([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 622
レビュー : 81
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156865

感想・レビュー・書評

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  • 丁寧に、少しずつ確かに進んで行くストーリィが、
    まるで組版をしているようだな、なんて。

    こうして、丁寧に丁寧に言葉を組み上げられた物語は本当に、読ませるなぁ、と素直に感じました。

  • 小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い。しかし三日月堂を続けていく中で、弓子自身も考えるところがあり…。転機を迎える、大好評シリーズ第三弾!

  • いくら活版が流行りとは言え、
    このモチーフでは
    シリーズも長くは続かないだろうと
    決めつけていました。

    弓子が手探りで印刷所を再開したのと
    同じように 頼りなく細々と繋がり始めていた
    人の縁が ここに来て網の目のように広がって

    弓子を生み 弓子を育んだすべてのものが
    目の詰まった手編みのセーターのように
    あったかい形を整え始めましたね。

    そうしてまだ この物語は終わらない。
    新しく始まろうとしているのを感じます。

    ことのはを組み 人の思いを誰かに伝える…

    なにげないことで 意味のあることは
    私の日常にも必ずあるのだと思えてきました。

  • 弓子ママのお話は切なかった。でも残された短歌のノートでその時々の思いや気持ちが表現されて大人になった弓子が母親の記憶の少なさを補ってくれているようだと感じた。
    弓子が行動的な人になってきた。次も楽しみ。

  • 三日月堂シリーズ第三弾。
    相変わらず心に沁みる物語と文章です。ほろりと涙が零れます。
    一つ一つの物語には主人公がいて独立しているのに、舞台である三日月堂の主人弓子が少しずつ前進していく俯瞰の展開も素晴らしい。
    寂しい境遇もあり物静かで筋の通った強さも持つ弓子だからこそ、活版印刷という作業や制作物としっくりと馴染みます。
    これがキャンキャンしたドジっ子とかが主人だと「あーあ…」という感じに成り兼ねない。
    素朴だけどまっすぐな弓子を、周りが放っておくわけがありません。
    三日月堂に人が増えそうで楽しみです。

  • 今回もとっても素敵なお話でした。
    三日月堂に引き寄せられる人たちの輪が広がって、繋がっていき、彼らの考え方や生き方まで変化していく。
    じんわり温かくて気持ちのいい作品。
    どんどんパワーアップしてる気がします。
    次も楽しみです。

  • 弓子さんのお母さんのことが描かれていて泣けました。余裕や自信がないと、何でもないことも卑屈に捉えてしまったり、嫌味に聞こえてしまったりするの、分かります。わだかまりが溶けて良かった。友達も親子も甘えちゃうとこじれるけど、甘えられる関係は素敵だと思う。次巻で完結らしい。寂しいけどどんな終わりを迎えるのか楽しみです。

  • 人と人を活版印刷が繋ぎ、三日月堂は少しずつ大きくなる。弓子の母の話を中心に次々ひろがる人間関係のその優しさに温かい気持ちになった。

  • 2018 12/27

著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

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