地の星 なでし子物語: なでし子物語

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 217
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156056

作品紹介・あらすじ

今のわたしは、あの頃なりたいと望んだ自分になれているのだろうか。

遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大人たちや、自分を導いてくれる言葉、小さな友情に支えられて子ども時代を生き抜いてきた。
時が経ち、時代の流れの中で凋落した遠藤家。常夏荘はもはや見る影もなくなってしまったが、耀子はそのさびれた常夏荘の女主人となり―。
ベストセラー『なでし子物語』待望の続編。

ドラマ化、映画化、舞台化など話題作続々、伊吹有喜最新刊!

感想・レビュー・書評

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  • なでし子物語の続編(*Ü*)*.¸¸♪

    なでし子物語とは…。
    父を亡くしは母に捨てられ、祖父の住む峰生の常夏荘にやってきた耀子。
    祖父は代々林業で栄えてきた遠藤家の山の管理人。
    常夏荘の長屋で暮らしていた。  
    祖父に引き取られたものの学校ではいじめに遭っている耀子。
    夫を若くして亡くした後、舅や息子と心が添わず、過去の思い出の中だけに生きている照子。
    そして、照子の舅が愛人に産ませた男の子・立海。
    立海もまた、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しんでいる。
    撫子の咲く地で三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める…。

    なでし子物語を読んだのが丁度3年前。
    粗筋は覚えていて、とっても素晴らしい本だった。
    大好きな本だったって思っていました。
    でも、詳細を覚えていなくって自分のレビューを再読しました。
    ★4.5を付けていました(*´ー`*)♡
    耀子と立海の大きくなった未来を知りたいって書いてありました。

    本作は、10歳だった耀子が18年経って28歳のすっかり大人になっていました。
    耀子が18歳で照子の息子・龍治と結婚し母となっていた事にも立海じゃないの?
    って驚いたし、遠藤家が凋落し常夏荘も見る影もなく寂れていた事に驚いた。
    耀子がスーパーのパートとして働いている事…読み始めはとっても戸惑いました。
    しかし、耀子が幼い頃に教えられた生き方はしっかりと根付いていて、
    「どうして」ではなく「どうしたら」と考えて迷いながらも自分の道を探し、歩いて行く。
    前に進もうとする姿に胸が熱くなりました。
    自立ーかおを上げて生きること
    自律ーうつくしく生きること
       新しい自分をつくること

    18年経ってからを描かれた続編。
    耀子・立海・龍治の三人に何があったのか?
    耀子は18歳という若さでどうして龍治と結婚したのか?
    謎がとっても多かったですが、来年次作が発売されるそうです。
    それは今回の10年前の物語の様で、色々な謎が明らかになりそうで、
    とっても楽しみです٩(๑>∀<๑)۶

    星は天の花・花は地の星
    地上に輝く星たちの物語でした。
    はぁ~やっぱり大好きです

  • 女の子だったはずの耀子が、一児の母になっていることに動揺。前作から時は流れ、名家だった遠藤家も凋落し、常夏荘を売り払う話も出ている。耀子はそんな常夏荘の女主人・おあんさん。結婚もして子どももいて、小さかった耀子とは別の人のように感じるけど、耀子を支えているのは、あの時に言われた言葉たち。自立、顔を上げて生きること。自律、美しく生きること。「どうして」ではなく「どうしたら」できるか考えること。時が流れても、変わらないものがある。お仕事小説っぽさもあった。最後の終わり方が好き。やらまいか!やらまい、やらまい!

  • あれから18年。
    耀子も28歳になり常夏荘の「おあんさん」になっていた。
    耀子の現状を知り、始めの頁から驚かされる。
    この18年間にいったい何があったのか?
    14歳の夏に起こった出来事とは?

    今の自分はあの頃なりたいと望んだ自分になれているのか、不安に思う耀子。
    大人になればもっと生きやすくなるのかと思っていたけれど、自分を取り巻く世界や人間関係は更に複雑になっていく。

    でも大丈夫、耀子にはあの頃の青井先生の教えがちゃんと根付いている。
    自立と自律、魔法の言葉「どうしたら」。
    「どうして」と嘆いたところで何も始まらない。
    「どうしたら」と考え続けて前へ進めば、今とは違う景色が広がるはず。
    だから自信を持って顔を上げて、美しく毅然と生きよう!
    一本の撫子は弱いかもしれないけれど、みんなで束になれば例え風に揺られても決して折れることのない強さがある。
    やらまいか!
    最後は感動して涙が溢れた。
    自分で選んだ道を自分の足で突き進んでほしい。
    次回の物語は耀子の少女時代に戻るけれど、耀子の先の物語も読んでみたい。

  • 皆さん高評価なのですが、わたしはちょっと。。。
    没落過程とは言え膨大な資産を持つ遠藤家。母の育児放棄にあっていた少女・耀子は林業で財を成した遠藤家発祥の地・峰生に建てられた広壮な常夏荘で働く祖父の元に引き取られ、病気療養のために転地していた遠藤家の孫・立海が出会う。ちょっと『秘密の花園』等を思い出させる少年少女を主人公にした良い話『なでし子物語』の続編です。
    前作から一気に18年。なんと今度は”お仕事小説”でした。
    遠藤家の家長・龍治の嫁になった28歳の耀子が、何故か過疎化が進む峰生のスーパーのパートです。大手スーパーの傘下に下り、東京から来た店長が遠藤の分家の娘。閉店に追いこまれようとするスーパーを耀子たち従業員が建て直していきます。そして。。。
    ただねぇ、お仕事小説としての出来は良くない。美味しくて健康的で安いお弁当、一口食べた人から直ぐに口コミで広がる可愛らしいスイーツ。確かに登場人物の中に腕っこきの料理人を配しているとはいえ、そんなものがたちどころに生まれて、しかも大量に作ることができる。そりゃ成功します。しかも、作るところは常夏荘の巨大で何故か最新設備を備えた台所。「苦難を頑張り抜いた果ての機知」がお仕事小説なら余りにご都合主義という気がします。
    では人が描けているかと言うとそうでもなく。全国模試10位という頭脳明晰なはずの耀子は28歳になった今でも何故か愚図キャラですし、他の登場人物もどうもキャラが不安定な気がします。

    『秘密の花園』的な話が「お仕事小説」に、資産家の嫁がスーパーのパート、そんな木に竹を継いだような無理な設定です。
    いっそ別の話として切り出した方がすっきりする気がするのですが、物語のバックには遠藤家の物語が流れ続けます。娘の喘息治療の為と言いながら長く別居し、会話の無い耀子と龍治夫妻。何故か避けあうような幼馴染の立海と耀子。そのあたりの謎が最終編『天の花』で明かされるのかもしれません(どうも話は遡り耀子の結婚にまつわる物語の様です)。
    とは言え、手を出すかどうか・・・・。

  • 前作で小さな童女だった耀子は本作ではお母さんになっていました。立海と結婚していなかったのが残念ですが、そのへんがまさに物語って感じですよね。ままならない感じが切ないですね。前作から話がすっ飛んでいたので、もしかして一冊位抜かしているのではと不安に有りましたがやはり2作目でした。
    遠藤家の没落と女性の自立がメインテーマで、世代交代の妙がスパイスとなっております。常夏荘の美しさは健在であれども、省みられることの無くなった場所が次第に荒廃していくのは避けられず、大資本に売り渡してしまおうとする流れ。そしてその流れに抗う耀子たちの奮闘。王道といえば王道ですが、いつの時代も普遍のテーマであります。

  • 幼少期、常夏荘に引き取られた燿子は、結婚しおあんさんとなっていた。

    3作目があり、2作目で一気にその先に進むことを知っての読書でした。

    燿子は燿子らしく大人になってました。
    可愛娘瀬里ちゃんが、みんなの愛情を沢山受けて、素直に育っていたことがとても嬉しかったです。

    常夏荘のおあんさんは、その土地をみんなで盛り立てられる人になりました。その根底にあった青井先生の教えはやっぱり素晴らしかった。

    切ない1作目より、私はこちらの方が好みです。
    何故燿子が龍治と結婚したのかを知りたいので、3作目を読もうと思います。

  • 常夏荘に来たときの耀子は頼りなげで自信のない子供だった。今はおあんさんと呼ばれ、子供をもうけ強くなったと思う。どうしたら…と考え、みんなと協力しながら仕事する様子は耀子を応援したくなったし引き込まれて読んだ。龍治や立海との関係が微妙で次作を読めばわかるのかなぁー早く読みたい!

  • 先に「なでしこ物語」読んでいてよかった。

    大人になった燿子の、
    「じりつ」の話。

    あの幼少のころの数ヶ月の出来事が、
    燿子を成長させるきっかけだったのだと
    再確認できて嬉しかった。

    どうして結婚した相手は龍治で立海でなかったのだろう。

    でも、立海が燿子を大切に思っていたことは
    本当だったようで
    最後の蔵でのやり取りに胸が痛くなる。

    燿子に「僕らの親のようなことを、きっとしない。だから君が好きになった」
    という立海が、なんか切ない。
    もう、切な過ぎる。

    今の段階では龍治がひどい人に思えてしまうけれど
    時間が逆戻りする次作が楽しみ。

    燿子の秘めたる力強さには、
    また、勇気づけられた。

    「やらまいか」だなぁ。

  • 『なでし子物語』の続編。
    前作が少し辛いながらも清々しい終わり方だった気がする(読み返す時間がなかった)ので、今作を読む前は続編はなくてもいいのではないかとちょっと思っていましたが、いやぁ面白かったです。
    頑張る耀子の姿はもちろん応援したくなるし励まされもするのですが、やはり気になるのは立海との関係。
    二人の距離感が切なすぎる!終盤の二人きりの場面では泣いてしまいました。まだ明かされない空白の期間に一体何があったのか…。
    次作、楽しみに待ってます。早く読みたいです。

  • 星は天の花、花は地の星、そして、この作品は地上に輝く星たちの物語です! 伊吹有喜 著「地の星 なでし子物語」、2017.9発行です。「なでし子物語」が発刊されたのは、2012.11、数年前のことでした。豪邸の坊ちゃん(立海)と使用人の孫娘(燿子)が女性家庭教師に「自立と自律」を教えられたことが印象に深く残っています。自立は顔を上げて生きること、自律は美しく生きることだったでしょうか! それから約20年後の燿子と燿子を取り巻く人々の物語です。読み応えがあります。一息に読み終えました!

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著者プロフィール

伊吹有喜(いぶき・ゆき)
1969年三重県生まれ。三重県立四日市高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。四日市市観光大使。1991年に出版社に入社。雑誌主催のイベント関連業務、着物雑誌編集部、ファッション誌編集部を経て、フリーライターになる。2008年に永島順子(ながしま・じゅんこ)名義で応募した『風待ちのひと』(応募時のタイトルは「夏の終わりのトラヴィアータ」)で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞。2009年に筆名とタイトルを改め同作で小説家デビュー。2014年『ミッドナイト・バス』で第27回山本周五郎賞候補、第151回直木賞候補。2017年『彼方の友へ』(実業之日本社)本作で第158回直木賞候補。

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