活版印刷三日月堂 雲の日記帳 (ポプラ文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 582
レビュー : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591159996

作品紹介・あらすじ

小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉。仕事を続ける中で、弓子が見つけた「自分の想い」と、「三日月堂の夢」とは――。感動の涙が止まらない、大人気シリーズ完結編!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ完結。
    自然の流れでうまくいろんなことがまとまっていったかな?
    弓子さん、頑なな雰囲気も少し感じていたけど、シリーズ回を重ねるごとに川越に馴染んでいく感じがよかった。素敵な女性だと思う。
    私も雲日記読んでみたいし、浮雲で働きたい。

  • 小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉。仕事を続ける中で、弓子が見つけた「自分の想い」と、「三日月堂の夢」とは…。
    感動の涙が止まらない、大人気シリーズ完結編!

  • なかなか小説で泣かないんですけど...最後ブワってきてしまいましたね...

  • シリーズ4作どれも良かったけれど、なかでもこの本の「雲の日記帳」から「三日月堂の夢」が何とも言えずいい感じで、読後感が温かく心地よかった。

  • ほしおさなえさん初読み。初めての活版印刷三日月堂シリーズが完結巻だった。小江戸川越で祖父の活版印刷工場を引き継いだ弓子さん。夢であった本の製作に打ち込みます。グーテンベルクはワイン圧搾機を活版印刷に利用して発展させたそうです。活版を組む職人さん憧れます。

  • 帯に「感動のラストに号泣せずにはいられない」とあったので覚悟して読んだのだが、いくら涙腺の弱い私でも泣くほどのことはなく、それでも人々の思いが収まるところに収まってめでたしめでたしとは思った。まだまだ続いても良い話はあるけれど、完結編と銘打たれているので、少なくとも作者は一区切りつけたんだろうと思う。短編の連作で、前の話の登場人物なども出てきて、世界が広がっていく設定は、懐かしい人に会えるのが嬉しくて、成功していると思う。

  • 川越の活版印刷所を巡る物語も4作目にして完結編。星座盤、川越の木、古本屋のフリペのエッセイ、そして活版印刷で本を造るということ。四編の物語は今回も密に絡み合い、また前巻からほのめかされた恋模様もきちんと片がついた。

    最後はまさに集大成。これまでの登場人物がほぼ勢揃いだがその分内容の物量がすごく、しかし頁数は限られており、最終章は二章分くらい使って描いて欲しかったな、という読者の我が儘。とはいえ特にラスト二章は、このすてきな印刷と人を巡る物語の終幕に相応しい、切なさと明るさを持った秀作だった。

  • とりあえず帯をはずす。余分な煽り文句に思えたので…
    号泣、と言われると、涙も引っ込んでしまうのよね。。


    繋がりの集大成でした。
    気になることばも、たくさん書き出した。
    前3作よりも、一つ一つの話も連鎖していたな。
    でもあんまりわかりやすいと、如何にも…
    今回はすこし綺麗過ぎたかしら。


    昨日の情熱大陸で、上野千鶴子さんが
    「詩や小説を書くのは、他人より自分に興味がある人がやることだ。そんなのはつまらない。私は全く未知の他人にこそ興味がある…」
    …というようなことを仰っていて、ああそういう考えもあるのかとグサッときているけど、
    わたしは自分のことも同じように未知なんだよなぁ…。


    自分の言葉を形にして残すのは不遜なことだと、苦しむ水上さん。
    それでも、周りから受け、紡がれた言葉や思いを、本という形にして世に返す。

    角度によるのかもしれない。


    どんな言葉も、人を傷つける可能性がある。
    人は必ず、誰かを傷つけながら生きている。
    でも、自分の存在は人を傷つけるのだ、と思い込むのは、それこそ不遜ではないかしら?
    他人だって、そんなにヤワじゃないのよ。

  • このシリーズ、ものすごく良かった。
    実は難しい内容を淡々と物語にしてあるんだけど、まぁ、悪人も出てこないし、恋愛もたくさん出てくるんだけど、それより、何とも、どう生きていこうかというテーマがさらりとかかれている。
    物語りと言えばそれまでなんだけど、文章も、話の運びも上手だった。

  •  お話しは期待通りで、プラネタリウムの 『星座早見盤』 から始まり、ゼミの学生達の 『街の木の地図』 をテーマにしたグループ雑誌や、恩のある方の古本屋の浮草だよりで、雲をテーマにした 『雲日記』 を書いてきた、病気ながらも店を続ける元文芸部の人の話へと、次から次へと人と人が繫がり、思いやりや優しさも繋がっていきます。

     本にはしないと言うその方の『雲日記』を本を作りたいと願う友人。その思いを何とか叶えたいという課程で、前作からとても献身的でお世話になってる青年も加わり、これまでに繋がって来たいろいろな人達も協力して店主弓子さんを助けていきます。

     そういう中で、店主弓子さんが見つけた自分の中にある大切な思い。

     もちろん、それらの依頼の中で、嬉しい事や楽しい事、そして悲しい事もあって様々な思いが交差しますが、どのお話しに出てくる人達の誰もがとても優しくて、常に他人を思いやり、自分が出来る事なら一生懸命にやってあげたいと言う人達ばかりで、読んでると私もこんな風に出来たらいいのにって思いにさせてくれます。

     最後は、悲しい事と嬉しい事がありますが、それさえもそんなに悲しい物じゃなく、やりきったという思いで、喜びの方はこれまで探してきた物が見つかったような、そんな終わり方の素敵なお話しでした。

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著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

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