かがみの孤城

著者 :
  • ポプラ社
4.37
  • (1435)
  • (881)
  • (322)
  • (34)
  • (20)
本棚登録 : 9595
レビュー : 1184
  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153321

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • かつての私がちょっと救われた気がする。
    そんな内容だった。
    私は、逃げるのが負けな気がして、幼いころから負けず嫌いなところはあったから、意地を張って学校に行っていた。
    精一杯強がって、平気なフリをしていた。
    幸いに少ないけれど、学校に友だちもいたから。
    でも、心はやっぱり傷ついて、今でもたまに痛みます。

    逃げて良かったんだよ。居場所はあるんだよ。
    当時の私に言ってあげたいし、当時この本に出会いたかった。

  • 子供ならではのうまく説明できない生きづらさだったり、さまざまな葛藤だったりを生々しく、そして活き活きと表現しているように感じました。
    展開は序盤から中盤くらいまで読めばだいたい予想できるような簡単な物でした。が、タイプの違う登場人物たちのそれぞれの子供っぽい行動や考え方を通して考えさせられるものがある内容となっているように感じました。
    内容、展開から中学生、高校生の頃に読みたかった一冊という感じがします。
    物語のクライマックスからエピローグは少しだけうるっとくる部分もありました。

  • 学校にうまく馴染めなかったり、青春期の様々な悩みを持った子たちが、かがみの中の世界で出会い、少しずつ心を許しながら成長し、社会に適応していく。
     最後は、登場人物たちのストーリーがつながっていく、よく考えられた感動的な結末だった。

  • 現代の問題を取り上げたファンタジー作品
    丁寧な心理描写は、辻村さんならではですね

    童話にからめて、人と人のつながりが時を超え空間を超えていくお話で、とてもよく練られています

    そこそこ分量がある作品ですが、一気に読んでしまいました

  • 学校に行けなくなった女子中学生が、ある日、突然光った鏡の中に入り込む。
    鏡の中という設定はファンタジーだけれども、そこに来た中学生たちの置かれた状況は十二分に生々しい現実。

    最初から随所に入り込んでいる伏線が最後の3月に見事に美しく回収されていくのが気持ちよく、ネタバレ厳禁の小説だと思う。


    泣けてくる場面が何度もあり、個人的には外で読めなかった。
    どうかみんな会えますように、どうかみんなしあわせになって・・・と、願ってしまうなぁ。

  • 新聞に載っていた書評をきっかけに何ヶ月か前に図書館で予約をし、そのことを忘れたころに借りた1冊。

    なぜ、この本を借りようと思ったのか、読了してからそういうことやったんやなとひとり納得。

    登場人物ひとりひとりにはそれぞれ厳しい現実が突きつけられているが、その現実と向き合うこと、その現実を知らない誰かと共有できていること、また、そういう現実としっかり向き合い生き抜いてきたからこそ、未来へとつながっていくんだということが、この作品を読んでしみじみと、かつ、しっかりと伝わってきた。

    読後感の心地よさというか、この本を読んだという経験が、きっとこれからの私の人生に何らかの形で意義のあるのもにしてくれるだろうなという確信めいた予感を持たせてくれつつ…

  • どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―(Amazon紹介より)

    誰かが助けてくれることを期待してはいけないと思いますが、それでも本当に辛いときは、嫌なことと戦わなくてもいいんだ、逃げてしまってもいいんだと語りかけてくれるような優しい物語です。「それは本人のためにならない」という人もいるかもしれませんが、私は、逃げることを認めてあげることで、世の中にはそういう考え方の人もいるのだという安心感を与えることも一つ大事なことだと思います。そうして得られた精神的支柱が、次に一歩を踏み出してみようという勇気につながるかもしれないと考えるからです。甘えとは違います。
    この物語の登場人物たちは、きっと大きな精神的支柱を得たのだと思います。私も自分の大切な人にとってそんな存在になれたらと思います。

  • 自分が大人になってしまったからかもしれないが、こころの母親や喜多嶋先生のように多感な子供たちに向き合える大人でありたいと強く思った。大人は立派でも偉くもない。子供より少し長く生きているだけだ。

    それを勘違いした大人風な大人は、子供に理解を示すような素振りをする。井田先生のような「言葉が通じない」大人が、世の中の大人であると思われては立つ瀬がない。

    かつて、自分たちが7人のように悩み、苦しみ、助けを請うた時代をあまりにも遠く感じるわけだが、彼らの苦しみに寄り添える感覚を持っていたいと願う。

    中学生、大学生、そして親になったとき、読み返すと印象が違う物語だ。強く願えば、願いは叶う。

    必要なのは一歩を踏み出す勇気なのだ。

  • 不覚にもエピローグで泣いてしまったw
    途中でパラレルじゃなくアレだなって気づいたけど
    x印は後半あーっ!てなった
    ファンタジー小説が増えて嫌気さしていて、これもか? って思いながら読んでいたけど
    ごめんなさい、これは久々の星5でした。
    最後まで一ページも無駄のない、設定はとても細かく作り込まれていて最後まで余す事無く楽しめました

  • 久しぶりに「これぞ辻村深月」と思える作品でした。
    最後には、やっぱりやられました。根底には愛がある。大切なものは目には見えない。

    散りばめられた伏線を見事に回収し、驚きと感動を与えてくれるミステリー。そして、中学生の頃の心の揺れ動き、些細なきっかけでのいじめ…辛い現実を忘れさせてくれる鏡の向こうの世界というファンタジー要素。
    いい意味で中二病感が満載で、堪らなく辻村深月でした。

    初期の作品を彷彿させる要素が多く、懐かしさも感じさせながらも、確実に腕を上げたなと感じました。
    以前の作品は冗長な部分もあり、中だるみしながら、なんとか読みきると感動に出会える印象でしたが、今回は一気に読まされました。
    また、こんな辻村深月らしい作品を読みたいです。

    ☆あらすじ☆
    あなたを、助けたい。

    学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
    なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
    生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

全1184件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

かがみの孤城のその他の作品

かがみの孤城 Kindle版 かがみの孤城 辻村深月

辻村深月の作品

ツイートする