([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)

  • ポプラ社
4.23
  • (75)
  • (94)
  • (25)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 618
レビュー : 81
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156865

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 活版印刷三日月堂シリーズ第3弾。

    チケットと昆布巻き
    カナコの歌
    庭のアルバム
    川の合流する場所で

    弓子さんの気持ちの揺らぎが切ない。
    でも…
    前を向いて行こう!という、勇気をもらえる一冊。
    良いシリーズです。

  • 丁寧に、少しずつ確かに進んで行くストーリィが、
    まるで組版をしているようだな、なんて。

    こうして、丁寧に丁寧に言葉を組み上げられた物語は本当に、読ませるなぁ、と素直に感じました。

  • 主人公がますます前へと進んでいた一冊だった。本作では人々の姿に泣かされた。「庭のアルバム」では故人の祖父の不器用な優しさとこれまた不器用で頑固者の祖母に、「川の合流する場所で」は不思議なめぐり合わせで弓子の背中を押す社長と、盛岡の地で叫ぶ弓子の姿に。2,3と一気に読んでよかった。またこの作者は情景描写が巧みだなぁとあらためて感じた。活字に囲まれた三日月堂の事務所の中、川越や盛岡の風景が目に浮かぶよう。そして活版印刷で作られた作品も目に浮かぶよう。また今回は一話ごとの扉の写真がとても印象的でよかった。いい本の作り方だなぁ。本作品自体が活版印刷でないのは残念だが(難しいよね)。

  • これは圧巻、のシリーズ第三弾。

    自分と大学の同期たちとの格差に悶々とする「チケットと昆布巻き」、弓子の母の友人がでてくる「カナコの歌」、学校にうまく馴染めない高校生が植物の写生画を通して人と向き合う「庭のアルバム」、最後に大きく物語が動きそうな「川の合流する場所で」。

    面白かったです。
    前巻までのテイストは引き継ぎつつ、うまく乗せた感じで。

    どれも胸にくるお話でしたが、身につまされたのは「カナコの歌」かな。
    大学の時、自分がこんな風になるなんて、思ってもいなかったなぁ、としみじみとおもいました。
    結婚して子供を持つ人、そして独身のまま変わらないようで変わってしまう家族を抱える人。
    すごく沁みました。

  • 小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い。しかし三日月堂を続けていく中で、弓子自身も考えるところがあり…。転機を迎える、大好評シリーズ第三弾!

  • 図書館より。

    やばい、じんわり沁みる。新しい出会いもあり。続きが気になる。

  • 今回も第二弾からお話し繋がってるかなあ〜?
    (*・ω・*)wkwk
    「チケットと昆布巻き」
     月刊めぐりん、川越でシアター川越の取材
     シアター川越、西部劇上映会
     「我らの西部劇」v(^o^)/繋がった
    「カナコの歌」
     月刊めぐりんの川越取材で三日月堂も取材され、その取材記事をみつけた弓子のお母さんの大学時代のサークル仲間の親友のお話し
    「庭のアルバム」
     サークル仲間の娘さんのお話し
    「川の合流する場所で」
     庭のアルバムの楓ちゃんと参加した活版印刷イベントで盛岡の印刷会社の人と知り合う!

    今回は弓子のお母さんの詳しいお話しと
    いよいよ、平台が!!!
    キタ━━━━(゚∀゚)━━━━↑↑↑↑↑(笑)
    最後に少し弓子の恋愛話もはじまる予感が♡

    いろいろ心に刺さるものが。
    今回は“生きる”とはどういうことなのかということを強く感じた
    「チケットと昆布巻き」 主人公の竹野の自分の現状を不満に思う気持ちに共感するところがあって、竹野と一緒に考え方のアップデート体験
    話してみないと人のことはわからない
    守りに入っていない人は、考え戦っている
    私も戦っている!!
    「カナコの歌」 私は聡子側の人間、裕美側にはなれない・・・(ーー。持てないという悔しさ、悲しさ・・・
    「庭のアルバム」 楓のやさしい、ほんわかしたおばあちゃんになりたいけど、つい余計なことを言ってしまうおばあちゃんのことば
    “まあ、仕方ないね。わたしは、わたし。楓もそうだよ。一生楓として生きていくしかない。だれも代わりはいないんだから、それを放棄したら、無責任だろう?”
    無責任だろうということばに 絶句レベルに はっ?!!っとした・・・わたしはわたしに責任を持ってわたしとして生きているのか・・・?
    「川の合流する場所」 身近な人の死を経験した弓子と悠生の会話 “わたし、ずっと心のどこかで、生きているのは、明るい、素晴らしいことだって思ってたんです(略)”
    わたしもずっとそう思っていた・・・
    弓子“生まれてしまったから生きてるだけ。(略)”
    悠生“人生はきっとただの苦しい道なんだろう(略)”
    のことばに現実をつきつけられた。

  • 今回は、弓子さんのお母さんに関連するお話が根底にあって、今までのシリーズを通して、弓子さんご家族に関するお話がすべて語られた気がします。
    弓子さんが家族のことに触れるたびに、三日月堂を訪れた人たちや弓子さん自身も少しずつ成長している。
    そんな弓子さんに、三日月堂での決意だったり、大きな印刷機械のことだったり、偶然が必然になり、新しい門出を迎えた巻でした。
    弓子さんの考え方や決断は読んでいても心地よくて応援したくなるし励まされます。軽い小休止を迎えた気もしますが、これから三日月堂がどうなっていくのか、とても気になります。

  • いくら活版が流行りとは言え、
    このモチーフでは
    シリーズも長くは続かないだろうと
    決めつけていました。

    弓子が手探りで印刷所を再開したのと
    同じように 頼りなく細々と繋がり始めていた
    人の縁が ここに来て網の目のように広がって

    弓子を生み 弓子を育んだすべてのものが
    目の詰まった手編みのセーターのように
    あったかい形を整え始めましたね。

    そうしてまだ この物語は終わらない。
    新しく始まろうとしているのを感じます。

    ことのはを組み 人の思いを誰かに伝える…

    なにげないことで 意味のあることは
    私の日常にも必ずあるのだと思えてきました。

  • 弓子さんが地域の情報誌に掲載されたことがきっかけに、弓子さんのお母さんと同級生だった人が三日月堂を訪れる。
    今回は、弓子さんの子供の頃や家族の想いが印象的だった。

全81件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

ほしおさなえの作品

([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする