縁結びカツサンド

著者 :
  • ポプラ社
3.59
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本棚登録 : 1811
感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591167182

作品紹介・あらすじ

<story>
駒込うらら商店街に佇む、昔ながらのパン屋さん「ベーカリー・コテン」。
あんぱん、クリームパン、チョココロネ。気取っていない顔が並んでいて、見ているだけでほっとするような、そんなお店。
一家で経営してきたコテンの未来を背負うのは、悩める三代目・和久。
商店街が寂れる中で、コテンを継ぐべきか。「自分なりのパン」を見つけないといけないのではないか。創業者のじいちゃんが亡くなって、店名の「コテン」の由来もわからない。
日々迷いながらパン生地をこねる和久のもとには、愉快なお客たちがやってくる。
ヒョウ柄のコートを着込む占い師に、就活に落ち続ける学生、肉バカの肉屋の息子。
人の悩みに寄り添うパンを焼こうと奮闘する和久が、やがて見つけた答えとは――
しぼんだ心を幸せでふっくらさせる、とびきりあったかな“縁”の物語。

<プロフィール>
冬森灯(ふゆもり・とも)
第1回おいしい文学賞にて最終候補。本作がデビュー作となる

感想・レビュー・書評

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  • <うらら商店街>の真ん中にある、昔ながらのパン屋<ベーカリー・コテン>を舞台にした、悩める人たちの再生の物語四編。

    ドーナツにカレーパンにコロネにカツサンド。
    カバーのイラストにあるような、シンプルなパンたち。ドーナツと言えばこれ、カレーパンと言えばこれ、というような大抵の人たちが想像する通りのパンが並んでいる。
    だが中身はちょっと工夫が凝らしてある。

    結婚式を間近に控えながらすれ違うカップル、やりたいことはあってもその場所に自分が求められないことに追い詰められる青年、中学受験を前にどうしても会いたい人がいる女の子、そして<ベーカリー・コテン>の悩める三代目。
    一捻りしてあるところとしては、単にお店のパンとの出会いで悩める人たちが何かきっかけを掴むという話ではなく、パン屋の三代目も彼らと一緒に考えながら新たなパンを生み出し、その過程で彼らもきっかけを掴んでいくこと。

    登場人物が猪突猛進型で自分には合わない人が多くて感情移入出来なかったのが残念。どうしてそうなる?どうしてそうする?どうしてそう思う?みたいな。

    上手く入っていけたのは最終話の三代目の話くらいだろうか。
    亡き祖父が店名に付けた『コテン』の意味も、一度パンの世界を離れた自分がどう三代目を引き継ぎ自分らしくも祖父の心も引き継いだパンを作れば良いのかも分からない彼が、ついに自分なりの答えを出す。

    強烈な見た目と口調の占い師は完全な脇役かと思ったら意外な繋がりがあった。ここはちょっとやり過ぎかなと思った。自分の父親をそう呼ぶなんて、反則じゃないか?

    途中、全国チェーンのパン屋からフランチャイズ契約打診の話がある。敵対関係にしなくても良いのでは?と思っていたが、良い感じで落ち着いたので良かった。
    それぞれに良い点があるし、それぞれの長所や特徴を活かした店作りやパン作りで互いに盛り上げていければ良いのではないかと思う。

    現代では都市部の商店街すらシャッター通りが多いので、この<うらら商店街>は様々なお店が元気に営業しているのが新鮮だ。お肉屋さんのコロッケなんて久しく食べていない。やはり美味しそう。

    • moboyokohamaさん
      面白そう!
      装丁も楽しいなあ。
      面白そう!
      装丁も楽しいなあ。
      2021/04/20
    • fuku ※たまにレビューします さん
      moboyokohamaかわぞえさん
      コメントありがとうございます。誰もがイメージするシンプルなパンたちが美味しそうでした。
      moboyokohamaかわぞえさん
      コメントありがとうございます。誰もがイメージするシンプルなパンたちが美味しそうでした。
      2021/04/20
  • ほっこりするお話。ちょっとヘコんでいる時に元気をもらえそうな...。おいしいパンとコーヒーが飲みたくなってしまいそう。

  • 冬森灯さん初読み。東京の駒込にある商店街の昔ながらのパン屋さん「コテン」の3代目の青年和久が主人公。まず出てくる食べ物の描写が美味しそうで、タイトルにもなっているカツサンドも久々に食べたいなぁと思わされた。地元密着のパン屋であることを大切にしたいという意思を貫く和久には常連客や幼馴染、商店街の人などの温かい支援がある。どんな窮地も行動と心意気でいくらでも変えられるのだなと改めて実感した。文庫に収録された、本編以前に書かれたという番外編では、本編の和久のイメージと少し違い、イケメン風に描かれていたが笑、どちらも終始ほっこりした気持ちになるお話だった。

  • 読み終わったあと、すごく満たされた私がいた。幸福な気分だった。皆が気が付かないけど、繋がってて、その繋がりがわかったとき、みんなの力が合わさって、課題を乗り越えていく。
    喜八じいちゃん、さいこーにかっこいい。
    おすすめの一冊です

    • ハープの魔女さん
      フォローありがとうございます。私はこの本を読み終わった後、空港のレストランでカツサンドを食べました。おいしかったです。私もひまわりさんをフォ...
      フォローありがとうございます。私はこの本を読み終わった後、空港のレストランでカツサンドを食べました。おいしかったです。私もひまわりさんをフォローさせていただきました。
      2023/01/08
  • コテンという昔ながらのパン屋さんの3代目。
    新商品をお客さんからヒントをもらいつつ、縁が結ばれていくお話。
    3代目の成長が店番でよく描かれているな、と思います。
    縁結びのカツサンドがいつ出てくるのか…おじいちゃん出てきた…。

  • 商店街にある昔ながらのパン屋さんに行きたくなります。
    どのパンも美味しそう!

  • 優しい気持ちになれた。タイトルの「縁結びカツサンド」が上手い!それぞれのパンの名前も良かったが、このパンの名前は特にいい。読み終えたときに、「縁」を感じられた。手作りの丁寧さって良いなあ...。パン食べたい。

    • ひまわりさん
      ハーブの魔女さん、こんにちは。いいね、ありがとうございます。私はパンが大好きなのでカレーパンが食べたくなって読み終わってカレーパンを買いに行...
      ハーブの魔女さん、こんにちは。いいね、ありがとうございます。私はパンが大好きなのでカレーパンが食べたくなって読み終わってカレーパンを買いに行きました。
      これもこの本が結んでくださったご縁。フォローさせてください。
      2023/01/04
  • 『縁結びカツサンド』焼き立てパンを味わうような、しあわせな気持ちになれる物語 : |本の泉|有隣堂|
    http://www.yurindo-izumiblog.jp/archives/57124605.html

    【書評】『縁結びカツサンド』冬森灯著 - 産経ニュース
    https://www.sankei.com/life/news/200726/lif2007260009-n1.html

    はなうたとくちぶえ
    https://fuyumori.amebaownd.com/

    縁結びカツサンド|本を探す|ポプラ社
    https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008291.html

  • ドーナツにカレーパンにコロネにカツサンドって!パン好きのアタクシにとってもうどうにもたまらないおいしい物語たち!
    つぶれそうなパン屋、さえない三代目、そこに現れる訳ありな客たち。訳ありな客たちの「訳」を解決するおいしいパン。あぁ、もう、最高ですやん!
    人と人がつながっていく。その縁の真ん中においしいパン。そうだよ、おいしいものを食べて不機嫌になる人なんていないもんね。読み終わった後の、この温かい満腹感を、誰かと共有したくなる!!

  • いろんな縁で出会った商店街のおはなし。
    個性的であたたかい登場人物全員に会いたくなる本。

    読んだらパンが食べたくなるはず。

    ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

    きっと、出逢いだって別れだって、いつだって突然にやってくる。

    運命の分かれ道にだって、看板が立っているわけじゃない。

    ならば、できることはただ、一日一日を大切に過ごしていくことだけだ。

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