ミックス。 (ポプラ文庫 や 2-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156063

作品紹介・あらすじ

<内容紹介>
母のスパルタ教育により、かつて“天才卓球少女”として将来を期待された多満子。母の死後、普通に青春を過ごし、普通に就職する平凡な日々を送っていたが、新入社員の美人卓球選手・愛莉に恋人の江島を寝取られてしまう。
人生のどん底に落ち、田舎に戻った多満子だったが、亡き母が経営していたフラワー卓球クラブは赤字状態。クラブの部員も、元ヤンキーのセレブ妻、ダイエット目的の中年夫婦、オタクの引きこもり高校生、さらに妻と娘に見捨てられた元プロボクサーの萩原など、全く期待が持てない面々だった。
しかし、江島と愛莉の幸せそうな姿を見た多満子は、クラブ再建と打倒江島・愛莉ペアを目標に、全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を決意。部員たちは戸惑いながらも、大会へ向け猛練習を開始する。多満子は萩原とミックスを組むものの、全く反りが合わずケンカばかり。しかし、そんな二人の関係にも、やがて変化が訪れていく――。
大注目の脚本家・古沢良太と人気作家・山本幸久の「ミックス」で贈る、恋と人生の再生の物語。

<プロフィール>
古沢良太
脚本家。1973年神奈川県生まれ。東海大学文学部卒業。2002年、『アシ!』で第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞を受賞しデビュー。
代表作に『キサラギ』、『ALWAYS3丁目の夕日』シリーズ、『相棒』シリーズ、『リーガル・ハイ』シリーズ、『デート~恋とはどんなものかしら~』『エイプリルフールズ』など。

山本幸久
作家。1966年東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、2003年「笑う招き猫」で第16回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。著書に『ある日、アヒルバス』『幸福トラベラー』『誰がために鐘を鳴らす』『芸者でGO!』など。

感想・レビュー・書評

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  • 映像作品のノベライズは難しい。
    映像では自由自在に躍動していた物語が、
    借りてきた猫みたいに
    大人しくなってしまうことがある。
    特に映画を観ていたこともあり。
    またガッキーこと新垣結衣さんの
    コミカルな演技が印象的だったこともあり。
    卓球のミックス・ダブルスをテーマにした、
    スポーツの面白さが鍵でもあり。
    明らかに文字より映像の方が
    向いてると思われる、
    技術やルールの説明が出てくるのだ。

    でも大好きな山本幸久さん。
    出た小説は全部読んでいる(はず)の
    山本幸久さんだから、
    きっとやってくれると信じていた・・・

    最初はガッキーの映像がチラチラ浮かぶ。
    新たな人物が出てくるたび、
    映画では誰がやってたかな。
    どんな感じだったなかな。
    と映像ばかりに意識がいく。
    やっぱり映像には叶わぬか・・・

    と思っていたのは、いつの日か。
    あっという間に物語に引き込まれる。
    おぼろげに頭に残る映像を下地に、
    文字から想起される新しい映像が立ち上がる。
    ガッキーに似た、
    それでいてガッキーともまた異なる
    魅力的なヒロインが、
    汗を飛び散らしコートを飛び回る。

    いい!

  • 卓球混合ダブルス。卓球もこの20年内でルールやスペックが変わったんですね、ということを知る。
    これを読んで(または映画みて)からオリンピック見ればよかったか。
    ストーリーはシンプル、単純に主人公を応援しながら読む感じ。映画の小説化本らしい。

  • 映画を観に行きたかったけど、行けなかったので本で。とても面白かったので、ぜひとも映像で見るつもり。

  • 地元では映画の上映がなかったのでとりあえずノベライズで。予定調和で普通に楽しく読めました。卓球のコーチだけで生活はできないんじゃないかと思ったのと、小さい街のわりにクラブがたくさんあるのが不思議です。

  • がっきーが最高に楽しめる!!
    だけでなく、内容もとてもよかったです。
    暗すぎず薄すぎず、そして瑛太もかっこよすぎる。
    おすすめしやすい映画です。

  • +++
    母のスパルタ教育により、かつて“天才卓球少女”として将来を期待された多満子。母の死後、普通に青春を過ごし、普通に就職する平凡な日々を送っていたが、新入社員の美人卓球選手・愛莉に恋人の江島を寝取られてしまう。
    人生のどん底に落ち、田舎に戻った多満子だったが、亡き母が経営していたフラワー卓球クラブは赤字状態。クラブの部員も、元ヤンキーのセレブ妻、ダイエット目的の中年夫婦、オタクの引きこもり高校生、さらに妻と娘に見捨てられた元プロボクサーの萩原など、全く期待が持てない面々だった。
    しかし、江島と愛莉の幸せそうな姿を見た多満子は、クラブ再建と打倒江島・愛莉ペアを目標に、全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を決意。部員たちは戸惑いながらも、大会へ向け猛練習を開始する。多満子は萩原とミックスを組むものの、全く反りが合わずケンカばかり。しかし、そんな二人の関係にも、やがて変化が訪れていく――。
    大注目の脚本家・古沢良太と人気作家・山本幸久の「ミックス」で贈る、恋と人生の再生の物語。
    +++

    母のスパルタ指導のせいで、卓球が嫌いだったかつての天才少女・多満子は、母の死後、ガングロになったり普通に就職したりと、卓球からはすっかり離れていた。だが、職場の恋人で卓球選手の江島を、同じ卓球部の新人女子に奪われて傷心し、会社を辞めて実家に帰ってきたのだった。そこから物語はスタートする。いまは寂れている亡き母のフラワー卓球クラブの寄せ集めのようなメンバーが、奮起して全日本卓球選手権の予選に出場するまでの日々が、それぞれのエピソードを織り込みながら、次第に熱を帯びて描かれ、それぞれが、抱えているものを乗り越えてひとつになっていくのが目に見えるので、ついつい読んでいて応援したくなってしまう。多満子が卓球をどんどん好きになる様が、とても気持ち好くてうれしくて、ついつい微笑んでしまうくらいである。熱く愉しい一冊である。

  • かつて“天才卓球少女”として将来を期待された多満子は、スパルタ指導をしていた母の死後、卓球をやめ、平凡な道を選ぶ。だが数年後、職場で出会った初めての恋人にひどく振られ、地元に帰ることに。そこで、亡き母が遺した卓球教室で再び卓球と向き合うことになる -- 。脚本は『ALWAYS 3丁目の夕日』『リーガル・ハイ』などを手がけた古沢良太氏。

  • 同名の映画のノベライズ。単純にノベライズされたものではなく、山本幸久のアレンジが加えられているようだけれど映画作品を見ていないので違いはわからない。

    卓球の天才少女として世間を騒がせたが母親の死をきっかけに卓球から15年間離れていた、現在無職・彼氏なし・アラサーの多満子。実家に戻って亡き母親が主催していた卓球教室を見るようになり、なし崩し的に忌み嫌っていた卓球と関わるようになる。
    はちゃめちゃなメンバーが力をあわせて大会を目指す、という王道のスポーツネタではあるのだけれど、要所要所で山本幸久のユーモアが効いていて、笑いながら楽しく読んだ。
    脇役も含め、登場するキャラクターが愉快でいい。眠そうな顔の元ボクサー、美少女キャラのTシャツを着るヒキコモリ、元ヤンキーのセレブ妻、おかまバーのママ、生真面目で双子みたいな中国人カップル、イエッスを繰り返す卓球王子に小悪魔風卓球姫・・・映像になっていて生きる感じがするのはもともと映画がありきだからかな。

  • 映画の原作。まぁありがちな展開だが楽し。2017.1019

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著者プロフィール

2002年脚本家デビュー。「ALWAYS 三丁目の夕日」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞。「ゴンゾウ 伝説の刑事」で向田邦子賞受賞。主な作品に「外事警察」(NHK)、「鈴木先生」「リーガル・ハイ」「デート〜恋とはどんなものかしら〜」「コンフィデンスマンJP」。またEテレ子ども向け人形劇「Q〜こどものための哲学」の脚本を担当するなど多分野にわたり活躍。

「2023年 『どうする家康 三』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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