かがみの孤城

著者 :
  • ポプラ社
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レビュー : 1184
  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153321

感想・レビュー・書評

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  • くぅ~~また心を持っていかれてしまったよ。
    辻村さんの文才には参ってしまう。
    最後の最後まで話がどう流れていくのかわからなかった。

    でも年代がきっと違うなっていうのは感じたけど。
    狼面の少女もそういう事かって思ったらウルっときました。

    大人もそうだけど、中高生に読んでもらいたい。

  • 鏡の中の城に集められた7人の子供たち。鍵を見つければ願い事が叶うが、見つけられなければ、期間いっぱいまで、その城にいられる。それぞれの背景を持ちながら、子供たちは、互いの関係を深めていくが。
    テンポよく読み進められ、特に後半は続きが気になり、どんどん読み進められた。
    互いの背景があるからか、付かず離れずのような関係が、少しずつ深い関係に変わっていく。気付いた時に必要とした関係であったことがわかるのがよく、それを読んでいる方も納得できるように感じた。
    助け合える友達のいること、闘わなくてもよいこと、主人公のこころの感じたことは、そのまま同じ様に苦しんでいる子にとって、助けになることでもあると思った。
    個人としては、親として子供から見た親の様子の描写が身につまされた。子供たちの思いや、置かれた状況をわかることの大切さ、そしてそこからの行動。考えさせられました。

  • 寝る前に「さわりだけでも読んでみよう」と、開いたのがいけませんでした…

    さわりどころか、
    3時間かけて読み切ってしまい、
    時計をみてあちゃーと思ってしまった…

    それくらい“アブナイ”本です。

    数時間読み続けても大丈夫なときに
    読み始めることを、
    強く強くオススメします。

    ある出来事がきっかけで
    学校に行けなくなってしまった
    主人公・こころ。

    ある日こころの部屋にある鏡が
    突然光り出し、
    鏡に吸いこまれたこころですが…

    読んでいて
    辻村深月さんのデビュー作
    「冷たい校舎の時は止まる」に似た雰囲気を
    感じました。

    デビュー作「冷たい~」の香りは
    残しつつも
    文章は格段に洗練され、
    より物語の世界にはいりこみやすくなった
    印象です。

    特に、
    その立場に置かれた主人公・こころの
    悲しいとか怖いという言葉では
    表現しきれない心模様にも関わらず、

    読み手が思いもつかない文章で
    見事に、こころの心が書かれていて、

    まるで、自分がこころになったかのように
    読み手の心の中に
    こころの声が聞こえてくるのです。

    いついかなる世界においても、
    オトナも子どもも
    だれも彼も、
    何かから自分を守るために
    自分なりの方法で必死に闘っていること、

    どんな世界に生きていても
    同じ言語は話せても、
    わかりあえない人がいること、

    けれど同時に、
    わかりあえる人も必ず存在するのだ、と
    強く教えてくれるお話でした。

    表紙のタイトルのところが
    鏡のようにキラキラしているのが
    粋な演出だなあと思いました。

    また、もくじのところに
    主要な登場人物の絵がありますが、
    ひとりひとりの人物を覚えるのに
    とても役に立ちました。

    読み終えたとき
    頭のなかにはエンディングテーマのように
    嵐の「カイト」という曲が
    流れ続けました。

    そして、布団に横になりながら
    頭のなかの「カイト」を聞きつつ、
    心に残った文を思い出していたら
    ポロッと泣けてきてしまい、
    なかなか寝つけませんでした。

  • 私にとっては、「冷たい校舎の時は止まる」「名前探しの放課後」に続き3作目の辻村作品でした。

    最初に読んだ「冷たい~」の衝撃が大きかったせいで、どれもホラー感が強いのかしらと、読もう読もうと思いつつ手を出せずにおりましたが、中学生の姪が「面白かった」と言っていたので読むことに。。

    7人の登場人物とそれぞれのストーリー。
    一人ひとりが中学に通えない理由を抱え、ある日光る鏡に吸い込まれ、お城のような建物に導かれる。
    そこには狼の仮面をつけた少女がおり、城の中に隠されている願いが叶う鍵を探せという。
    タイムリミットは3月30日。
    7人は少しずつ心を通わせながら、それぞれの抱える問題と対峙していく。

    中学生って、本当に複雑な時期だなぁと自分の中学時代を思いだしました。
    いじめというものがない環境でごくごく普通に過ごした私でさえ、中学生の頃は成長する自分と戦いながら、面倒くさい仲間の輪みたいなのを重んじなければいけない憂鬱な時代だった気がします。
    高校生になると、もっと個人で伸び伸びできるようになって、あの3年間はなんだったのだろうと不思議に思うくらいぱっと人生が開けてくるのだけれど。

    中学時代を生きている子供たちが、この7人のように、本当の意味で助けてくれる友達や大人を見つけることができますように。

  • 学校での居場所がなくなり不登校になった主人公こころ。
    ある日自室の鏡が光出しその鏡を通ると異空間の城に繋がっていた。そしてそこには同じ様な境遇の7人の子供達。その城に通うようになり、時間を共に過ごして行くうちに、なぜ7人の子供達がこの場所に集められたのかが徐々に明らかにされていく。全てが分かった時に驚きと感動が訪れる。また、子供目線の生きづらさがよく描写されており、子供が読んでも良いし、子を持つ親が読むのも良い作品だと思う。

  • 正直、展開は読めてしまって驚きはない。
    でも確かに救いがあるし、未来があった。
    どんな時代に生きていたってこの年頃の世界は厳しい。

    次は私の番、と言い切って、こころに手を差し伸べるアキを抱きしめてあげたくなりました。

    みんな、幸せになれ。
    がんばれ。

  • 「人の心の痛み」に鈍感な人がいる。
    悪意があるとかないとかは別にして…。
    そんな人たちによる言動に傷ついたココロがファンタジーの世界で寄り添った。
    自分だってつらいのに そのつらさを乗り越えて誰かを助けたいと思った。その勇気がみんなを一歩前進させた。

    中学生の悩み、痛みとして書かれているけれど、ホントにつらいことだけど敏感なココロを持った人は一生、この痛みと戦わなければならない。繰り返す。人の気持ちに鈍感な人は確実にそこそこにいるから…。

    こころちゃんの初めての戦い。
    痛々しすぎて 涙が出た…。
    大丈夫。温かな気持ちに支えられて こころちゃんは成長していく。
    ココロの痛みを知っている人は人のために戦える。

  • とても、よかった。
    辻村さんにしか書けない作品だと感じた。

    大体中学生の頃は憂鬱だった、
    楽しいこともあったけど、
    天気でいうといつも曇りだった。

    だから、なんていうんだろうか、
    この時期ってほんと大変だ。
    当人も親も。

    親になってからは
    どうにか無事にこの時期を過ごしてほしいと思っていた。

    多くの思春期の子に、
    喧嘩して腹を立てて、仲直りできる同年代の友達と
    進む道は一つではないと言ってくれる
    視界の広い大人と出会ってほしいと思う。

    切に願いまする。

  • すごい設定!
    でも、80年代から現在まで続く、子供たちのいじめ、貧困、家庭内暴力、、を鋭く切り取っている。
    自分が小さい頃に周りに居た、学校に来なかった子たちの苦しみは、こんなだったのかなぁと、何か助けてあげられなかったかなぁと、反省したり、、、
    今度は自分の子供たちがこの世界に飛び込むんだと思うと、やはり不安も少々。。。

  • 色々なきっかけで不登校の中学生たちが鏡の向こうの世界で傷を癒し合うのかと思いきや…

    しっかり現実と向き合ったり、集められた子たちの運命的な繋がりが分かったり、最後に紙の折り目がピシッと揃うような、気持ちの良い美しさがあった。
    温かい感動。

    やたら、「目を見開いた」という表現が多かった気がする。笑 瞬間的に言葉が出ない様子として分かるんだけど、もっと色々言い方がありそうだけどな。

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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