([ほ]4-2)活版印刷三日月堂: 海からの手紙 (ポプラ文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 880
レビュー : 112
  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153291

作品紹介・あらすじ

<内容>
小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。物静かな店主・弓子が活字を拾い、丁寧に刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い……。活字と言葉の温かみに、優しい涙が流れる感動作。
静岡書店大賞を受賞・ブクログ1位・読書メーター1位など、話題沸騰の人気シリーズ、待望の第二弾!

<もくじ>
ちょうちょうの朗読会
あわゆきのあと
海からの手紙
我らの西部劇

<プロフィール>
ほしおさなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。1995年『影をめくるとき』が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』にて、第12回鮎川哲也賞最終候補。『空き家課まぼろし譚』『活版印刷三日月堂』「ものだま探偵団」シリーズなど著作多数。

感想・レビュー・書評

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  • 「星たちの栞」を読んだ後、印刷博物館に行って活版印刷機を見てきて良かった。
    「あわゆきのあと」で、少年が三日月堂の探検に行ってその古い機械を覗き見する場面、あの印刷機のイメージを鮮明に思い浮かべることができた。

    つい最近知ったのですが、今年になって、川越に活版印刷所が復活したのですね。櫻井印刷所です。
    社長は三日月堂と同じく若い女性の方で「活版お披露目会」には、ほしおさなえさんも参加されています。
    この作品の影響力たるや、すごいものがありますね。

    小説を読んでいると心に響く言葉との出会いがありますが、この本では[海からの手紙]の次のセリフでした。
    "飛びたいから飛ぶ、飛べるから飛ぶ、だけど飛ぶには技術が必要、飛びたくても技術がない人は飛べない、だから飛べる人は飛ぶべきだ。"

  • シリーズ第二弾
    シリーズ第一弾から一話ごとの主人公が次のお話しの主人公に繋がっている
    活版印刷三日月堂のお話しは繋がりをとても感じる.*・゚ .゚・*.
    そして今回も(゜-Å)ホロリと涙のこぼれるお話し

    【つながりについての覚書】
    活版印刷三日月堂シリーズ第一弾
    『星たちの栞』
     「世界は森」 三日月堂のある川越の一番街にある運送会社ハルさんが離れて暮らすことになった息子に、寂しさをすごく感じながら、昔自分も親に作ってもらった三日月堂のレターセットを息子にも作り贈るお話し
     「八月のコースター」 一話目のハルさんの紹介で三日月堂でお店のコースターを作ってもらう、一番街はずれの珈琲店“桐一葉”を伯父さんから引き継いだ店主岡野さんのお話し
     「星たちの栞」 雨の日に“桐一葉”に来店した川越にある私立高校の鈴懸学園文芸部の顧問遠田(おんだ)先生が三日月堂で作られたお店のコースターを見て活版印刷に興味を持ち文芸部の部員と文化祭の展示の栞を三日月堂で製作し、三日月堂はじめての活版印刷のワークショップを開催するお話し
     「ひとつだけの活字」 結婚を控えた川越市立図書館の司書平田雪乃さんが結婚式の招待状を印刷してもらうお話し
    大学時代のゼミの後輩で、ハルさんのジョギング仲間で川越の観光案内所のアルバイト大西くんとのつながりで活版印刷、三日月堂のことを知る
    雪乃さんの曽祖父は銀座で“平田活字店”をしていた
    結婚式会場 レストラン“ヤマザクラ”

    活版印刷三日月堂シリーズ第二弾
    『海からの手紙』
     「ちょうちょうの朗読会」 川越のカルチャーセンターの朗読講座の参加者で朗読会を開くことになり、プログラムを三日月堂で印刷してもらうことになった朗読グループ“ちょうちょう”のお話し
    人と話すことが苦手なことを克服したくて朗読講座に参加していた小穂(さほ)は、図書館司書で平田雪乃さんの後輩
    平田雪乃さんの結婚式の招待状がきっかけで三日月堂の活版印刷を知る。招待状をデザインしたことをきっかけに活版印刷のことを勉強しはじめた金子さんにも会う
    朗読会会場 川越の蔵カフェ“kura”
     「あわゆきのあと」 川越の小学五年生広太(こうた)が、五年生の夏まで知らなかった生まれて3日で亡くなってしまった姉“あわゆき”のファースト名刺を三日月堂で印刷してもらうお話し
    担任は朗読グループ“ちょうちょう”のメンバー中谷三咲先生。広太のお母さんが朗読会を聞きに行っていて、中谷先生と朗読会のお話しになり、活版印刷のプログラムの話しから三日月堂に興味を持ち、三日月堂で店主の月野弓子さんとお話しするようになる
     「海からの手紙」 広太の父親のいとこ田口昌代さんが、自分が昔作った貝殻の銅版画を弓子さんの活版印刷と一緒に豆本を製作するお話し
    “あわゆき”の名刺の活版印刷と大西くんに紹介されて弓子さんが刷っていた豆本マーケットの案内状をきっかけに豆本をつくることになった
    版画工房の今泉先生のお話しもせつない… 
     「我らの西部劇」 心臓発作を起こし仕事を辞め川越に戻ってきた片山さんが、嫌いだったフリーライターの父親の未完成の西部劇のコラムの活版印刷を完成させるために動きだすお話し
    偶然みつけた貝殻の豆本が三日月堂で作られたものだと知り、父親が弓子さんの祖父“カラスの親父さん”と仲がよかったことを思い出し三日月堂へ赴く

    最後のお話しは、前話とのつながりがないように思わせといて・・・(笑)豆本見つけました。
    シリーズ第三弾につながるかな?
    第三弾も楽しみです^^*

  • H31.1.12 読了。

    ・前作同様に活版を通したハートフルなストーリーでした。弓子さんの活版印刷の技術も向上し、常に新たな技術を得ようという姿勢も今後楽しみな展開が待ってそうな予感。
    「海からの手紙」が特に良かった。「我らの西部劇」には続きがありそうな終わり方だったので、今後に期待。
    続編も読みたい。

    ・「本には文字しかない。色も形も重さもない。でも、その言葉が、わたしたちのなかで色や形や重さを持ったものになる」
    ・「不思議なものだ。活字はここに確かに存在する。だが「文」というものはない。「意味」もない。活字で文を組んでも、バラせばもとのひとつひとつの活字に戻ってしまう。なのに、刷り上がった文からは、思いが浮かび上がってくる。声が浮かび上がってくる。その人がそこにいるような気がする。」
    ・「人間、生まれたときは手ぶらで、なにも持ってない。苗字とか住所とか肩書とかだんだん持ち物が増えてくるんだ。」
    ・「部屋の中を見回す。これが全部文字……。言葉で世界を表そうと思ったら、これだけの量が必要なのか。」
    ・「傷があるからこそ形が生まれ、命が宿る。傷がない人生は生きているとは言えない。」
    ・「時間は流れる。人は変わる。それが生きているということだから。」

  • 図書館より。

    ヤバイ、泣ける(笑)。朗読会の話も、名刺の話も読んでいて思わず涙が。豆本、私も見てみたいな。
    心に染みる本でした。ご馳走さまですm(__)m

  • 「ちょうちょうの朗読会」「あわゆきのあと」「海からの手紙」「我らの西部劇」の4編。前半の2編は読みながら涙がじわじわっと出てきた。後半の2編はいまいち入り込めず、途中で止まってしまい返却日が近づいてきたのであわてて読んだ。そのせいかあまり理解できない状態になってしまいました。もっと時間をかけてゆっくり読めばよかった。けど「海から~」と「我らの~」のは、今までのストーリーとちょっと違っていて…ちょっとYAな感じが強く出ていたと感じた。人と人のゆるやかな繋がり方が心に響く。

  • 小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。店主の弓子が活字を拾い、丁寧に刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い…。活字と言葉の温かみに、優しい涙が流れる、大好評シリーズ第二弾!

  • 三日月堂シリーズ第2弾。
    4編の連作短編集。

    ちょうちょうの朗読会
    あわゆきのあと
    海からの手紙
    我らの西部劇。

    「あわゆきのあと」がとても良かった。
    短編が4作になると、好みのものばかりではなく…
    ☆4つに。

  • シリーズ2作目。連作短編集。
    様々な思いや悩みを抱えた人が、三日月堂で、悩みを解決していく。皆が抱えている悩みは軽くはなく、むしろ重め。
    弓子さんが特に何かをするわけでもないけど、弓子さんの生き方が素敵。
    弓子さん自身も悩みや不安などたくさんあるんだろうけど、だからこそ、弓子さんの言葉に重みがあるように思う。
    続きが気になる。

  • ふぅ、幸せな時間でした。
    弓子さんも三日月堂もちょっとずつ成長していく様が素敵でした。
    第三話には、ところどころ心の芯に響く言葉が散りばめられていて読めて良かったです。

  • 2019/09/19 読了。

    図書館から。

    あわゆきの話にうるっと。
    豆本の話もよかったなぁ…。

    以前出てきた人がまた出てくるといいなぁ…。

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著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

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