- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591169452
作品紹介・あらすじ
<内容紹介>
二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。
“うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。きりりと白髪をまとめた女将の志満さんと、不幸体質の希乃香さんが元気に迎えてくれる。
お店の名物は「料理おみくじ」。
今宵の食事も人生も。いろいろ迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。
プロフィール
冬森灯(ふゆもり・とも)
第1回おいしい文学賞にて最終候補。『縁結びカツサンド』にてデビュー。
感想・レビュー・書評
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料理がとにかくおいしそうだった。
エビフライ、マカロニグラタン、ビーフシチュー、メンチカツ、ハンバーグ。
すぐ近くで料理が作られているかのように、読みながら、匂いまで感じた。
満腹のときに読んでもなお、お腹が空く作品だった。たべたい…。
5つの章に分かれてて、それぞれ悩みを抱える主人公がお店に辿り着き、最後には満足そうに乾杯して終わる物語。
もともとキリンビールとのタイアップとして書かれた作品だと巻末で紹介されていて、だからなのかと納得した。
「うしろむき夕食店」とは、前向き後ろ向きの後ろ向き、ではなくて、少し前の、古きよき時代を思い出すようなお店だからだという。後ろ向きというからてっきりマイナスなイメージを持っていたけど、明るい読後感だった。
各章の主人公が、ほかの章でも登場したりして、そのつながりもよかった。
前に読んだ、古内一絵さんのマカンマランシリーズと似てる。
どちらも美味しそうでほっとできて、どちらもすき。
マカンマランシリーズとか、あと青山美智子さんの作品が好きな人はこの作品も気に入ると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
料理が上手な人は憧れる。
やはり美味しい物がある所に人は集まるのだ。
そこがまたなかなか探し出せない場所にあるっていうのも良い。
最後は全て収まる。みんなが幸せ。
っていうお話がやっぱり好きです。 -
美味しそうな料理と人のつながりの温かさに癒されました。
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『うしろむき…』などと題名がついているのてでどんな暗い話しが待ち受けているのかと思いきや、私の大好きなほんわかできるお話しでした。
出てくる料理の美味しそうなこと…。近所にあれば、すぐにでも行きたい。
お客様が喜ぶ顔を思い描きながらもてなす丁寧な接客。素敵ですね。
次回作が楽しみです! -
読んでいて古内一絵さんのマカン•マランを思い出しました
わかりにくい場所に辿り着いたらそこには美味しい料理と楽しい仲間が次々と出来て、嬉しい時もうまくいかなかった時も自然と足が向く
そんなお店を見つけたい -
あぁ、こういうお店いいなぁ。
って率直に思います。
美味しいご飯に…合うお酒。
前作も読ませていただいたので
作中のカツサンドには
ビビっときました(笑)
冒頭にありましたが
来る人によって、お店の外観ひとつとっても
視点が違って…読み手側の想像が膨らみます。
人や物事も一緒で、ちょっと視点を変えてみたら
新たな発見があるのかな。
次の作品も楽しみにしています。
「乾杯!」 -
うまくいかないことがあって落ち込む日や、ぱっとしない毎日がなんだか愛おしく、ほっこりとこころ温まる物語。
立ち返ってみるとスマホ片手に、忙しなくながら食いするような毎日。明日は美味しい一杯と美味しいごはんを食べよう!どんな日や人生でも自分を幸せにできるのは自分だけ。毎日を大切に過ごそう、そう思える一冊でした。 -
冬森さん二作目。
願いととのうエビフライ、商いよろしマカロニグラタン、縁談きながにビーフシチュー、失せ物いずるメンチカツ、待ちびと来たるハンバーグ。
どれもおいしそうでほっこり。読み終えた後、なんだか少し前向きになれそうなお話。登場人物たちがつながっていくのも楽しい。日常の中にこんなお店があったらなぁ。 -
出てくる料理が美味しそう。前向きに進むのもいいけど、1度立ち止まって振り返っていい、その言葉が心地よい。前向きになれる!
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