i(アイ)

著者 : 西加奈子

• ポプラ社 (2016年11月30日発売)

感想・レビュー・書評

[ラモスさんの感想 · 2021年4月5日]

表紙のデザインに惹かれて読んだ。
前に読んだサラバと同じパターン。
あまり好みではない。

[とら子さんの感想 · 2020年7月6日]

後半に向けてどんどん失速してゆく作品だった。
「この世界にｉは存在しません」という印象的なフレーズ。このフレーズが後半どのような重みを持つかと思いきや、冒頭より軽くなっていた。
難民、ダブル、養子、セクシャルマイノリティなど、現代におけるあらゆる問題に手を伸ばしているが、調査不足感が否めない。これらの複雑かつデリケートな問題を言及するための手札が足りていないように見受けられた。書きたい物語のために調べました感。まっさらな視点でこれらの問題に取り組んだら、こんな薄いストーリー展開にはならないのでは？と感じた。
ワイルド曽田アイという極めて魅力的な背景を持つ主人公を活かしきれなかったことが残念。

[Dirtydandyさんの感想 · 2020年2月21日]

ん〜。楽しめなかったですね。
人間描写が薄っぺらかな。
シリア産まれの養子には、分からない悩み物語だ。
ん〜、やはり、つまらなかった。

[ねむいこPhさんの感想 · 2019年12月20日]

主人公と同じ生まれ年、妊活中、東日本大震災を経験、と共通点はあったものの
まったく感情移入できず。
結末も寒いとすら思ったくらい。
話題書だったから読んでみたけどエゴが強すぎてとてもいまいちな本でした。

著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ！』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。