歩行する哲学

  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591160510

作品紹介・あらすじ

歩く(=倒れかけては持ち直す)、この動きのなかに人間が言葉をつかって考えるときの「隠された型」がある。プラトンからニーチェ、ウィトゲンシュタインまで哲学者27人を「歩く」観点から照らし出し、思想の「生きた動き」そのものを伝える驚くべき哲学入門。


【目次】

歩き出す前に

第一の散歩 古代の散歩者とともに 

エンペドクレスの不思議なサンダル/プロタゴラスの行ったり来たり/プラトンは囚人たちを歩かせた/アリストテレスは「散策の人」とあだ名された/ピュロンは師が溝に落ちても気にしない/ディオゲネスは杖をついて歩いた/セネカは時代を跨いで散策した/アポロニウスは世界の叡智を求めて歩いた

第二の散歩 東洋の散歩者 

ブッダは中道をゆく/老子にあっては人ではなく世界が歩く/孔子はすべてのものの良い歩き方を考えた/ヒレルと片足立ちの男/シャンカラは歩く絶対者/チベットの行者ミラレパは垂直に歩く/休憩

第三の散歩 体系的に歩くか気ままに歩くか 

オッカムのウィリアムは不要な歩みを省いた/モンテーニュは「跳んだりはねたり」/デカルトはまっすぐに歩く/ディドロはひそかに足を引きずる/ルソーは散歩をよみがえらせた/カントは一七八九年に遅刻したことがある/ヘーゲルの「ひとりでに歩く道」

第四の散歩 近現代の異人たちと歩く 

チョーマ・ド・ケーレスはチベットまで歩いた/マルクスは歴史が歩くのを見た/ソローは原初の人間として歩く/キルケゴールは街に隠れる/ニーチェが歩きながら気づいたこと/ウィトゲンシュタインは言葉の間をどう歩いたのか? 

おわりに 「哲学者として歩く」ということ

感想・レビュー・書評

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  •  すべての種の中で、人間だけが立って歩く。立って前に進む。転びそうで転ばない。歩行と言葉と思考。ロジェ=ポル・ドロワ「歩行する哲学」、2018.10発行。哲学者が散歩しながら思索する姿を連想しながら、楽しく読了しました。歩くこと、話すこと、考えることは繋がってるんですね。はっきりした道筋を体系的に歩く、楽しみと偶然と驚きに身を委ね気ままに歩く。歩くことも、哲学することも、個人的で主観的な体験。

  • 歩行と哲学の関係についての一冊で良い本だった。個人的な感覚としても、歩きつつ考えると気持ちの良い想像や考えが浮かんできた気がするし、他の動作でも、気持ち良さは浮かぶとは思うのだけど、自分のリズムで行える動作であることが重要な気がする。

  • 「歩くこと」と様々な哲学者をかけて色々と書かれている本。
    読みはしましたが、個人的にはあまり波長が合わなかったかも。

  • 「歩く」ことと哲学のかかわりというのは非常に興味深かったです。

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