど、そればっかり言い訳にして、結局なにひとつ自分の力で成し遂げていないようにしか思えないな。
    最後、いい感じで終わってるけど、カリフォルニアまでの航空券は一体誰のお財布から払ったのかしら。
    家族だしお互いがよければそれでいいと思うけど、そこへの感謝もまったくなく、アイは存在していいって言われても、白けちゃうよね。
    ちょっと友達にはなれないタイプだなあ、ネガティブすぎるし、最後のほう、ちょっと悲劇のヒロインに酔ってるだけと思えてきてしまった。
    養子とか難民にいろいろあるんだなってことは理解できてよかったけど、アイちゃんのネガティブパワーがすごすぎてちょっと受け入れられなかった。
    でも、ひとりの女性の生い立ちを入り口に世界のことを深く語れる西加奈子さんはさすが!

  • 自分が生きていることに対して罪悪感、背徳感を持つこと。
    悲しい出来事に対して、当事者として話すことができることへの憧れ
    そしてそれのタブー感、それを持つことへの罪悪感
    自分がいつ「そちら側」になるやもしれない恐怖
    こどものころ常に抱いた、自分の足場は親がいてこそという心の揺れと心配と不安
    薄れていく自身へのアンテナ、その不安とそれに比例してちらつく大人というもの

  • 今生きていると言うことを実感させてくれる本。
    家族、両親への感謝を絶やさないようにしようと誓った。

  • 2019/04/10
    子どもの頃、遠い世界のことを想像して、日本で生まれたことに心底ホッとした。
    想像するということを、大人になっていつしか忘れてしまった。

    命を与えられたということ。
    私は生かされているということ。
    そんなことを改めて思った。

  • なかなか感情移入はできませんでしたが、こんな考え方もあるんだと思う事が多くありました。

    アイの繊細さに儚さも感じていましたが、最後はとても力強く、アイの存在がはっきりしていたように思います_φ(・_・

    ★3.4 2019/4/1

  • This book is written by Kanako Nishi, one of popular Japanese writers. The cover of this book was also done by herself. The story describes how Ai, the main character, grew up through various experiences, such as friendship, marriage. Ai is originally from Syria and became an adopted child for Daniel, American father, and Ayako, Japanese mother. She lives in comfort with the nice parents, though sometimes feels uncomfortable because she wonders what her roots are. She also feels a sense of guilt - “why I was chosen as an adopted child? Maybe another child might have been chosen instead of me”. Sensitive Ai continues to struggle in her thoughts, though she has the best friend called Mina, her nice and bright classmate. Ai is happy when she is with Mina. When the March 11 earthquake hit the nation, something changed her. She decides to take action. At a demonstration to protest nuclear power, Ai meets a photographer named Yu. They hit it off and later get married. The story goes on and Ai finds something important in the end. I enjoyed reading this story.
    (じんじんさん)

  • 「この世界にアイは存在しません」
    みんな自分とはなんなのか、自問すると思う。死者の人数を記録する主人公、アイ。他者を通して初めて、自分という人間がわかってくる気がする。

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著者プロフィール

西加奈子(にし かなこ)
1977年、イランのテヘラン生まれ。エジプトのカイロ、大阪府堺市で育つ。関西大学法学部卒業。雑誌「ぴあ」のライターを経て、2004年『あおい』でデビュー。
2007年『通天閣』で織田作之助賞大賞、2011年咲くやこの花賞、2013年『ふくわらい』で第1回河合隼雄物語賞、2015年『サラバ!』で第152回直木三十五賞を受賞。
その他代表作として、宮崎あおい・向井理出演で映画化された絵本『きいろいゾウ』、同じく映画化された『円卓』、20万部を超えるベストセラー『さくら』、本屋大賞ノミネート作『i』など。2020年初夏、『さくら』が映画化決定。プロレス好きとして知られる。お気に入りの本は『アントニオ猪木詩集』。

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