i(アイ)

著者 :
  • ポプラ社
3.64
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本棚登録 : 3270
レビュー : 369
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153093

感想・レビュー・書評

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  • サラバを読んで、この人の本をまた読んでみたいと思って出会った作品。
    アイの自分探しとも言える過程が苦しかったり、共感できたり…
    とにかく凄かった。ぐいぐい惹き込まれた。

  • 読むのは2回目。
    テーマは“生きている”
    友情って美しい。
    一貫してもやがかかったような幻想的な小説。
    きれいな心をもった登場人物のきれいな言葉に、心が洗われる。
    ミナの手紙がぐっとくる。
    「私がアイに対して謝ることは何もない。」

  • 西加奈子さんは、すごい。途中からそれしか思わなくなった。

    読み手によっては、さまざまな感想を持つだろう。
    きっと批判も多く寄せられるだろうし、感情移入ができないという声も多いだろう。
    だからこそ、この本を書こうと思ったその決意、覚悟がすごい。
    普通だったら、怖くて書けない。でも彼女は、書いた。

    西加奈子さんは、すごい。
    おこがましくも、自分と似た感性を持ち、似たことに関心を持っていると感じる。
    でも私には、こんなことを書く勇気などない(そもそも才能がない)

    芸能人に憧れを抱いたことなどない私は、しかし、生まれて初めて誰かになりたいと思った。それが西加奈子だった。

  • シリア生まれのアイが、日本人の母とアメリカ人の父の養子になり、自分とは何かと葛藤するお話。
    なかなか自分を肯定できない中、世の中で起きた事件事故などの死者をノートに書いていく。

    高校で出会ったミナと、デモで出会ったユウとのおかげで自分を肯定していく話。

    ユウと出会い恋に落ちる辺りから、何か不幸なことが続かないかすごくハラハラしてしまった。

    人は自分の価値を自分で見出すために様々な手段を使う。
    不妊治療と流産の時のユウは、とても苦しかったろうな。

  • 凄くイイね。感動できる。シリア生まれの養子の女性がアイデンティティに悩む話。
    グサリくるところがあるな。世の中の酷いことは他人事だったり。罪悪感を感じないことに、うわべの罪悪感を感じたり。人それぞれで、どう感じてしまおうが、ソレはリアルであり正しいって事。

    自分は恵まれているなぁ、なんて思ってしまう。これは傲慢であり、謙虚でもあり、安心感を覚え、若干の嫌悪感もあるかも。

    人の成長に応じて、意識の深さが大きくなっていく描写が秀逸。

    ボクにはミナのような親友はおらず、寂しく思う。

  • 気に入ったセリフめも
    「渦中にいなくてもその人たちのことを思って苦しんでいいと思う」

    ニュースで誰かがつらいめにあったと聞いたとき、悲しくなったら思い出そうとおもう。アイの生き残ってしまった感覚はわかる気がする。ぼくは未だにふと存在がわからなくてつらい時がある。アイはさいごには自分の存在を認められてよかった。

  • 西加奈子のこれまでの小説は物語性が薄かったが、今作ははっきりした物語があり、メッセージ性があり一気に読んだ。アイデンティティは人それぞれで誰を愛しても愛さなくても良い。
    主人公と親友のテレビ電話で、主人公の葛藤を親友が読み解いていたシーンは、読者としては主人公の行動への疑問の答え合わせができてスッキリするが、ここまではっきり明かすと心に残らない作品になってしまう。そこが少し残念だった。

  • この主人公が美しいのは不幸な出来事に触れた時に、死者や弱者の立場に積極的に立ったりせずに、想像した悲しみを自分の存在の問題として置き換えられるところだ。すぐに弱者側に憑依して発言をするような現代に対して、想像力の本質を問うている。

  • 設定や背景が、バラエティに富んでいて、舞台がクルクル変わっていくが、アイという名の主人公の自分の存在の確かさを探す旅は、最後まで続く。一気に読めめて飽きさせない小説でした。

  • アイの悲しみや喜びに共感した。おもしろかった!

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著者プロフィール

西加奈子(にし かなこ)
1977年、イランのテヘラン生まれ。エジプトのカイロ、大阪府堺市で育つ。関西大学法学部卒業。雑誌「ぴあ」のライターを経て、2004年『あおい』でデビュー。
2007年『通天閣』で織田作之助賞大賞、2011年咲くやこの花賞、2013年『ふくわらい』で第1回河合隼雄物語賞、2015年『サラバ!』で第152回直木三十五賞を受賞。
その他代表作として、宮崎あおい・向井理出演で映画化された絵本『きいろいゾウ』、同じく映画化された『円卓』、20万部を超えるベストセラー『さくら』、本屋大賞ノミネート作『i』など。2020年初夏、『さくら』が映画化決定。プロレス好きとして知られる。お気に入りの本は『アントニオ猪木詩集』。

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