しあわせの牛乳 (ポプラ社ノンフィクション―生きかた)

著者 :
  • ポプラ社
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591158135

作品紹介・あらすじ

岩手県の「なかほら牧場」。ここでは、一年を通して山に牛を放牧しています。搾乳用の牛舎はありますが、牛たちは一年をとおして山で生活しています。だから、糞尿処理は自然まかせ。糞を肥料にして育った無農薬・無肥料の野シバを食べ、自然に交配・分娩し、山林と共生しています。ビタミン剤やミネラル剤、ホルモン剤なども一切使用しません。そして人間は、子牛の飲み残しを搾乳し、それを牧場内の施設で加工して牛の母乳を分けてもらうだけ。このような方法で行う酪農を、「山地(やまち)酪農」といいます。
「なかほら牧場」で山地酪農を営む中洞正さんは、「このやりかたなら自然の循環のなかで、たとえ1000年先であっても持続していくことができる」と言います。豊かな自然のなかで牛はのびのびと健康に育ち、人はおいしい牛乳を少しだけいただく。――本書は、中洞さんが山地酪農を完成させるまでを追いかけたノンフィクション読み物です。自然と人間がともにすこやかに生きていくすべを考えるきっかけになる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • フォトジャーナリストの佐藤慧が、2014年の夏から3年にわたり通って取材した牧場について書いた。牧場は、中洞正さんが経営する宮城県泉町にある「なかほら牧場」。この牧場は、放牧酪農の中でも山で放牧する山地酪農を行っている。
    中洞さんの子どもの頃、生活の中に牛学校当たり前にいた事、その頃から牛飼いになりたいと思っていた事、それから数々の苦難を乗り越えて、現在の形になったことを描いている。「中洞正物語」と言っても差し支えなさそうな本。
    中洞さんの不屈の精神には驚かされる。自分自身が常識より自分を信じることが出来るのかを問われる。
    食のこと、家畜のこと、世間、常識など考えさせられた。
    また、この本を読んで、私はアニマルウェルフェアという考え方を知った。

  • 児童書だけどすごく面白かった!!
    そしてすごくわくわくな気持ちになった!

    牧場のこと、牛乳のこと、自分はまだまだ無知だなあとつくづく思った。
    牛を自然な気持ちで大切にしたいだけでビジネスじゃないんだな。
    そして苦労の仕方も半端ない、自分もまだまだだなと思いました…。

    放牧酪農と著者にすごく興味を持ち、別の本を早速購入してしまった。
    牛乳も是非飲んでみたいなあと思いました。

  • 酪農家さんて大変だ・・・
    しかし、あふれる牛愛におおうってなる・・・すごい・・・
    気が付けば写真の牛さんをかわいく思えてくる・・・

  • アニマルウェルフェアって大切なことだなあと思ったのと、これまでそれが言われていなかった(気づいていなかった)ことになんというかこの歳になって自分の傲慢さに直面してしまった酪農家の次男坊です。文章は子どもむけに書かれたものだと思います。写真は吹き出し入れなくてもよかったんじゃないかとも思いました。よい内容の本です。

  • 飼育委員の人が小さいころから育てて病にかからないように一生懸命育てているところが一番心に残ったからです。

  • 近代酪農に疑問を持ち続けていた著者が長年かけて山地酪農を成功させたドキュメンタリー。近代酪農の実態はみんなが知るべき事実。その上で私たちが毎日牛乳を飲んでいるということも改めて考えさせられた。

  • 岩手県岩泉町にある「なかほら牧場」。牧場主の中洞正(なかほらだたし)さんは、幼い頃から牛を普通に飼って生活してきて、大人になったら牛飼いになると決めていた。ほとんどの友達が成長するにつれ都会に出ていき牛飼いになる夢など持たなくなってからも、中洞さんは牛のことしか考えていなかった。16歳で、埼玉の牧場で近代酪農を学びました。牛飼いに勉強はいらないと思ってきた中洞さんだったが、高校・大学で酪農を学ぶ事にしました。
    近代農業を学び、最先端の酪農をしようと意気込んだのですが、効率的に、牛をモノのように扱う近代農業に疑問もあった。そんな時、山地酪農を知り、これこそ自分が本当に求めていた牛と一緒に幸せに暮らす美しい酪農だと確信した。

    はじめは貸してもらった、電気も水道も通っていないジャングルのような山で、数頭の牛からはじめた酪農。貯金がたまるはずもなく、数年を過ごした。
    限界かと思った時に、酪農家を増やすという国の事業が立ち上がった。国のお金で、50ヘクタールの土地と牧場施設、牛舎、冷蔵庫、トラクター、酪農家が生活する家までも揃えてくれる。総経費は2億円だけど、そのうち1億3千万円を国が払ってくれる、残り7千万は酪農家の借金で働きながら返していく事になるという。
    中洞さんは、このチャンスに賭けた。
    国の指導も入って近代酪農のやり方を押し付けられる事もあったが、中洞さんが理想とする、日本のもともとの草を育ててそれを牛たちが食べる酪農。牛たちは山で自由に動きまわり、氷点下にまでなる冬でも山で過ごせる強い牛たちが育っている。ふたの裏にクリームができる自然な牛乳。

    今の牧場になってからも、たくさんの困難を乗り越えてきた中洞さん。熱い思いが伝わるノンフィクション

  • おいしい牛乳を届けたい。自然豊かな山で牛を放牧しながら育てる酪農家の物語。

  • 中洞牧場の中洞さんを題材にした一冊。

    素敵な写真に文と、中洞さんの生き様、魅力が詰まっています。

    一本軸が通っている人は強い、借金しても、結果がなかなかでなくても、自分の信じた道を行けばいつか必ず報われ、認められる。

    牛乳飲んでみたいです。

  • 牛乳 送ってもらって 飲みました  美味しかった

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