i(アイ)

著者 :
  • ポプラ社
3.64
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本棚登録 : 3282
レビュー : 370
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153093

感想・レビュー・書評

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  • シリア生まれのアイが、アメリカ×日本人夫婦の元へ養子として育てられてきた半生を描いたストーリー。

    「自分の祖国は紛争で毎日人が亡くなっている」「報道されているこのシリア女性は自分の母かもしれない」ー。
    そんなことを思いながら、裕福な家庭で生きてきたことを恥じ、申し訳なさやなぜ自分が養子として選ばれたのかを自問しながら生きている。


    実際に世界で起きたニュースを元に話が進んでいくので感情移入できる。
    最後は争いが絶えない国を背景に、
    生きること、新しい命、生きられなかった命について自分の考えを持つアイ。
    難しい題材だが、メッセージが強く刺さる作品。

  • 世代の違いですかね〜 作者とも読者とも。

  • i。
    ほんっとにおもしろかった。アイのまっすぐさが切ない。死人の数をノートに書く。周りの人がみんな素敵。とくにアイのお母さん、綾子さんが素敵だと思った。

  • 血のつながりってすごいんやなぁ!
    でもそれ以外のつながりも絶対にある

  • 圧倒的だった。彼女の、引きずり込ませる力が。私はただただ、圧倒されながらひたすらに文章を追いかけていた。ドキドキが、止まらない。そして、この心が満たされた感覚は西加奈子の他に類を見ない。「この世界にアイは、」

  • 似たような境遇があって、共感しすぎちゃった所があったかもしれないけど、救われた気もする。
    .
    生き方って、感情って、物事の捉え方って様々。自分を肯定することも必要なんだろなと。読んでよかった。

  • 色々な問題と向き合う本でした。

    生と死と。
    誕生と出会いと
    沢山の奇跡から成り立つ人生を
    大切に生きようと思えた本でした。

    子ども達に読ませたい本

  • 主人公の傲慢さを理解できない。なんとなくするする読み進められたけど、なかなか面白くならない。サラバ!の方が100倍面白い。

  • 「この世界にアイは存在しません。」
    考えすぎるアイに少しだけ感情移入したけど、私はここまで真面目ではないな。虚数のi、アイ、愛。読了感が好き。世界中の人に自分だけの"ミナ"がいれば幸せだと思う。人間はどこまでも利己的であり、それでいいのだと、著者からのメッセージをもらったような気がする。

  • 本書の持つ力や影響というものを上手く理解して楽しめなかった自分を残念に思う、という不思議な感想。どこか感情移入できず、共感できないままに読了に至った。
    この優しくて美しい物語を素直に感動できる優しくて美しい人間でありたかった。やっぱり「想うこと」が苦手なんだろうなぁ。

  • ひとりの少女が自分のアイデンティティと向き合い、傷つき、それでも生きる力強さ。私の心に直撃しました。

  • 世界中で戦乱に巻き込まれる匿名の人たち、私がその人の立場にいなかったとどうして考えられるだろうか。出自から「恵まれている」ことに苦しめられ、「選ばれた」ことに苛まれた少女の話。リフレインされる言葉の意味、読む人によって異なるだろうな。限りない奇跡の上に生きていることに気づけて、自分で生きていることを許してあげられるのは、愛する人からの愛なんだろうけど、それよりもまず自分自身への愛が大切。大きな自然の中で小さな自分が生きている、そのことに気づけて良かった。世界で起こっている痛ましい事件は、あなたのせいではない。苦しみすぎないでほしい…

  • 境遇とか持って生まれた性格とかいろいろあるのはわかるけど、さすがに甘ったれすぎじゃないか?アイちゃん。
    もちろん生い立ちやミナとの間の出来事は筆舌に尽くしがたい想いがあることはわかるし、アイちゃんがいかに物事について深く考え抜いているかそれもよくわかる。
    そして、最後、すごく健やかな結論にたどり着いたこともわかる。
    でもさ、一度も自分の足でたってないよね。
    恵まれている自分へのうしろめたさはわかるし、すごくチャレンジングな環境なのはわかるけど、そればっかり言い訳にして、結局なにひとつ自分の力で成し遂げていないようにしか思えないな。
    最後、いい感じで終わってるけど、カリフォルニアまでの航空券は一体誰のお財布から払ったのかしら。
    家族だしお互いがよければそれでいいと思うけど、そこへの感謝もまったくなく、アイは存在していいって言われても、白けちゃうよね。
    ちょっと友達にはなれないタイプだなあ、ネガティブすぎるし、最後のほう、ちょっと悲劇のヒロインに酔ってるだけと思えてきてしまった。
    養子とか難民にいろいろあるんだなってことは理解できてよかったけど、アイちゃんのネガティブパワーがすごすぎてちょっと受け入れられなかった。
    でも、ひとりの女性の生い立ちを入り口に世界のことを深く語れる西加奈子さんはさすが!

  • うーーーーん
    こんな文章が書けるようになりたい。

    西加奈子さんに暫くハマりそう。

  • 自分が生きていることに対して罪悪感、背徳感を持つこと。
    悲しい出来事に対して、当事者として話すことができることへの憧れ
    そしてそれのタブー感、それを持つことへの罪悪感
    自分がいつ「そちら側」になるやもしれない恐怖
    こどものころ常に抱いた、自分の足場は親がいてこそという心の揺れと心配と不安
    薄れていく自身へのアンテナ、その不安とそれに比例してちらつく大人というもの

  • 自分の居場所を作るために色んな自分を演じる。
    そして自分自身が曖昧になる。
    だから自分がなりたい自分になる。

    作中で主人公のアイに親友のミナが綴ったメール。
    この言葉が印象的。

    この時自分だったらどんな言葉をかけるだろう。と思う場面がたくさんあり、読みながら自問自答する作品だった。
    ドラマチックで一気読みする作品が好きだけど、たまにはこういう作品もいい。

  • 「この世にアイは存在しません。」
    という印象的な言葉から始まり、このフレーズはたくさん出て主人公であるアイを葛藤させる。
    この本のテーマはiでありidentityであるのは、この本を読んだ皆がわかる事。
    日本とシリア人のハーフであるアイは、幼い頃から
    貧しい人達を見てきた。一方でアイの家は裕福であり、親も理解がある。そんな境遇で生きてきたアイにとって、自分は幸せであることとともに、幸せな世界で生きている私は許されるのか、いつも頭のどこかでそう思うようになる。
    「この世にアイは存在しません。」
    このフレーズの呪縛が解けずにいるアイの人生への葛藤と、
    アイにはないものを持つ親友ミナの存在が
    アイの思考を、行動を、世界を変えていく。
    西さんの本の凄さは、西さんにしか書けないであろう人物設定と変化だと思います。ぜひ味わって見てください。

  • 今生きていると言うことを実感させてくれる本。
    家族、両親への感謝を絶やさないようにしようと誓った。

  • 2019/04/10
    子どもの頃、遠い世界のことを想像して、日本で生まれたことに心底ホッとした。
    想像するということを、大人になっていつしか忘れてしまった。

    命を与えられたということ。
    私は生かされているということ。
    そんなことを改めて思った。

  • なかなか感情移入はできませんでしたが、こんな考え方もあるんだと思う事が多くありました。

    アイの繊細さに儚さも感じていましたが、最後はとても力強く、アイの存在がはっきりしていたように思います_φ(・_・

    ★3.4 2019/4/1

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著者プロフィール

西加奈子(にし かなこ)
1977年、イランのテヘラン生まれ。エジプトのカイロ、大阪府堺市で育つ。関西大学法学部卒業。雑誌「ぴあ」のライターを経て、2004年『あおい』でデビュー。
2007年『通天閣』で織田作之助賞大賞、2011年咲くやこの花賞、2013年『ふくわらい』で第1回河合隼雄物語賞、2015年『サラバ!』で第152回直木三十五賞を受賞。
その他代表作として、宮崎あおい・向井理出演で映画化された絵本『きいろいゾウ』、同じく映画化された『円卓』、20万部を超えるベストセラー『さくら』、本屋大賞ノミネート作『i』など。2020年初夏、『さくら』が映画化決定。プロレス好きとして知られる。お気に入りの本は『アントニオ猪木詩集』。

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