かがみの孤城

著者 : 辻村深月
  • ポプラ社 (2017年5月11日発売)
4.35
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  • 本棚登録 :2912
  • レビュー :393
  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591153321

かがみの孤城の感想・レビュー・書評

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  • ある事が原因で学校に行けなくなったこころ。それは行かないのではなく、行けないのだ。母親とは気まずくなり、人目が気になり外にも出られなくなる。こころの居場所はどんどんなくなっていった。
    そんなある日部屋の鏡が光り、こころは中に吸い込まれていく。鏡の中には城があり、オオカミさまがこころを迎えてくれた。そこには、こころの他に6人の中学生がいた。共通点はみんな学校に行けていない事とそれと…。

    それぞれ色々な事情があって辛い思いをしている子供たちがいる。「あなたを、助けたい」帯の言葉が胸に響く。

    どうして鏡のお城ができたのかがわかった時涙が出た。全てが綺麗に繋がり読み終わった時には色んな想いが込み上げてきて胸がいっぱいに。
    あの子たちはこれからを空想する。もちろん幸せな未来を空想をする。

    悩んでいる人たちにも読んでもらいたい。我が子にはたくさんの選択肢があるということを伝えてほしい。自分が今どうしたいのか、それを聞いてあげる事が何より大事。選ぶ事は逃げではない。

    こころのウジウジが私に似ていてわかる、わかる〜と何度も思った。親の立場としてはお母さんの気持ちもよくわかって苦しい時もあった。

  • すごく、すごく良かった。
    今まで読んだ辻村深月さんの作品の中で、一番好きです。

    こころ、アキ、フウカ、リオン、ウレシノ、マサムネ、スバル、
    そしてオオカミさま…
    みんな、愛おしくてたまらない。

    この物語の主人公たちは中学生。
    教室という小さな箱の中…
    ひとりひとりはそうでもない。
    ところが、グループになると言葉が通じない。
    でも、たとえ大人になっても、いつの時代に生きてたとしても、それは同じ。
    どこに行っても、いいことばかりが待っているわけではない。

    ただ、今、自分が置かれているその場所だけが居場所ではなく、
    それも長い人生の中の、たった一年なんだということ…
    過ぎてしまえばわかることも、この時にはまだわからない。

    闘わなくてもいいんだよ。それは逃げではないんだから。
    でも、それが容易くないことも、彼らはすでにわかっている。
    ”たかが学校”
    そう思うことで、それを心のよりどころにして頑張っていけるのかもしれない。

    もう十分頑張っている人に、軽々しく頑張ってと言ってはいけないらしい。
    でもね、やっぱり言いたい。
    自分をわかってくれるひとは、必ずどこかにいる。
    言葉の通じる人はいる。
    だから頑張れ!
    記憶は消えても、それぞれの場所で、みんな頑張っているよ。
    またきっと会えるよ!


    最後に明らかになる、かがみの部屋の謎…
    エラそうなオオカミさまが、どこかさみしそうで、ずっと気になっていた。
    ひとりぼっちになってしまうの?
    オオカミさまの正体が、そうだったらいいなと思っていた。
    願い、かなったね…良かった。本当に。

    読み終えた今、
    鏡の向こうから、ひょっこり顔を出している表紙のオオカミさまが、
    私にはにっこり笑っているように見える。

    • 杜のうさこさん
      またまたこんばんは♪

      本当に愛おしい子たちだったね。
      書かなかったけど、個人的にはお姉ちゃんと、転校生の(萌ちゃんだっけ)にも、すごく感情移入してしまったの。
      学校を休みがちだったり、せっかくできた友だちと別れるのがつらくてね。
      だからよけいオオカミさまの正体が気になったのかも…

      けいちゃん、暗い話なんて思わないよ!
      やさしいお母さんなんだね~
      うちは大事に育ててくれたんだけど、厳しくてね…

      でも意外です。けいちゃんは優しいし、すぐに仲良しさんができるタイプだと思ってた。
      私がブクログ始めて間もない時から気さくに話しかけてくれて、すごく嬉しかった。
      本当にいつもありがとう~~!

      ではまたね~^^
      2018/04/09
    • koshoujiさん
      これ、本屋大賞取りましたね。
      うーん、何故に途中で止めたのかなあ?? 謎です。
      4月から一緒の部門の若い女性が読書好きだというので、本の話で盛り上がり、私のベスト3である辻村さんの「名前探しの放課後」をお貸ししました。(^_-)-☆
      彼女の最新作「青空と逃げる」図書館入荷のメールが入り、早速借りて来ましたが、またまた読めていません。(-_-メ)
      学園の図書室がメチャメチャ充実してて、図書館で何十人待ちになっている本が、さりげなく置かれていました。。
      今後は図書室から借りるようになりそうです(笑)。
      取り急ぎ、業務連絡でした。(^^)
      2018/04/15
    • ありんこゆういちさん
      初めまして、うさこさんのレビューでこの本読みたいと思いました。読んでみたら大きな感動を得ることが出来ました。まだ子供だった頃どうしても人と馴染めなかった自分を抱きしめてやりたいような気持になりました。ありがとうございました。
      2018/04/15
  • 評判通り感動して泣けた。
    特に後半は一気読み。
    大人の誰もがかつて通ってきただろう切なくも厳しい道に、自分の過去と自分の娘の現実を照らし合わせて胸が痛くなる。

    中学生にとって大きな存在の「学校」に各々の理由で行けなくなってしまった7人。
    大切な居場所をなくした7人が出会った、鏡をくぐり抜けた先にあるお伽噺に出てくるような不思議な孤城で、願いの叶う部屋の鍵を探すことになる。
    「いじめ」とか「喧嘩」とか簡単な言葉で決めつけられない「何か」に怯える子供達は、自分のことを肯定し認めて貰える安心感を孤城の中でゆっくり育んでいく。

    「頑張ってるの分かってる」
    「もう闘わなくてもいいよ」
    そう優しく言って励まし、子供達が安心して選べる選択肢を沢山用意してあげることが私にもできるだろうか。
    大丈夫だから安心して大人になって、と辻村さんから温かいエールを貰えた。

  • 中学生のこころは、ある出来事を機に学校に行けなくなり、
    いつも家で過ごしている。
    ある日一人で家にいると、部屋の鏡が突然輝き始め、
    潜りぬけてみると、そこはお城の中だった。
    集められたのはこころを含め、似た境遇にいるらしき中学生が七人。
    ジャージ姿のイケメンのリオン。
    ポニーテールのしっかり者のアキ。
    眼鏡をかけた声優声のフウカ。
    ゲーム大好きで、生意気そうなマサムネ。
    ロンみたいなそばかすの、物静かなスバル。
    小太りで気弱そうなウレシノ。
    9時から17時まで滞在が許されるその城で彼らにはひとつの課題が出される。
    猶予は一年。
    戸惑いながらも七人は、少しずつ心を通い合わせていくのだか…。

    最初、中学生になったばかりのこころが学校に行けなくなる…。
    部屋の鏡が光って異世界への出入りが自由になる…ファンタジーかぁ…。
    ちょっびり、切なくなりながらもがっかりしたヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ
    虐められた事も不登校になった事もない私ですが、でも揺れ動くこころの
    硝子の様な心がとても繊細に描かれていて凄く共感した。
    そして周りの大人の気持ちも凄く理解できたし、どうなって行くんだろうって
    グイグイ引き込まれていった。
    舞台設定が学校だけど、ファンタジー要素があるからといって子供向けじゃない。
    帯の一気読み必至!通りに本当に一気読みしてしまいました。
    読んだ本の内容をすぐ忘れてしまう私が決して忘れてしまわない。
    辻村さんの事、大・大好きになった「冷たい校舎の時は止まる」を何度も思い出した。
    あの頃の繊細で、揺れ動く気持ち・葛藤・悩み・些細な事で傷ついたり消え去りたくなったり…。
    色んな感情を思い出したし、今も硝子のハートだなぁって痛感させられた(*T^T)
    辻村さん自身が繊細な心を持っていて、
    今も忘れていないんだなぁって感じさせられた。
    少しずつ少しずつ明らかになっていく皆の姿。
    皆、辛かったんだなぁって切なかったし、最後にすべてが明らかになった時、
    本当に驚いた(゚Д゚;) 涙が零れました。

    本当に素晴らしい作品でした。
    今、現在も学校に行けない…社会で居場所を見つけられなくて苦しんでいる多くの人に、
    いや、苦しんでいない人子供にも大人にも読んで頂きたいです。
    「たかが学校」・「たかが職場」ですね(*´ー`*)♡

  • 即、新刊購入した作品。

    『あなたを、助けたい』
    学校での居場所をなくし、不登校となり引きこもっていた中学少女の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

    輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、謎の不思議な城。そこには主人公と似た境遇の7人が集められていた。

    7人を招いた狼仮面の少女が告げる。『ここは願いの城。城の中にはどんな願いも叶える願いの部屋があり、部屋の鍵は城の何処かに隠されている。お前たちは来年の3月30日まで、9時から17時までの時間限定で、この城にいつでも来て留まれる』

    願いの鍵探しを始める7人は徐々に仲良くなっていく。
    この7人が、なぜこの場所に?全てが明らかになる時、驚きと共に大きな感動に包まれる。生き辛さを感じている全ての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作!


    以上、そんな作品です。
    思いっきり泣けて感動しました!個人的には『ぼくのメジャースプーン』は僅差で超えられなかったけど、辻村さん作品では歴代2番目の神作品でした!

    僕自身、中学2年~卒業まで虐めに遭い、不登校までは行かなかったものの身体的拒否反応から朝に頭痛を起こし、2年間で20日ほど休みました。
    また、20歳位まで毎晩、累計2000回以上は悪夢にうなされ続けました。
    そんな過去まで救ってくれる慈愛に満ちた素晴らしい作品で、
    中学時代は苦しみから逃避するために読書に夢中になってた心境も思い出し、中学当時と同じキラキラした輝きの作品世界へ僕を導き救ってくれた本でした。

    過去でも現在でも学校や職場やあらゆる場所で居場所を無くし怯えて引きこもっている全ての方へ……届けたい・贈りたい・読んで欲しい神作品です!

    そして更には終盤、『あなたを助けたい!』と、登場人物と共に叫んで手を伸ばした方への助けたい理由が、
    僕には最上位の要因だったので、涙が溢れて止まりませんでした!

    壮丁も素晴らしく、表紙に城へと誘う鏡とヒロインと狼少女が描かれており、
    丁度最近、自宅のベッドの足下に対面する形で設置した本棚があって、そこに表紙が見えるように今作を横に置くと、
    表紙の鏡を通り抜けて、読書中の本の世界へ心身共にワープ出来たような気になれて、より読書そのものが楽しくなりました(^-^*)/

    今作を読む時も、カバーを取って表紙がきちんと見えるように本棚へ表紙だけ飾って読む事で、より本の世界へ入り込み幸せへ浸れました(*^-゜)⌒☆

    辻村さんは初期の少年少女主人公の不思議要素作品で評価されるも、
    そこで終わらずに一般人にも共感しやすい『キズナ』や、読書家には別分野に思えるアニメ業界を分かりやすく抜群に面白く感動的に描いた『ハケンアニメ』、
    不思議な要素がなく現実的要素の少年少女のみでもバッチリ感動作に仕上げた『島はぼくらと』、
    結婚や育児を経てリアルな問題を見事に昇華した『朝が来る』『クローバーナイト』等々、
    テーマや手法が変わっても、きちんとこれだけ名作が書ける降り幅は本当に素晴らしいなと思ってましたが、
    原点回帰とも言える『 少年少女主人公の不思議要素作品 』で、これだけ過去を超える感動作を産み出した事は、神々しさすら感じますし、
    今作をテーマやメッセージは変わらぬまま『島はぼくらと』のように現実的要素のみで仕上げる事も可能だったでしょうが、敢えて初期の頃のように不思議要素を加えた事により、今作を1番届けたいであろう傷付いた少年少女たちが読みやすい仕様・作品世界へ入り込みやすい仕様へ仕上げた点を深く敬愛致します。

    そして本では生まれて初めて、読者感想葉書きに感想と感謝を書いて出版社へ送る予定ですし、
    今作に出会えた事を心から感謝したいし、
    文句なしで、早くも次回の本屋大賞1位候補作品であり、
    全ての人へオススメする奇跡の神作品ですO(≧∇≦)o

    • 5552さん
      LUNAさん、お久しぶりです。
      辻村さんのこの作品、本屋大賞を受賞されましたね(^-^)
      私は一回図書館で借りたのですが、冒頭をちょっとだけ読んでだけで、時間切れで泣く泣く返しました。
      これから予約がバンバン入りそうですね。惜しいことをしました。
      でもいつか必ず読みたい作品です。

      辻村さんがNHKのニュースでインタビューに答えていたのを見ました。
      「小説の役目というのは誰かの強い思いを他の人にも共感してもらえるうように書くことだ」というような事をおっしゃっていました。
      彼女の作品がこんなに広く人々に支持される訳がちょっと分かった気がします。




      2018/04/10
    • LUNAさん
      > 5552さん、こんばんは(^-^*)/
      はい、僕としてはこれ以外有り得ないと思っていたので、本屋大賞受賞はとても嬉しかったです!
      図書館で時間切れで泣く泣く返す事ありますよね(>_<)
      僕は情報全く知らずにたまたま発売直後に本屋に行ったら見付けて、前年の本屋大賞作が個人的に残念だった事からリベンジとして、これを新品で買いました。
      基本は図書館で、時々ブックオフなので新品で購入する事はあまりないのですが、辻村さんの久し振りのファンタジー要素に期待して買い、これは購入して本当に良かったなと未だに思っています(*^-゜)⌒☆
      是非是非、予約が落ち着いたらいつか読んでみて下さい♪

      NHKニュースのインタビューで、そんな素晴らしい事をおっしゃられていたのですね!流石です!
      ちなみに今は、これの次の作品で先月発売の辻村さん作品『青空と逃げる』を予約し、今月末には借りられそうなので楽しみです(^o^*)☆彡

      コメント、本当にありがとうございますm(_ _)m
      2018/04/11
  • この本に出会えてよかったと、本当に思いました。
    序盤で、「これは、いじめの話なのか」と
    思って読んでいた自分を殴りたいです。
    これは、「生きる」ための物語でした。
    後半の流れは読んでいてとても鳥肌がたちました。
    "オオカミ様"のこともそうだし、城のメンバーのことも
    知れば知るほど好きになりました。
    生きてれば、きっとなにかに出会えるし
    なにかを見つけることが出来るんだ。
    誰かに誇るような
    何か特別な「才能」がなくてもいい、
    誰かに急かされて
    「生きること」を焦る必要なんてない、
    だってこれは、「君」の人生なんだから_
    そう思えるような素敵なおはなしでした。
    私は辻村さんのオーダーメイド殺人クラブも読んだことがあるのですが、いじめの描写が上手いというか
    そういう心象とか心の情景とか感情とかがとても
    リアリティがあって辻村さんは、もしかしたらそういう
    体験をしたことがあるのかなと思います。
    単なる私の勝手な想像なのですが…
    学生の方にぜひとも読んでいただきたいお話です!



  • これは又いじめ克服のパターンの小説かな?と思いながら読み始めたら、見事にやられてしまいました!長編なのに一気に読み進めてしまい見事一本取られました。いやあこんな展開が待っているとは!大変面白うございました。オススメです。

  • 鏡をのぞき込む狼の面をつけた女の子と
    それを反対側から見つめる中学生の少女・・・
    そんな表紙を見ただけで、
    『なんだ女子向きのファンタジーか』と決めつけてしまうのはもったいない!

    学校が嫌で、そんな自分はもっと嫌で
    自分の本当の味方なんてこの世には誰もいないと思い込んでいた中学生の頃の自分を
    少しでも覚えているならば、ぜひこの本を読んで欲しいと思う。

    学校に行けなくなってしまった中一の少女が
    鏡の向こう側の世界に入り込む。
    学校だけがすべてではない、同じクラスの子だけが友達じゃない、
    本当に辛いなら逃げたっていい。
    大人になれば当たり前だと思えることを
    少女はひとつひとつ傷つきながら覚え
    どんどん強くなっていく。

    読み終わって今、自分にも遠い昔
    鏡の向こう側の記憶があったのかもしれないなと思えている。
    覚えていないだけで、気づかなかっただけで
    どこかで自分をわかってくれていた人たちがいたような温かい気持ちを感じているのだ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―

    既に世の中的に大絶賛の嵐の本をさらに絶賛するのはとても心苦しい。今回本屋大賞を受賞されたことでさらにこの後絶賛の嵐に見舞われる事でありましょう。
    自分で感想と言えば「最高だった」としか言いようがない。自分は不登校ではなかったけれど、中高とほとんど友達が居なくて、なんでこんなに上手い事人間関係築く事が出来ないんだろうとほとほと自分に嫌気が差していました。
    特に高校2年~3年なんて超暗黒時代。絶対に学生時代に戻りたくないし、今でもその当時の同級生なんて絶対に会いたくない。何気なく同級生に話しかけてさりげなく冗談を飛ばす。同じような趣向の人物を見つけて放課後や休みを一緒に過ごす。それだけのことがなんでこんなに難しいんだろう、みんな特殊能力を貰っているのか、自分が何か欠落した人間なのかと大層思い悩みました。
    この本を読んで感動した人の中に、人間関係の構築で本当の本当に苦労した人ってどれくらい居るんだろう。普通にしているはずなのに、人を馬鹿にする事がデフォルトで備わっている人たちのセンサーに、毎回毎回引っ掛かってしまう恐怖。どこかのコミュニティーに入り込む事が出来ない自分のふがいなさへの怒り。自分を心配する大人達への謂れのない後ろめたさ。今になると、「なんだそんな事」と思わずにはいられない些細な躓きが、取り返しのつかない致命傷に思えていたあの頃。
    この物語の主人公達はそんな僕やあなたの性質を少しずつ持った少年少女たちです。現在進行形で学校に行くことが出来ない、もしくは自分の心を切り売りして卑屈に時間をやり過ごしている少年少女達の物語です。
    この中に出てくる彼らは決して過酷な状況に居るわけでは無いです。凄惨ないじめも無い、ぼんやりと居心地が悪い状態に耐えられず逃げ出してしまっている子もいます。もっと心の強い子であれば跳ね返せることなのかもしれない。でも、この世の中には、些細なトラブルも普通にやり過ごすことが困難な子供たちも沢山いるのです。
    それが為にこの本には、世の中にあふれる「そんなことぐらいで学校に行けないの?」と思われている子供の心を掬い上げる力が有ると思います。
    そしてこの本の秀逸な所は、ミステリー部分で感動させながらも納得させられる所です。若干の力技が有りますが、大きな感動の波のあとでは些細な事でした。

    • 杜のうさこさん
      初めまして。
      コメントありがとうございます。
      こちらにお返事させてください。

      私の感想がきっかけで、なんて、
      そう言っていただけて、こんなに嬉しいことはありません。本当にありがとうございます!

      今レビューを読ませていただいて、また改めて感動しています。
      >まだ子供だった頃どうしても人と馴染めなかった自分を抱きしめてやりたいような気持になりました。
      本当に心からそう思える、素晴らしい本でしたよね。
      ぜひ、抱きしめてあげて下さい!

      ありんこゆういちさんの本棚、私の好きな本がいっぱいあって、ワクワクします。
      お人柄のしのばれる真摯で温かな目線のレビューがとても好きです。

      先日の文房具の本、私も本の次に好きなのが文房具なのです。
      特に好きなノートのタイプがご一緒で、嬉しくなってしまいました。
      ツバメノートも大のお気に入りです♪

      では、またお邪魔させてくださいね。
      これからもどうぞよろしくお願いいたします。
      2018/04/16
    • ありんこゆういちさん
      うさこさんご訪問ありがとうございます!うすうすお気づきかもしれませんが、秋山善吉からはかなり読む本の参考にさせて頂いています(^_^;)読んでいる本が元々かなり被っている上に、うさこさんのレビューに本への愛情が迸っているのでついつい読みふけり、その本を読みたくなってしまうのでありました。完全にまねっこです。
      それにしてもこの本に出会えて本当に良かったです。辻村さんの視点は優しいけれど、現実の厳しさも見据えている気がしてとっても共感出来ました。素晴らしかったです。

      それにしてもノートお好きですか!僕は妻の影響で自分のノート好きに気が付きまして、用もないのにノート売場をうろうろしている事が有ります。ちなみに僕もツバメノート大好きで、読んだ書名を羅列した読書ノートを作っているんですが、ツバメノートを使っています。あのレトロ感がたまりません!
      また本を参考にさせて頂きますのでよろしくお願いします!!(#^.^#)
      2018/04/16
  • 分厚い本だ…!と思いながら読み始めたけど、中盤から物語が一気に加速して、息切れせずに読み切った。
    で、全てがつながって、涙、涙、涙。
    終わってほしくなかった…!
    この先をもっと読みたくなる物語だった。

    はじめは、不登校になったこどもたちが強くなって立ち上がるまでのお話しかなと思ってたけど、それだけじゃなかった。
    母親の戸惑い、葛藤、決意も痛いほど伝わった。

    「大丈夫。大丈夫だから、大人になって。」

    今の目の前の状況が自分の世界の、自分の人生のすべてのように思えて。
    でも自分は今の状況を変える術を持っていなくて。
    うまく助けを求めることも出来なくて。
    誰もわかってくれないと、殻に閉じこもることを覚えて。

    でも、きっといる。
    あなたの話を聞いてくれる人が、あなたの言葉をわかってくれる人が、きっといる。

    もし、自分の大切な人が悩んでしまったときは、喜多嶋先生のような言葉をかけてあげられる人でありたい。

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