かがみの孤城

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 9069
レビュー : 1140
  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153321

作品紹介・あらすじ

2018年本屋大賞受賞作!そして2019年6月19日発売の『ウルトラジャンプ』7月号から、武富智さん作画でコミック連載スタート!

不登校の少女が鏡の向こうの世界で出会ったのは――生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • ある事が原因で学校に行けなくなったこころ。それは行かないのではなく、行けないのだ。母親とは気まずくなり、人目が気になり外にも出られなくなる。こころの居場所はどんどんなくなっていった。
    そんなある日部屋の鏡が光り、こころは中に吸い込まれていく。鏡の中には城があり、オオカミさまがこころを迎えてくれた。そこには、こころの他に6人の中学生がいた。共通点はみんな学校に行けていない事とそれと…。

    それぞれ色々な事情があって辛い思いをしている子供たちがいる。「あなたを、助けたい」帯の言葉が胸に響く。

    どうして鏡のお城ができたのかがわかった時涙が出た。全てが綺麗に繋がり読み終わった時には色んな想いが込み上げてきて胸がいっぱいに。
    あの子たちはこれからを空想する。もちろん幸せな未来を空想をする。

    悩んでいる人たちにも読んでもらいたい。我が子にはたくさんの選択肢があるということを伝えてほしい。自分が今どうしたいのか、それを聞いてあげる事が何より大事。選ぶ事は逃げではない。

    こころのウジウジが私に似ていてわかる、わかる〜と何度も思った。親の立場としてはお母さんの気持ちもよくわかって苦しい時もあった。

  • すごく、すごく良かった。
    今まで読んだ辻村深月さんの作品の中で、一番好きです。

    こころ、アキ、フウカ、リオン、ウレシノ、マサムネ、スバル、
    そしてオオカミさま…
    みんな、みんな愛おしくてたまらない。

    この物語の主人公たちは中学生。
    教室という小さな箱の中…
    ひとりひとりはそうでもない。
    ところが、グループになると言葉が通じない。
    でも、たとえ大人になっても、いつの時代に生きていたとしてもそれは同じ。
    どこに行っても、いいことばかりが待っているわけではない。

    だけど今、自分が置かれているその場所だけが居場所ではなく、
    それも長い人生の中の、たった一年なんだということ…
    過ぎてしまえばわかることも、この時にはまだわからない。

    闘わなくてもいいんだよ。それは逃げではないんだから。
    そしてそれが容易くないことも、彼らはすでにわかっている。
    ”たかが学校”
    そう思うことで、それを心のよりどころにして頑張っていけるのかもしれない。

    もう十分頑張っている人に、軽々しく頑張ってと言ってはいけないらしい。
    でもね、やっぱり言いたい。
    自分をわかってくれるひとは、必ずどこかにいる。
    言葉の通じるひとはいる。
    だから頑張れ!
    記憶は消えても、それぞれの場所で、みんな頑張っているよ。
    きっとまた会えるよ!


    最後に明らかになる、かがみの部屋の謎…
    エラそうなオオカミさまが、どこかさみしそうで、ずっと気になっていた。
    ひとりぼっちになってしまうのかな?
    オオカミさまの正体が、そうだったらいいなと思っていた。
    願い、かなったね…良かった。本当に。

    読み終えた今、
    鏡の向こうから、ひょっこり顔を出している表紙のオオカミさまが、
    私にはにっこり笑っているように見える。

    • ありんこゆういちさん
      初めまして、うさこさんのレビューでこの本読みたいと思いました。読んでみたら大きな感動を得ることが出来ました。まだ子供だった頃どうしても人と馴...
      初めまして、うさこさんのレビューでこの本読みたいと思いました。読んでみたら大きな感動を得ることが出来ました。まだ子供だった頃どうしても人と馴染めなかった自分を抱きしめてやりたいような気持になりました。ありがとうございました。
      2018/04/15
    • ひとしさん
      こんばんは!杜のうさこさん!
      本当にいつも感心してしまうレビュー。そして好みがかなり近くて、これからも近くにいたいと思うのでフォローさせて...
      こんばんは!杜のうさこさん!
      本当にいつも感心してしまうレビュー。そして好みがかなり近くて、これからも近くにいたいと思うのでフォローさせてください!
      2018/06/06
    • 杜のうさこさん
      ひとしさん、こんばんは~♪

      フォロー、ありがとうございました!
      私の感情の抑えがきかないレビュー(笑)に、温かいお言葉をありがとうご...
      ひとしさん、こんばんは~♪

      フォロー、ありがとうございました!
      私の感情の抑えがきかないレビュー(笑)に、温かいお言葉をありがとうございます!
      木に登ってしまいます(#^^#)

      私も先日、初めましての時に本棚を拝見した時に、好みが似ていて嬉しくなりました♪

      これからもよろしくお願いいたします!
      2018/06/08
  • 中学生のこころは、ある出来事を機に学校に行けなくなり、
    いつも家で過ごしている。
    ある日一人で家にいると、部屋の鏡が突然輝き始め、
    潜りぬけてみると、そこはお城の中だった。
    集められたのはこころを含め、似た境遇にいるらしき中学生が七人。
    ジャージ姿のイケメンのリオン。
    ポニーテールのしっかり者のアキ。
    眼鏡をかけた声優声のフウカ。
    ゲーム大好きで、生意気そうなマサムネ。
    ロンみたいなそばかすの、物静かなスバル。
    小太りで気弱そうなウレシノ。
    9時から17時まで滞在が許されるその城で彼らにはひとつの課題が出される。
    猶予は一年。
    戸惑いながらも七人は、少しずつ心を通い合わせていくのだか…。

    最初、中学生になったばかりのこころが学校に行けなくなる…。
    部屋の鏡が光って異世界への出入りが自由になる…ファンタジーかぁ…。
    ちょっびり、切なくなりながらもがっかりしたヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ
    虐められた事も不登校になった事もない私ですが、でも揺れ動くこころの
    硝子の様な心がとても繊細に描かれていて凄く共感した。
    そして周りの大人の気持ちも凄く理解できたし、どうなって行くんだろうって
    グイグイ引き込まれていった。
    舞台設定が学校だけど、ファンタジー要素があるからといって子供向けじゃない。
    帯の一気読み必至!通りに本当に一気読みしてしまいました。
    読んだ本の内容をすぐ忘れてしまう私が決して忘れてしまわない。
    辻村さんの事、大・大好きになった「冷たい校舎の時は止まる」を何度も思い出した。
    あの頃の繊細で、揺れ動く気持ち・葛藤・悩み・些細な事で傷ついたり消え去りたくなったり…。
    色んな感情を思い出したし、今も硝子のハートだなぁって痛感させられた(*T^T)
    辻村さん自身が繊細な心を持っていて、
    今も忘れていないんだなぁって感じさせられた。
    少しずつ少しずつ明らかになっていく皆の姿。
    皆、辛かったんだなぁって切なかったし、最後にすべてが明らかになった時、
    本当に驚いた(゚Д゚;) 涙が零れました。

    本当に素晴らしい作品でした。
    今、現在も学校に行けない…社会で居場所を見つけられなくて苦しんでいる多くの人に、
    いや、苦しんでいない人子供にも大人にも読んで頂きたいです。
    「たかが学校」・「たかが職場」ですね(*´ー`*)♡

  • カバーのイラストが苦手で、思い切って剥がしてみたらシックな深い赤色の表紙が現れたので、そのまま一気に読了。なかなか楽しい読書時間だった。
    主人公は中学一年の「安西こころ」という少女。
    ある出来事から学校に行けなくなり家で過ごすことに。
    物語は、この少女の眼を通して語られる。

    鏡を潜り抜けたところにある「孤城」。
    自分がそこに招かれた理由は何か。
    似た境遇にいるらしき中学生7人の関連性は?
    そしてみんなを招き入れた「オオカミ様」とは誰なのか?その目的は?
    全員にくだされた課題の意味は?それは誰がどのように果たすのか?
    ファンタジーとミステリーの要素も含めつつ、話は展開していく。
    読み手の想像の域を抜け出ない部分はかなりあるが、それでも終盤の展開は予想を上回るものがあり、自分のことで一杯だった子たちが互いを「助けたい」そして「助け合いたい」と希求する場面では胸が熱くなった。
    誰かを手助けすることで自分も救われる。そこにめぐり会わせの不思議さがある。

    思春期独特の、あまりに低い感情のハードル。
    自分だけは高い棚に上がっているのだが周囲も皆同様なので、批判したところで同じ穴のムジナ。
    それは違うよと、時間を戻すことが出来るなら教えてあげたい過去というものを、多くの人に思い起こさせることだろう。
    この話が支持されるのはそこかもしれない。
    優しい言葉をかけてくれる人が「分かってくれる人」と言えるのかどうか。
    分かってくれない人は、価値がないのか。ではあなたはその人を分かろうと努力したのか。
    あなたは誰の何を分かっているのか。

    あくまでも少女の眼を通して語られる話なので、大人は最初から敵対する関係として登場する。
    特に教師の描写は酷い。こちらの望み通りの言動をとらないというだけで裁かれている。
    話の設定上やむを得ないとはいえ、非常に読みにくい部分だった。
    でも、中学生たちの今後は「誰かを救う側」になりそうな予感なのでそこがせめてもの救いか。

    自分の気持ちを、感情に溺れず自分の言葉で話せるように、子どもを育てることが大事。
    それには大人が誠実で辛抱強くないとね。
    そんなことを学習した一冊。大人でも時には難しいのだけどね。

  • 評判通り感動して泣けた。
    特に後半は一気読み。
    大人の誰もがかつて通ってきただろう切なくも厳しい道に、自分の過去と自分の娘の現実を照らし合わせて胸が痛くなる。

    中学生にとって大きな存在の「学校」に各々の理由で行けなくなってしまった7人。
    大切な居場所をなくした7人が出会った、鏡をくぐり抜けた先にあるお伽噺に出てくるような不思議な孤城で、願いの叶う部屋の鍵を探すことになる。
    「いじめ」とか「喧嘩」とか簡単な言葉で決めつけられない「何か」に怯える子供達は、自分のことを肯定し認めて貰える安心感を孤城の中でゆっくり育んでいく。

    「頑張ってるの分かってる」
    「もう闘わなくてもいいよ」
    そう優しく言って励まし、子供達が安心して選べる選択肢を沢山用意してあげることが私にもできるだろうか。
    大丈夫だから安心して大人になって、と辻村さんから温かいエールを貰えた。

  • "嫌なことは嫌っていうんだよ。
    それが言えないときは、みんながびっくりするくらい大きな声で泣くんだよ "
    私の子たちは、まだ幼い頃にそんなふうに教えられて、幸運だったかもしれない。

    ”思春期のこどもは、親の言うことや、ましてや教師のいうことなどきかない。 友達が強く影響を与える" 
    これは保護者として聞かされた言葉。
    本人たちはそんなことをわかりはしまいが、子供が苦しいときは親も苦しい。そんな時に何度もかみしめた。

    かがみの狐城
    主人公の こころ は、中学に進学してすぐに、 クラスメイトから激しいいじめと脅迫行為を受け、学校に行かれなくなってしまう。
    親しくなりかけた子も味方してくれず、何が起こったのか理解してもらえないのではないか....という躊躇いが大きく、親にも言えない。
    そんなとき、部屋の姿見が虹色に輝く。。。

    ミステリー&ファンタジー仕立ての いじめをテーマにした話か?と思ったが、それだけではない。
    行きたくないわけじゃないのに学校に行けなくなる子たち。
    それぞれの事情は異なるが、 ふしぎな城に招かれた7人は、願いを叶える鍵があること、1人しかそれを使えないこと、願いが叶えられた時点で全ての記憶はなくなること、叶えられなければ記憶は残ることを言い渡される。

    思いがけず人生につまづいてしまった その事情の解決が主題ではなく、本人たちがジタバタして出口を探していく、そういう話なのだ。
    自分の不快のでどころが ハッキリしない ハッキリさせたくない 10代のもやもやした時期。
    そこを通り抜ける、周りにはみえない時間が 描かれている。

    他人に対して恐怖感をもつ こころ が、次第に城の仲間と連帯感を持っていく。友達に なる。
    嫌だと意思表示することも、本当のことを話して助けを求めることも大事な力。
    じわじわとそういう力をつけていく。
    ”こころ”の成長。

    軽やかで読みやすくふんわりした感触を残しながら同時に濃い充実感も備える。
    教育学を学び、SFが好きな辻村さんらしい作品。

    2018年本屋大賞受賞作
    久しぶりに ブッチぎりトップだった。

  • この本に出会えてよかったと、本当に思いました。
    序盤で、「これは、いじめの話なのか」と
    思って読んでいた自分を殴りたいです。
    これは、「生きる」ための物語でした。
    後半の流れは読んでいてとても鳥肌がたちました。
    "オオカミ様"のこともそうだし、城のメンバーのことも
    知れば知るほど好きになりました。
    生きてれば、きっとなにかに出会えるし
    なにかを見つけることが出来るんだ。
    誰かに誇るような
    何か特別な「才能」がなくてもいい、
    誰かに急かされて
    「生きること」を焦る必要なんてない、
    だってこれは、「君」の人生なんだから_
    そう思えるような素敵なおはなしでした。
    私は辻村さんのオーダーメイド殺人クラブも読んだことがあるのですが、いじめの描写が上手いというか
    そういう心象とか心の情景とか感情とかがとても
    リアリティがあって辻村さんは、もしかしたらそういう
    体験をしたことがあるのかなと思います。
    単なる私の勝手な想像なのですが…
    学生の方にぜひとも読んでいただきたいお話です!



  • 子どもからの過渡期を迷いながら悩みながら一歩づつ進んでゆく子ども達の1年に、ところどころで眼鏡が曇って読めなくなってしまって大変でした。

    安西こころちゃんという中1の平凡なひとりの普通の女の子が、真田美織ととりまきという中1なのに陰湿な圧力を平気でできる非凡な輩に不幸にも出会ってしまい、1学期の早々から不登校になり自宅からでられなくなってしまいます。

    ある日、お部屋の鏡が光って、それがお城へと続く扉に変わります。そこで出会った6人とこころは、オオカミ様に出会って、ルールに従いながら、お城のなかにあるという願いを叶えるカギを探すことになります。

    アキ、スバル、ウレシノ、マサムネ、リオン、フウカ、彼らもまた、自分でつくりあげたのではないそれぞれの環境のなかで、中学生の今を一生懸命生きています。

    オオカミさまがいう「会えないわけでもない。たすけあえないわけでもない。ただすべてそこに気付けばの話だ」っていう言葉が、読み終えた今もずっとこころに残っています。
    おなじ学校に行きたかったこの8人の繋がりと思い出は、私のこころにもずっと消えずに残ります。

    それから、パラレルワールドの話がでたときに、凍りのくじらを思い出しました。ドラえもんは、パラレルワールドの話だったなぁって。いつものび太君は、あったらよかったのにと自分のいるところから反対側の「パラレルワールド」を羨ましがるけど、ドラえもんの力を借りていざ行ってみると今の良さがわかったりその理由に気付くことも多かったことを思い出しました。ただ、そうだったなぁって思い出しただけで、この作品とは繋がらないのですが。
    柔らかなみずみずしい宝物と呼べる感性を持っていながら経験が浅いゆえに避けにくい、そんな危険から逃げる方法を示唆しているこの本を、この世代の子どもたちだけじゃなくて、大人世代の私も、成長途上の子どもたちを苦しめる側にならないためにも読んでおいてよかったなぁって思います。

    • fukayanegiさん
      7人のところを8人と表現するところがいたく感動いたしました。
      7人のところを8人と表現するところがいたく感動いたしました。
      2019/08/23
    • よえりんさん
      ネタバレ的にはアウトかもと悩んだのですが数えずにはいられませんでした。共感してくださって感謝です(๑˃̵ᴗ˂̵)
      ネタバレ的にはアウトかもと悩んだのですが数えずにはいられませんでした。共感してくださって感謝です(๑˃̵ᴗ˂̵)
      2019/08/26
  • くぅ~~また心を持っていかれてしまったよ。
    辻村さんの文才には参ってしまう。
    最後の最後まで話がどう流れていくのかわからなかった。

    でも年代がきっと違うなっていうのは感じたけど。
    狼面の少女もそういう事かって思ったらウルっときました。

    大人もそうだけど、中高生に読んでもらいたい。

  • 鏡の中の城に集められた7人の子供たち。鍵を見つければ願い事が叶うが、見つけられなければ、期間いっぱいまで、その城にいられる。それぞれの背景を持ちながら、子供たちは、互いの関係を深めていくが。
    テンポよく読み進められ、特に後半は続きが気になり、どんどん読み進められた。
    互いの背景があるからか、付かず離れずのような関係が、少しずつ深い関係に変わっていく。気付いた時に必要とした関係であったことがわかるのがよく、それを読んでいる方も納得できるように感じた。
    助け合える友達のいること、闘わなくてもよいこと、主人公のこころの感じたことは、そのまま同じ様に苦しんでいる子にとって、助けになることでもあると思った。
    個人としては、親として子供から見た親の様子の描写が身につまされた。子供たちの思いや、置かれた状況をわかることの大切さ、そしてそこからの行動。考えさせられました。

  • これは又いじめ克服のパターンの小説かな?と思いながら読み始めたら、見事にやられてしまいました!長編なのに一気に読み進めてしまい見事一本取られました。いやあこんな展開が待っているとは!大変面白うございました。オススメです。

  • 表紙の綺麗さに釣られて図書館で予約してやっと借りれて、夢中になって読んでしまった。
    何らかの理由で学校へ通えない7人の中学生が、ある日鏡の中の異世界へと入り込んでゲームに参加させられる。
    このどこかにある鍵を見つければ願いが叶う
    それぞれ戸惑いながらもそこでの人間関係を育み成長していく。

    集められた中学生はだいたいが学校で嫌な目にあっていかなかったりしてるんだけど、リオンって男の子だけが別格な感じだった。最後まで読み終わって「ああそうだったのか」と納得。

    一人が鍵を見つけ願いを叶えると、全員が記憶を失い素の現実へ戻される。そんなこと言われたら自分は何を願うか考えてしまいました。わたしが中学生の頃だったら「学校へいかなくても許される世界にしてください」とかかなぁとか思ってました(笑)

    そんなこと思いながら登場人物の願い事についえ考えてみます。
    ウレシノという男の子は恋愛至上主義で、7人の中の女子「アキ」「こころ」「フウカ」へ次々と恋をしてしまいます。物語の前半ウレシノがアキのことを好きになった時に「アキと付き合う」ことを願いにしようとし、こころはそんな願いに対して「相手の気持ちはどうなるんだろう」もいうようなことを思っていました。

    しかし、そんなこころの願いは
    自分のことをいじめた女の子がいなくなればいい
    ということ。
    もしその願いが叶ってもいなくなった女の子の気持ちを無視していることになります。

    これに気づいて、
    他人に対して思っている悪い評価って、実は自分にも当てはまってしまうことがあるんじゃないかなぁっと思ってしまいました。自分にもある部分なのに他人の中にその悪い部分を見つけてしまったらつついてしまう。それが結局はいじめに発展してしまうこともあるんじゃないかと思います。

    小説の中のいじめの様子を見ていて、なんか大人になって会社でもこういうことあるよなぁと思ってしまいました(笑)
    「あいつはあんなんだから部下に嫌われるんだ」とか、
    「そんなんだから上手くやれない」とかよく聞くし、
    でもそれを言っている人間が完璧かといわれたらそうじゃない。他人の悪いところをつついているだけで、自分は悪くないむしろ被害者だという顔で言葉を吐く。
    登場人物の真田さんという女の子がいい例だった。

    そんなことを思い出しながら読んでいたせいか、
    毎日決まった時間に鏡の中に入り、
    わたしたちは助け合えるんじゃないか
    と歩み寄る彼女たちを見てほっこりしました。
    辻村深月さんの描く物語の中にすっかり浸っていたので
    「どうかこの7人が不幸から解放されて幸せになれますように」と願ってしまいました。

    最初から謎が多い世界ですが、
    小説を読み解くのが苦手なわたしでも
    しっかり種明かしをしてくれるので読みやすかったです。
    狼のお面の少女、
    一人だけハワイに住むリオン、
    かがみの孤城の秘密
    それが明かされる中で涙が止まらなかったです。
    とても暖かいお話でした(/ _ ; )

  • 鏡をのぞき込む狼の面をつけた女の子と
    それを反対側から見つめる中学生の少女・・・
    そんな表紙を見ただけで、
    『なんだ女子向きのファンタジーか』と決めつけてしまうのはもったいない!

    学校が嫌で、そんな自分はもっと嫌で
    自分の本当の味方なんてこの世には誰もいないと思い込んでいた中学生の頃の自分を
    少しでも覚えているならば、ぜひこの本を読んで欲しいと思う。

    学校に行けなくなってしまった中一の少女が
    鏡の向こう側の世界に入り込む。
    学校だけがすべてではない、同じクラスの子だけが友達じゃない、
    本当に辛いなら逃げたっていい。
    大人になれば当たり前だと思えることを
    少女はひとつひとつ傷つきながら覚え
    どんどん強くなっていく。

    読み終わって今、自分にも遠い昔
    鏡の向こう側の記憶があったのかもしれないなと思えている。
    覚えていないだけで、気づかなかっただけで
    どこかで自分をわかってくれていた人たちがいたような温かい気持ちを感じているのだ。

  •  光り出す自室の鏡、手を伸ばせば彼らの集う「孤城」へ行ける――。不登校の中学1年生・安西こころは、鏡の中の城へ同じように集められた同世代の中学生たちと出会う。城にいるのは自分を含めた7人の「不登校」の男女、そして彼らをいざなった「オオカミさま」と呼ばれる少女。
    「お前たちには今日から3月まで、この城の中で〝願いの部屋″に入る鍵探しをしてもらう。」
     城にいられるのは9時から17時まで。願いを叶えられるのは一人だけ。
     居場所を持たない中学生たちは鍵探しを始めた。しかしそれぞれの事情を抱える7人はけん制し合い、すれ違い、ぶつかり合う。そしていつしか「鏡の孤城」が彼らの居場所となった時、終わりが訪れ、彼らの心の傷と共に全ての謎が明かされる…。
     直木賞受賞作家・辻村深月による、2004年出版のデビュー作『冷たい校舎の時は止まる』への原点回帰を思わせる珠玉の密室青春ミステリー。

     間違いなく2017年最高の一冊。550ページは中だるみなく、飽きることなく、最後まで読むことをやめられない。この世界観から、登場人物たちから、目が離せなくなってしまった。
     辻村さんは思春期特有の不安や脆さを描くのが本当にうまい。自分でもわけがわからず負の感情を膨張させ、未来に爪の先ほどの希望も見いだせず、「助け欲しい」という言葉すら吞み込んで蹲る自分が心の片隅にいる…。『冷たい校舎』の時もそうだったが、読んでいる時のイメージは「斜陽」だ。山の端や都会のビルの陰、または水平線に沈もうとする夕陽。空がトーンを落とす一方で茜色は強さを増していく。そのコントラストは見る者の心に如何ともし難い切なさを思い起こさせ、胸をギュッと締め付ける。掻き立てられるような形容しがたい哀切の一方で、そんな世界に溶けゆく自分に酔う。そんな思春期独特の雰囲気を、辻村さんは本当に丁寧に描き切る。
     最近は女性心理や家族をテーマに書いていた印象だったが、本作は『冷たい校舎』を思わせる青春ミステリーである。そのことが本当に嬉しい。登場人物のキャラ立ちが本当に巧みで、いつまでもこの世界に浸っていたいと思わせる筆力は健在だった。むしろ『冷たい校舎』は冬と雪と校舎の世界観を描き出すことに力を注ぎ多少難しい表現が見られることもあったが(そこも好きだったが…)、本作は全体的に柔らかい描写が多い印象で小中学生でもすんなりと読めるようになっている。そこにも辻村さんの作家として歩んできた道が見えるような気がしてファンとしては思わず綻んでしまう。
     辻村さんの描く世界を「斜陽」と前述したが、落ちる夕陽と思春期にはひとつだけ違いがある。それは、夕暮れを見る者はその時が必ず終わることを知っているが、思春期を過ごす本人はその哀切や絶望が永遠のものだと思っているということだ。思春期の哀切が刹那的であることを知っているのは、思春期を過ごしてきた全ての大人たちである。今の苦しみを永遠の苦しみのように感じて学校へ行けないすべての子どもたちへ、本作は強いメッセージを送る。

    「大丈夫。大丈夫だから、大人になって。」

     夕陽は必ず沈む。そして朝は必ずやってくる。悲しい茜色に染まった思春期を今過ごしている全ての子どもたちに、そしてコントラストの弱まった現実に疲れ茜色の美しさを思い出したい全ての大人たちに、本書を強く薦めたい。
     私達は皆、かがみの孤城で過ごした過去が本当はあるのかもしれない。ただ、忘れてしまっているだけで――。私やあなたを支えてくれているあの人は、あの時の仲間の一人なのかもしれない。

  • ファンタジーは苦手だったが引き込まれた。単なる空想の世界ではなく中盤までに張った伏線を終盤にかけてしっかり回収していくのが見事。クライマックスの驚きもあり最後までワクワクさせられた。

  • 死と再生の物語だった。

    不登校は学校へ行くという選択しかしなかった人たちが理解する事は難しく、特に親の立場であったなら、自分の子供が学校に行きたくないと言ったら動揺し、登校を促進し、或いは失望するかもしれない。

    残念ながらこの2019 年はまだ学校に行くという事が「普通」であって、学校へ行かない事は「普通ではない」と考える人が多いのが実情だろう。

    実際には保健室登校や相談室登校、学区外転校も可能であるし、義務教育期間であれば、各自治体の教育委員会に設けられている「教育相談施設」で教育相談の他、母子並行面接などのカウンセリングもうける事ができるし、適応指導教室も存在する。

    「適応指導教室」って名前はまるで某国の「労働改造所」的ネーミングセンスだが実際はそんなおそろちい場所ではなく、学校的な空間に戻らない・戻れない・戻りたいけどまだムリ、という子どもたちの居場所として各自治体の教育委員会が運営しているフリースクール的空間である。

    もちろんNPO運営フリースクールだってあるだろう。ようするに、選択肢はたくさんある。

    この作品でも不登校がテーマであり、主人公たちは等しく学校(或いは家庭にも)居場所がなく、成長途中の人間に最も必要である「安心感」と「保護感」が損なわれている。

    そこで、幻想的空間である『かがみの孤城』が彼女・彼らの居場所となる。

    ジグムント・フロイトからはじまり脈々と発展してきた精神分析学の治療構造は、非日常空間を人工的に用意し、そこでの体験を通じて葛藤の解決を目指すことが共通の土台であって、『かがみの孤城』はまさに、治療空間として機能しているように感じられた。

    この孤城において子供達は、失った安心感と保護感を感じ、自分達の共通点と相違点を見出していく。やがて自分を理解し、他者を理解し、自他双方を赦すという体験をする。

    はじめのうち、この子たちはどこかぎこちなく、独りよがり。
    同じ空間に何人かいても独り言と独り遊びのようである。

    しかし、徐々にひとりごと(モノローグ)は対話(ダイアローグ)となり、ひとり遊びはごっこ遊びを経て共に遊べるように、関係が深まっていった。

    この変容が生じたのは言うまでもなく日常から外れた非日常空間だったからであり、非日常空間であるためには「ルール」が必要となる。

    関係が深まったところで重大なルール違反を犯した子どもがいた。ルール違反には相応の劫罰があるが、それは乗り越えられないものではない。

    ここまで来て、別れの段階へ至る。

    しかし、別れはもはや彼女・彼らの世界を壊してしまう恐ろしいものではなく、安心感と充足感に満ちた安全で未来へ進むための別れである。

    この子たちの心の中で安心感は恒常性を保った強いエネルギーになっただろう。

    この物語は死と再生の物語であり、死の床に臨む、即ち臨床的な物語だった。


  • 06/06/2109
    作り込みがすごい。
    正直、想像通りといえばその通りだけど
    それを上回るだけの構成/設定/ストーリー
    純粋に感動できてかつ面白いと思える。
    1日で読了。

  • 私にとっては、「冷たい校舎の時は止まる」「名前探しの放課後」に続き3作目の辻村作品でした。

    最初に読んだ「冷たい~」の衝撃が大きかったせいで、どれもホラー感が強いのかしらと、読もう読もうと思いつつ手を出せずにおりましたが、中学生の姪が「面白かった」と言っていたので読むことに。。

    7人の登場人物とそれぞれのストーリー。
    一人ひとりが中学に通えない理由を抱え、ある日光る鏡に吸い込まれ、お城のような建物に導かれる。
    そこには狼の仮面をつけた少女がおり、城の中に隠されている願いが叶う鍵を探せという。
    タイムリミットは3月30日。
    7人は少しずつ心を通わせながら、それぞれの抱える問題と対峙していく。

    中学生って、本当に複雑な時期だなぁと自分の中学時代を思いだしました。
    いじめというものがない環境でごくごく普通に過ごした私でさえ、中学生の頃は成長する自分と戦いながら、面倒くさい仲間の輪みたいなのを重んじなければいけない憂鬱な時代だった気がします。
    高校生になると、もっと個人で伸び伸びできるようになって、あの3年間はなんだったのだろうと不思議に思うくらいぱっと人生が開けてくるのだけれど。

    中学時代を生きている子供たちが、この7人のように、本当の意味で助けてくれる友達や大人を見つけることができますように。

  • 純粋にすごく面白かった。
    やたらとリアリティがあるのに、心がしんどくならない塩梅の美しい心理描写に震えた。普通だったら途中でしんどくなりそうな話なのに不思議とストンと落ちてくる。
    物語としては結末や展開は予想できたのだけれど、やっぱり圧倒的な描写で手に汗握った。
    過去作から見ても辻村先生は思春期の複雑な心を描くのが上手だと思っていたけれど、今回は本当に圧巻だった。誰しもが1度は感じたことがあるであろう感情を明確に言語化し、昇華させる。しかもこれがこの人数分。
    それぞれのキャラの性格も素晴らしい。



    相変わらず終わり際にそれは恋愛フラグなんですか?どうなんですか!?の想像の余地がすごい。これのおかげですごく救われる。
    「オーダーメイド殺人クラブ」彷彿とさせる感じ。

  • この本はきっかけになった。

    これまでは漫画ばかり読み、小説などの活字本を避けてきた。
    そんな僕に「面白いから読んでみな」と、友人に勧められたのが始まりだった。

    最初はそんなに乗り気じゃなかったが、まあ折角借りたのだから、と読み始めてみたらこれがまた面白い。
    登場人物が魅力的で、頭の中でイメージが躍る。
    ストーリーは飽きが来ず、ページをめくる手が止まらなかった。

    きっと、リアルとファンタジーのバランスが良かったのだと思う。
    まあこれは好みによるかも知れないが・・・
    リアルな部分があるから共感が生まれ、ファンタジー要素があるからわくわく感が出る。そのバランスが僕にとって丁度良かった。

    また、心理描写が繊細で驚いた。
    辻村先生のほかの作品を読んだことが無いので(というより活字本を読むのが10年ぶりくらいなので)偉そうなことは言えないが、人物の心理描写がとてもキレイだと感じた。心が泣いたり、怒ったり、笑ったりと、感情がひしひしと伝わる文体だった。


    気づいたら1日で読み終わっていた。
    とても心に残る一冊だった。

    これを機に、読書を始めてみようと思う。

  • 誰しもが通る人間関係のいざこざ...
    いろんなきっかけで学校という場所を失った7人の子供。
    頑張ってるのはわかってる。
    もう闘わなくていいよ。
    みんなと一緒じゃなくてもいい。
    普通じゃなくてもいい。
    選択肢は色々あるのだ。
    信用できる人がいるだけでこんなにも人は強く生きていけるのだ!
    本屋大賞受賞に納得でした。

  • 久しぶりにこんなに心が温かくなる本を読んだ。

    メインで感じたテーマは、人の言う”普通”という価値観はその人その人で変わっていくということ。自分が思うより意外なほど自分は普通でなくともそういう人がこの世の中には五万といる。皆が思っている価値観を疑うことも必要。そして一人として同じ悩みを持つものはいないのだから、焦らなくてもいいし、人に合わせなければいけないというプレッシャーも感じることなんてない。
    いろんなことをやることは中途半端ではなく、リスク分散もメンタルには大切でローリスクなことをやるのも必要ということ。
    同じ価値観の人、心が安らげるひとばかりが周りにいるわけではないし、そういう環境に身を置けるのは幸運なこと。闘うのが嫌ならば逃げればいい、人生一度きり。時間は止まってはくれない。嫌なことにはノーと言える自分でありたい。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―

    既に世の中的に大絶賛の嵐の本をさらに絶賛するのはとても心苦しい。今回本屋大賞を受賞されたことでさらにこの後絶賛の嵐に見舞われる事でありましょう。
    自分で感想と言えば「最高だった」としか言いようがない。自分は不登校ではなかったけれど、中高とほとんど友達が居なくて、なんでこんなに上手い事人間関係築く事が出来ないんだろうとほとほと自分に嫌気が差していました。
    特に高校2年~3年なんて超暗黒時代。絶対に学生時代に戻りたくないし、今でもその当時の同級生なんて絶対に会いたくない。何気なく同級生に話しかけてさりげなく冗談を飛ばす。同じような趣向の人物を見つけて放課後や休みを一緒に過ごす。それだけのことがなんでこんなに難しいんだろう、みんな特殊能力を貰っているのか、自分が何か欠落した人間なのかと大層思い悩みました。
    この本を読んで感動した人の中に、人間関係の構築で本当の本当に苦労した人ってどれくらい居るんだろう。普通にしているはずなのに、人を馬鹿にする事がデフォルトで備わっている人たちのセンサーに、毎回毎回引っ掛かってしまう恐怖。どこかのコミュニティーに入り込む事が出来ない自分のふがいなさへの怒り。自分を心配する大人達への謂れのない後ろめたさ。今になると、「なんだそんな事」と思わずにはいられない些細な躓きが、取り返しのつかない致命傷に思えていたあの頃。
    この物語の主人公達はそんな僕やあなたの性質を少しずつ持った少年少女たちです。現在進行形で学校に行くことが出来ない、もしくは自分の心を切り売りして卑屈に時間をやり過ごしている少年少女達の物語です。
    この中に出てくる彼らは決して過酷な状況に居るわけでは無いです。凄惨ないじめも無い、ぼんやりと居心地が悪い状態に耐えられず逃げ出してしまっている子もいます。もっと心の強い子であれば跳ね返せることなのかもしれない。でも、この世の中には、些細なトラブルも普通にやり過ごすことが困難な子供たちも沢山いるのです。
    それが為にこの本には、世の中にあふれる「そんなことぐらいで学校に行けないの?」と思われている子供の心を掬い上げる力が有ると思います。
    そしてこの本の秀逸な所は、ミステリー部分で感動させながらも納得させられる所です。若干の力技が有りますが、大きな感動の波のあとでは些細な事でした。

    • 杜のうさこさん
      初めまして。
      コメントありがとうございます。
      こちらにお返事させてください。

      私の感想がきっかけで、なんて、
      そう言っていただけ...
      初めまして。
      コメントありがとうございます。
      こちらにお返事させてください。

      私の感想がきっかけで、なんて、
      そう言っていただけて、こんなに嬉しいことはありません。本当にありがとうございます!

      今レビューを読ませていただいて、また改めて感動しています。
      >まだ子供だった頃どうしても人と馴染めなかった自分を抱きしめてやりたいような気持になりました。
      本当に心からそう思える、素晴らしい本でしたよね。
      ぜひ、抱きしめてあげて下さい!

      ありんこゆういちさんの本棚、私の好きな本がいっぱいあって、ワクワクします。
      お人柄のしのばれる真摯で温かな目線のレビューがとても好きです。

      先日の文房具の本、私も本の次に好きなのが文房具なのです。
      特に好きなノートのタイプがご一緒で、嬉しくなってしまいました。
      ツバメノートも大のお気に入りです♪

      では、またお邪魔させてくださいね。
      これからもどうぞよろしくお願いいたします。
      2018/04/16
    • ありんこゆういちさん
      うさこさんご訪問ありがとうございます!うすうすお気づきかもしれませんが、秋山善吉からはかなり読む本の参考にさせて頂いています(^_^;)読ん...
      うさこさんご訪問ありがとうございます!うすうすお気づきかもしれませんが、秋山善吉からはかなり読む本の参考にさせて頂いています(^_^;)読んでいる本が元々かなり被っている上に、うさこさんのレビューに本への愛情が迸っているのでついつい読みふけり、その本を読みたくなってしまうのでありました。完全にまねっこです。
      それにしてもこの本に出会えて本当に良かったです。辻村さんの視点は優しいけれど、現実の厳しさも見据えている気がしてとっても共感出来ました。素晴らしかったです。

      それにしてもノートお好きですか!僕は妻の影響で自分のノート好きに気が付きまして、用もないのにノート売場をうろうろしている事が有ります。ちなみに僕もツバメノート大好きで、読んだ書名を羅列した読書ノートを作っているんですが、ツバメノートを使っています。あのレトロ感がたまりません!
      また本を参考にさせて頂きますのでよろしくお願いします!!(#^.^#)
      2018/04/16
  • 本屋大賞を受賞しましたね!
    それも、過去最高得点で!!

    辻村深月さんも好きな作家さんのひとり。
    この本で14冊目になります。

    初めて読んだ辻村さんの本が【本日は大安なり】
    そして2冊目の【ツナグ】でファンになりました。

    【ツナグ】
    ファンタジー。
    ただ一度だけ、唯一ひとりだけ、死んだ人ととの再会をかなえてくれる使者(ツナグ)。
    ぐぐっときて切なくなる場面もあり、読んでよかったと思う一冊でした。

    【かがみの孤城】もとても優しい心に響くファンタジー。
    実は私、ファンタジーはあまり好きではないのですが、【ツナグ】同様、一気に引き込まれていきました。

    ある出来事をきっかけに学校に行けなくなった中学1年生のこころ。
    ただひとり、心を痛め、家に閉じこもっていたこころの前にある日突然、オオカミ面をかぶった少女が現れ、鏡の城に招待される。
    そこにはこころ以外に6人の中学生がいた。

    中学生の頃ってややこしい。
    大人になって振り返ってみると、そう思う。
    自分が中学生真っただ中だったころには感じなかったけれど…
    ”みんな一緒”はとても楽で居心地がいい。
    だけど、時に残酷なことになってしまう。

    こころの胸の痛みを思うと、胸が苦しく、鼻の奥がつーんとなる。
    かがみの城があって本当に良かった…

    エピローグにはちょっと泣けました。

  • 分厚い本だ…!と思いながら読み始めたけど、中盤から物語が一気に加速して、息切れせずに読み切った。
    で、全てがつながって、涙、涙、涙。
    終わってほしくなかった…!
    この先をもっと読みたくなる物語だった。

    はじめは、不登校になったこどもたちが強くなって立ち上がるまでのお話しかなと思ってたけど、それだけじゃなかった。
    母親の戸惑い、葛藤、決意も痛いほど伝わった。

    「大丈夫。大丈夫だから、大人になって。」

    今の目の前の状況が自分の世界の、自分の人生のすべてのように思えて。
    でも自分は今の状況を変える術を持っていなくて。
    うまく助けを求めることも出来なくて。
    誰もわかってくれないと、殻に閉じこもることを覚えて。

    でも、きっといる。
    あなたの話を聞いてくれる人が、あなたの言葉をわかってくれる人が、きっといる。

    もし、自分の大切な人が悩んでしまったときは、喜多嶋先生のような言葉をかけてあげられる人でありたい。

  • 学校での居場所がなくなり不登校になった主人公こころ。
    ある日自室の鏡が光出しその鏡を通ると異空間の城に繋がっていた。そしてそこには同じ様な境遇の7人の子供達。その城に通うようになり、時間を共に過ごして行くうちに、なぜ7人の子供達がこの場所に集められたのかが徐々に明らかにされていく。全てが分かった時に驚きと感動が訪れる。また、子供目線の生きづらさがよく描写されており、子供が読んでも良いし、子を持つ親が読むのも良い作品だと思う。

  • 本当に素敵な作品でした。
    辻村さんの描く学生ものは
    本当に大好きだ。

    前半からあっとゆーまに引き込まれて
    読むのがもったいないけど
    読みたくてたまらなかった。

    ファンタジーなのに現実感がある。
    傷ついている戦い続けている
    子たちの話なのに読後が
    みんなの幸せしか想像つかない。
    装丁もめちゃくちゃかわいい。
    おおかみさまのイラストもかわいい。

    前半中の前半から
    これは文庫も絶対買おうって
    思えました。
    解説を誰が描くのかも
    楽しみだな。

    2017.5.27 読了

  • 中学生のあの頃、この本に出会っていたら、、と思わずにはいられない。帯の「あなたを助けたい」の一文に物語のすべてが詰まっている。どうか一人でも多くの子供の手にこの物語が届きますように。目の前の世界が唯一であると絶望を感じたあの頃。そんな時期を乗り越え大人になった私たちの心にもきっと温かく広がる物語。やっぱり私は辻村深月さんの物語が本当に好きだ。いやそれにしても、もっとじっくり読みたかったのに、一気に読んでしまった。後日ゆっくり丁寧に読み直したい。

  • ラストの伏線回収は圧巻。
    文章が稚拙などの批判もあるものの、基本的に綴られるのが中学生の心情を描写する内容なので違和感は全くない。
    心情の描写に関しても子供の葛藤を繊細に描き、大人の無神経さをも見事に描く。辻村作品は初だったが、大満足。
    人は「それぞれの現実」の中を生きている。随所に見られたワードだが、それこそ本書の全てではないかと思う。かがみの孤城。それぞれの現実は相手から見るとどう見えるのか、そこに事実はあっても真実は決して見えてこない。真実はそれぞれの主観を大いに含み、必ずしも一つに収束しないことは常に念頭にないといけない。重要なのは囚われないこと、自分だけの孤城に、自分だけの現実に。

  • やってくれました!辻村さんの作品は期待を裏切らない面白さ!
    現代風で読みやすく、ファンタジー要素がある事と
    人物がみんな個性ある設定なのでアニメ化に向いてるなと思います。

    出てくる7人の子どもたちの共通点は「何かしらの理由で学校に行ってない子」
    ※リオンは例外として学校に行ってますが
    ある日、そんな子どもたちの目の前に鏡が現れ…
    たどり着いたのは孤城。
    そこにオオカミさまが現れ、鍵を探すことができれば一つだけ願いを叶えるという。
    ただし鍵を見つけられなければ孤城もろとも、消える。チャンスを失う。
    7人の子どもたちは果たして鍵探しをするのか?
    それとも…
    そんな作品です。
    見事に最後に泣いてしまいました。そしてエピローグでも。
    大人が読んでも面白いですが、ぜひ悩み多き学生さんに読んでもらいたい本です。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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