- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591156599
作品紹介・あらすじ
読書メーター第1位!(読みたい本「日間」ランキング)
きっと奇跡は起こらない。
――最期の思い出を、ください。
その恋は、サヨナラと一緒に降ってきた――。
通り雨が過ぎて虹が出た昼休み、高二の百瀬太郎は同学年の美園玲と運命的に出会う。美少女なのにクラスメイトとどこか距離を置いているクールな玲に、何故か百瀬はなつかれる。幼少期のトラウマで「嫌だ」と言えない性格もあって、百瀬は強引に文化祭の準備を手伝わされる羽目になり、「ある作戦」を実行するため奔走するうち、二人の気持ちは近づいていく。
そんな時、逃れられない過酷な出来事が二人を襲う。感動、切なさ、悲哀、そして愛しさ……温かな涙が溢れる、究極の青春ラブストーリー。
著者
青谷 真未(あおや・まみ)
「鹿乃江さんの左手」で第二回ポプラ社小説新人賞・特別賞を受賞し、同作デビュー。
感想・レビュー・書評
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「次郎兵衛さん、死んじゃ嫌だ、返しておくれ、返して、嫌だ、あたいは嫌だ」
落語なのに泣かせるという志ん生の佃祭のフレーズ。読んでるだけでジンとした。一回聞いてみたいと思わせられた。
でもこのフレーズが後に意味を持つとは思わなかったけれど。
ヒロイン玲のパワーと明るさが余計に辛さを増した本でした。
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結構好きなジャンルの物語だった。どうして落語に佃祭を選んだのかという理由を最後に知ってすごく感動した。
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現在の自分と重なってしまって、辛い本でした。
元気な時に手にしたい本なのかも。 -
序盤からなんとなくざっくりとした展開は予想できたのだけれど、主人公の気の弱いところ、女の子のまっすぐなところ、それぞれの素直な気持ちがとても愛おしく感じて、だからこそ、ラストは何度も胸が苦しくなった。
必死で、純粋な彼らに、幸せになってもらいたかった。でも、きっと、わたしの望む形でなくても、彼女は幸せだったのかもしれないし、彼は幸せを見つけていけるだろう。
タイトルのやさしい死神、その意味がとても好きだなぁ -
旬の食材が有るように、旬の読書も存在する。 優柔不断だが優しい主人公。そんな主人公の欠点を補うような即断即決の美人の異性。この時点で布陣は完璧。 エンタメを接種してきた人間なら読んで数ページで展開、結末は読めてしまう。それでも良い。そういう読書があっても良い。 うだるような暑さ、思春期特有の先の知れない不安感。それらを吹き飛ばす、二人の恋の行方がきになる冒険感。甘酸っぱい青春。 こういうのでいい。こういうのが良いんだ。
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素敵な考えをしている人が出てきます。
別れもあって悲しく、切ない雰囲気がありました。
心に残るシーンが多々ありました。
家とかで読んだほうがいいと思います。
電車など人の多いところであまり読まないようにするといいと思います。 -
彼女のような真っ直ぐな人になりたい